大統領暗殺

劇場公開日:

大統領暗殺

解説

現職の合衆国大統領が暗殺されたら、という仮定に基づくフィクション。07年10月19日、アメリカ合衆国第43代大統領ジョージ・W・ブッシュが何者かの凶弾に倒れる。狙撃の瞬間はメディアを通して瞬く間に世界に広がり、衝撃を与える……。既存のニュース映像などをたくみに使用し、フィクションでありながらも、大統領暗殺の瞬間をリアリティ溢れる映像で表現。全米では公開規模を縮小されるなど、議論を呼んだ一作。

2006年製作/93分/イギリス
原題または英題:Death of a President
配給:プレシディオ
劇場公開日:2007年10月6日

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映画レビュー

3.0完璧にドキュメンタリーに見えるように作ったフィクション

2021年2月28日
PCから投稿

嘘だとわかっていても、思わず目が離せなくなった。
いろんな視点から現代アメリカの矛盾やら、国全体が陥っている「対テロ妄想」やらが描かれているようでなかなか面白い。

ブッシュ擁護視点も入ってはいたけど、現大統領であるときにこんな映画がつくられるあたりが、やっぱりブッシュって……。

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UNEmi

3.5よく出来たシミュレーションです。

2007年10月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

現職のアメリカ大統領の暗殺を描いていると言うことで、公開前から『不道徳だ』などと言う激しい批判にさらされた、問題の作品。流石にアメリカの映画ではなく、イギリスの映画。”その日”2007年10月19日は、もう直ぐ。

映画の構成は、事件が発生し、一定の時間がたってから事件を振り返ると言うドキュメンタリータッチになっています。完全にフィクションと言うことは分かっているのですが、作り方が良く見るドキュメンタリーに完全に一致していて、一瞬「本当のことなのではないか?」と思わされてしまうほど。それほど、作りは巧妙です。しかし物語としてみた場合、後半になるとちょっと間延びした印象があります。もう少しテンポよく進んでくれれば良いのですが。

一応、”出演:ジョージ・W・ブッシュ、ディック・チェイニー”となっています。しかし、果たして”出演”と言って良いのでしょうか? 確かにブッシュはこの物語には欠かせない人物だし、チェイニーもブッシュ後を描くには必要な人物なのではあるけど・・・。彼らの”出演”シーンは、過去の演説などの映像を使っている模様です。(そもそも、顔は知られているので、別人は使えないし、演じてくれるわけが無い。)

9.11以降のアメリカの雰囲気を繁栄して、犯人は中東系の人物と言う線で進められますが、その後、驚愕の事実が発覚します。それは、イラク戦争が抱えるアメリカ国内の問題を反映していて、非常に奥深い意味合いを感じさせられます。「反戦の母」シンディ・シーハンさんと言う人もいますからねぇ。また、作中のブッシュ後のアメリカ政府の対応をみると、ブッシュがチェイニーに変わっても、何も変わらない、むしろ問題は悪化すると言うような事を暗示されいるように見ることも出来ます。って言うか、現実の世界でも、ブッシュがチェイニーに変わったところで、どちらも石油業界の利権を代表しているわけですから、この映画の通りのような気がします。

扱っている内容が、扱っている内容だけに、始まる前のクレジットが注意深くなされています。内容は、事件の現場とされるのがシカゴなのですが、それらの場所や、人々、政府機関は、完全に物語上のもので、実際のことではないと言う趣旨。そうでないと、ヘイトクライムなどを引き起こしかねないですからね。それと、原題が”Death of a President”と”Death of the President”で無いことに注目。”the”ではなく、”a”であることに、一応のエクスキューズがあるように思えます。

これは映画であり、完全にフィクションである筈なのですが、実際の出来事を見てしまったような気がするのは気のせいでしょうか? 非常に精巧な近未来シミュレーションのような気がします。その誕生からして疑惑に包まれていますから、その正統性に疑問をもつ人が少なくないわけですが、それにしても、史上ここまで嫌われる大統領と言うのも、結構稀有な存在かもしれないですね。

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勝手な評論家

2.5ブッシュは嫌いですが、何か…?

2007年10月4日

怖い

難しい

 もしも、ブッシュ大統領が暗殺されたなら…。この“if”の物語を映画化した本作。ブッシュ大統領、本人が実名で登場。でもこれは“フィクション”ですからね。
 吾輩、個人的にはブッシュが嫌いです。別に共和党がどうとか民主党がどうとか、政治信条がどうとかってんではなく、あのアル・ゴアと争った大統領選挙以来、ただただ嫌いです。そんな吾輩でも、この映画を観て思いました。『こんなん作られたら、そらブッシュも気ぃ悪いわな~』と。フィクションではありますが、殆んどドキュメンタリーのような撮り方をされてます(何も知らない人に、『これは実話です』って言っても通用しそうなデキ)し、何より俳優ではなく暗殺されるシーンで撃たれるのも、大統領本人(モチロン合成編集された映像ですが)ですから、そりゃエエ気はしませんわ。何より、あのヒラリー・クリントンまでが~『卑劣で言語道断。そんな恐ろしい話で利益を得ようとしている人に、うんざりします』~とのコメントを発しています。『面白けりゃイイ』という思いではなく、当然『もし、~になったらどうなる?』という問題提起の基に作られた映画ではあるのですが、これをされた方にとってはかなり強烈な『タマッたモンやないで~!』という思いがするでしょうね。しかし、ようこんな映画作るよな~!個人的な意見ですが、かなり悪趣味だと思いますわ。この製作陣。
 で、暗殺犯の正体も結構リアルで、実際にあり得そうな話なので、尚更考えさせられてしまいました。くどいようですが、“フィクション”です。でもこれは正に“フィクション・ドキュメンタリー”ですね。大統領も迫真の演技ですし(^^;。

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mori2