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映画「22才の別れ Lycoris 葉見ず花見ず物語」 22才の別れ Lycoris 葉見ず花見ず物語
劇場公開日:2007年8月18日
解説
大林宣彦監督が、「なごり雪」に続く“大分3部作”の第2弾として手掛けた恋愛ドラマ。伊勢正三の名曲「22才の別れ」をモチーフに、母娘2代に渡る切ない恋を綴る。44歳のサラリーマン・川野俊郎は、同僚の有美と煮え切らない関係を続けていた。ある日彼は、コンビニで働く少女・花鈴が「22才の別れ」を口ずさんでいるのを聞き、ふと懐かしさを覚える。やがて花鈴と親しくなった俊郎は、彼女から驚くべき事実を告げられる……。
2006年製作/119分/日本
配給:角川映画
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1960年代症候群とは、晩婚・非婚・少子化。団塊世代と団塊ジュニアにはさまれた微妙な立場。今ならアラフォーと呼ばれる世代なのか。閉塞性無精子病と診断された川野(筧)。子供を産みたい女と産みたくない女と会話したわけだ。若い花鈴は川野と同郷の大分。そしてかつての恋人葉子が死んだ時の嫁ぎ先と同姓だったのだ。
キスさえしない中年と21歳の女性のお付き合い。それでも花鈴は上海についてくると言う。花鈴はボロアパートで同級生浅野(窪塚俊介)とルームシェアしてたのだ。しかし、浅野に会ってみると、彼もまたキスさえしてないと言う。同じだ・・・川野は22年前の別れのシーンを思い出し、自分が身を引く決心をする。会社に辞表。年収1500万を棒に振るほど決意が固かったのだ。
彼岸花、“葉見ず花見ず”とも呼ばれる赤い花。母娘に関わった川野。伊勢正三の「22才の別れ」の歌詞がそのまま重なるところではドキリとする。エンドロールでは伊勢正三のプロモーションビデオ風。彼のファンならば楽しめるはず。
冒頭のセリフから想像すると、かなりエロい内容になるかと思うのですが、途中からは完全なプラトニック・ラブストーリー。はっきり言って、基本の筋はつまらないのですが、就職難であるとか、格差社会であるとか、社会問題もちりばめられている。年収100万のフリーターで、飯も食えないなんてかなり深刻・・・
大林監督の意味のない斜め映像も健在!大分3部作の第2作。多分3作目も不安定になるんだろうな。
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大分3部作のなかでは一番気に入っているが、尾道3部作に比べるとやや物足りない、また全体的に大分3部作は暗い。
臼杵の町が綺麗だが、他の大林監督の映画と違って、主演の女優がやや地味だったかな。最初に出てきたコンビニでのシーンで、まさか彼女が主演女優とは思わなかった。ただ、この映画の主人公役としては適役だったかもしれない。主題曲のせいもあるが、全体的に切ないストーリーでした。大分3部作の2作目(3作目は未定?)ということで、1作目の「なごり雪」と全体の雰囲気は踏襲しているので、シリーズとしては成功かもしれないが、尾道三部作のメルヘンチックなものを期待していた自分としては、1作目同様やや物足りなかったかな。