劇場公開日 2006年11月3日

手紙のレビュー・感想・評価

全98件中、1~20件目を表示

5.0見事、最後に泣かされた。

2025年4月4日
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泣ける

弟の直貴(山田孝之)の学費のため、兄の剛志(玉山鉄二)は強盗殺人を犯してしまう。

直貴は、無期懲役の刑に服している兄から月に一度の手紙が届くが、「強盗殺人犯の弟」という運命に苦しむ。

数度にわたる引越しと転職。
祐輔(尾上寛之)とコンビを組んだ漫才も解散。
恋人の朝美(吹石一恵)とも別れさせられ、兄貴がいる限り俺の人生はうまくいかないと思い悩む。

そんな中でも、リサイクル工場の時から、由美子(沢尻エリカ)の深い愛情に救われたきた直貴。

家電量販店の社長(杉浦直樹)からの温かくも厳しい励ましに立ち上がる。

兄への最後の手紙のあと、祐輔に誘われ、刑務所の慰問で漫才を披露。

そこには兄がいた。
漫才のネタで兄への愛を語る。
泣き崩れる兄。

観ているこちらも涙が自然と流れ落ちる。
「言葉にできない」の曲が流れる。
感動が倍増する。

犯罪加害者の家族の人生を丹念に追いかけた作品で、観て良かった。

沢尻エリカの一途な演技が素晴らしい。

出番は多くなかったが最後の玉山鉄二の演技に感動した。

もちろん、山田孝之の丁寧な感情表現に絶賛を送りたい。

2518

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まーさん

4.5古さはあるがいい作品

2025年3月30日
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2006年に映画化された作品だが、原作は2001年からスタートした。
面白いのは手紙であり電話ではない点、そしてこの頃はもうほとんどの大人が持っていた携帯電話は一切登場しない。
携帯電話の普及によって時代の変化が目に映るようなこの頃、あえて手紙というものを題材にした東野圭吾さんの思惑を感じてしまう。
原作は読んでいるが、内容はほとんど忘れてしまっていた。
特に映像の雰囲気と小説の雰囲気は読者によって幅があるだろう。
冒頭から兄弟の手紙のやり取りがある。
手紙やハガキでしか通信手段のない場所があることを知った。
当たり前のようだが、実際にそれを感じるのは辛いことだろう。
事件は兄の回想によるものでしかないし、判決は情状酌量の余地がなかったようだが、これもごく一般的だと思う。
いまこの作品をリメイクする場合、事件そのものの描写は描かないように思う。
あのシーンで、兄剛志のやむにやまれない事情と混乱した状況下での出来事だったことを視聴者に植え付けているが、この作品にはそんなものは本来不要のような気もした。
焦点は遺族の赦しと弟の赦しにあった。
それをつないでくれたのが、似たような境遇を体験してきたユミコの「手紙」だったのだろう。
彼女は弟の直貴に成りすまして剛志に手紙を書き続け、またケーズデンキ会長に手紙を書いた。
さて、
同じ手紙という言葉
手紙に対するイメージと冒頭からの手紙のやり取り。
その手紙が元で差出人が何者かわかってしまうこと。
その手紙によって弟には非がないと思っていても、世間から「犯罪者の家族も犯罪者だ」と追及されてしまうこと。
そして、
他人に成りすました偽の手紙によって、兄は余計な心配などしなくなったこと。
本人ではなく第三者が直貴という人間の素晴らしさを手紙に書いてくれたこと。
最後は、
毎月欠かさず遺族に当てて書いた手紙。
剛志がしたことは取り返しようのないことで、その怒りと悲しみを持ち続けることができるが、終わらせることもできると悟った遺族。
「もう、終わりにしよう」
おそらく東野さんは殺人事件の犯人と被害者遺族との手紙を調査し、このような事件での赦しが一体どのような過程で、そして最終的な判断の根源を知ったのだろう。
直貴は、兄からの手紙そのものが犯罪だと考えた。
被害者はもちろん直貴だ。
あの手紙に書かれていある住所が人々の憶測、そして興味をそそり、レッテルを貼られる。
それだけではなく、住む場所、仕事まで奪われてきた。
それは同じように彼女も奪った。
さて、、
直貴に近づいたユミコ
彼女は自分と似た境遇の直貴を嗅ぎ分けたのだろうか?
彼女の積極的な態度は、まるで新参者加賀恭一郎にまとわりつく看護師のようだ。
作家は似たキャラを使用することが多いが、おそらくこの二人は同じだろう。
そう思ってしまえば、ユミコという人物を変な目で見なくて済む。
直貴は最初からユミコに興味を示さなかったのは何故だろう?
それは人生のタイミングなのだろうか?
夢のまた夢だったお笑い芸人になること。
しがない工場勤務とその食堂で働く娘。
まさに同じ境遇だが、直貴にとってその境遇ほどつまらない現実を感じさせるものは無かったのだろう。
その場にいたいとは全く思えなかったのだ。
逆にユミコは辛い幼少期を乗り越えてようやく自立し始めた場所が、工場の食堂だったのだろう。
過去を乗り越えたユミコの目に映った直貴は、過去のユミコそのものだった。
これが放ってはおけない理由だろう。
似たような年代の男女が、ここまで大きく違ってしまうというのも非常に興味深いところだ。
つまり人は、手に負えないような大きな困難を乗り越えることで恐ろしいほど成長するのだろう。
そして、
アサミ
ユミコとは真逆の人
すでにTV出演を果たして上場に滑り出した漫才師へのキャリア。
合コンに現れた清楚な女性
夢の中に足を踏み入れることができた喜びとその場いたアサミを好きになるのは、直貴にとってはごく普通のことだった。
しかし、有名人になることで起きる「犯罪者の家族も犯罪者だ」という闇の声。
夢を捨て、アサミと結婚すると言った直貴はいったい何を見ていたのだろうか?
こっちがダメならこっちという感じだったのだろうか?
アサミの父、親同士が決めたフィアンセからの追及
アサミが直貴のアパートから出て行ったのは、「そのこと」を急に受け止められなかったからだろう。
これが覚悟と閾値だと思うが、アサミはひったくりにあったとき怪我をしてしまう。
お金を渡され去るように言われた直貴
ラピュタのパズーに金貨を渡したムスカとの差を考えてしまう。
彼女が戻ってきたにもかかわらず、父親の一言で金をもらって去ったのは、夢を追いかけて輝いていた自分ではなくなっていたことに気づいたからだろうか。
自分にはふさわしくない彼女
自分には幸せにできないと思たのだろうか。
病院で寝ていた彼女だったが、二人の会話は聞こえていたのだろう。
あのブレスレットと流れ落ちる涙が恋の終わりを告げていた。
さて、、
直貴という人物が向き合わなければならない方向にはアサミはいないだけなのかもしれない。
人生のパズルをはめ込むピースはアサミではなかったのだ。
向き合わなければならないのはやはり兄であり、兄を自分の不幸の原因としていることだろう。
これを何とかしてくれるピースがユミコだった。
この辺が優れた物語を書く人の素晴らしさだろう。
悩みも目的も、最初からずっと一緒にあったということだろう。
その手段が漫才だったのも、その過程でユミコと出会ったのもすべて最初から揃っていた。
まさに人生とはそんな感じのようにも思える。
何もかもまたすべてがダメになって、兄に絶縁状を書いた。
しかし逃げ場所などどこにもない。
絶縁状によって兄は、手紙のひとつを書くことで新しい犯罪をし続けてきたと嘆いた。
しかも相手は二人 直貴と遺族
剛志の絶望感は凄まじいものだろう。
やがて受刑者たちを慰める会にやってきた漫才師 直貴
ネタで受ける中、兄貴は兄貴だという直貴
項垂れながら泣きじゃくる兄
絶望は、
遺族の「もう、終わりにしよう」という言葉から始まり、漫才という形で兄へと届けられた。
外で直貴を待つユミコ
娘が仲間に入れてもらえるかどうか心配する。
やがてそれが笑顔に変わる。
人に受け入れられるということ。
これこそが、人が最も欲していることなのかもしれない。
中々素晴らしい作品だった。

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R41

4.0由美子(沢尻エリカ)の手紙

2025年3月29日
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泣ける

幸せ

 『男はつらいよ』には、“困ったお兄ちゃん”と“妹さくら”が登場しますが、今作は“困った弟”(直貴)と桜色が似合う“女”(由美子と朝美)が登場します。

 メインの登場人物たちが魅力的で とても良い作品でした。

 今作の中では、沢尻エリカさんが扮した由美子が 一番好きなキャラクターです。

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どん・Giovanni

5.0犯罪者家族の悲劇

2025年2月16日
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ライブラ

5.0手紙の温かさ

2025年1月29日
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泣ける

今ではメールが主流で、手紙を書く機会も減ってしまったけれど、相手を思って文を綴り返事を待つ。返事が届いた時の嬉しさや温かな気持ち。この映画でも兄とのやりとりや、絶やすまいと由実子が繋いだ手紙、遺族への手紙。さまざまな場面で手紙が人と人を繋いでいる。兄にとっては生きる支えでもあったのではないかと感じました。
犯罪者の家族は差別を受け、生きる事も辛く実際には命を絶ってしまう家族もいる。
差別のない場所を探すんじゃない。君はここで生きていくんだ。会長の言葉はとても重みがあり、背中を押して貰える言葉でした。
困難から逃げたり、自分を差別する方を恨むのではなく、全て受け止めて一歩一歩積み重ねていく。
心に染みる深い映画でした。
罪は自分だけではなく家族や周りにも苦しみを一生背負っていくことになる事。こういった映画を、学校教育でも取り入れる事が出来たら犯罪も少なくなるのではないかと思いました。

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wataridori

4.5辛い作品

2024年9月11日
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今は簡単に犯罪を犯してしまう

犯罪に手を染める前に観て欲しい作品ですね

本人だけじゃないって

観てて辛く悲しかった

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premacy2010

4.5胸が締め付けられる作品

2024年9月8日
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悲しい

3回目の鑑賞。会長の言葉がとにかく胸に刺さる。東野圭吾の小説は映画化すると残念な作品になってしまうものが多いが、この映画は小説をそのまま映画にした作品になっていた。家族にも観てほしい映画の一つ。

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mare

4.0やっぱり光ってる沢尻エリカ

2024年9月6日
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山田孝之扮する武島直貴は玉山鉄二扮する刑務所で服役中の兄剛志に手紙を書いた。剛志は直貴の学費のために盗みに入った時に人を殺してしまったのだった。

久しぶりに沢尻エリカ観たけど、やっぱり光ってるな。殺人犯の兄を持った弟の辛い生活実態が良く現れていたね。でも重役の娘と付き合うとかお笑いを目指してるってのは心底明るい性格でもないのにちょっとね。

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重

5.020才の沢尻エリカが綺麗。 今は福山雅治夫人の吹石一恵も美しい。 風間杜夫、吹越満のベテランの演技が、 この映画に厚みを持たせたと思う。 直木賞候補にもなった原作の力も大きいと思う。

2024年9月6日
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泣ける

悲しい

動画配信で映画「手紙 (東野圭吾)」を見た。

2006年製作/121分/日本
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2006年11月3日

山田孝之23才
玉山鉄二26才
沢尻エリカ20才
吹石一恵24才
田中要次
石井苗子
松澤一之
鷲尾真知子
山田スミ子
風間杜夫
吹越満

東野圭吾が大阪市生野区出身だとは知らなかった。

予備知識なしで見はじめる。

直貴(山田孝之)は人目を避けて暮らしている。
理由がある。
兄(玉山鉄二)が直貴の学費欲しさに空き巣に入り、
家人が帰宅して居直り強盗になってしまった。

はずみで家人は死亡。
兄は強盗殺人犯となった。

千葉刑務所に収監。

囚人の兄がいることが身バレするたびに、
数度にわたり引越しと転職を繰り返す。

好きな女性(吹石一恵)との結婚も破談になる。

勤務した電機店でも兄の存在が知られることになる。
また配置転換。

兄貴がいる限り、俺の人生はハズレ。そういうこと。

自暴自棄になる直貴を、絶望の底から救ったのは由美子(沢尻エリカ)だった。

20才の沢尻エリカが綺麗。
今は福山雅治夫人の吹石一恵も美しい。

風間杜夫、吹越満のベテランの演技が、
この映画に厚みを持たせたと思う。

直木賞候補にもなった原作の力も大きいと思う。

満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。

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ドン・チャック

2.5お笑いの道が絶たれて吹石一恵と

2024年5月6日
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悲しい

結婚できなくても、沢尻エリカが好いてくれるなら幸せじゃんと思わせてしまう配役。地獄の人生だが、救いが強過ぎる。実際はもっと悲惨なんじゃないか。

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ブロディー署長

4.0犯罪者の身内は犯罪者なのか。 偽善が蔓延る現代に「差別は当然」と言...

2024年5月6日
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鑑賞方法:TV地上波

犯罪者の身内は犯罪者なのか。
偽善が蔓延る現代に「差別は当然」と言い切った会長の言葉が驚きかつ秀逸。
ラストは胸つまらされた。犯罪者にも見せたいし、普通の人々にもぜひ見て欲しい。かなり犯罪の抑止効果がある作品ではなかろうか。
福山嫁も良かったが、何と言ってもエリカ様のいい女っぷりがすごい。ストーリー上もそうなのだが、やはりその美人度は半端なし。特に前半の食堂娘の魅力たるや…もう2度と過ちを犯すでないぞ。特別に復帰を許す(笑)
そんなこんなで隠れた名作、認定。
J:COM

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はむひろみ

4.0面白かった。

2024年1月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

皆さんの熱演にほだされました。
沢尻エリカの関西弁がちょっとね。
関西人でも関東に住んで標準語しゃべる人もいるので、途中からはそうしたらよかったかもね。

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khapphom

見た。

2023年12月31日
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プライア

3.0良いところもあれば悪いところもある

2023年11月21日
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ストーリーはとても良かったし、俳優さんたちも素晴らしい。ただ、テレビドラマみたいなダラダラした編集とおもんないお笑いシーンでひえひえ。

撮影当時二十歳そこそこの沢尻エリカ様が聖人すぎて、ギャップ萌え死にしそうになりました。

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マルボロマン

4.0原作の安定感

2023年11月6日
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鑑賞方法:VOD

若干の中弛みはあるものの、好物のお涙ちょうだい演出にまんまとはまって泣いた…

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Iwarenkon

4.0差別の中で生きていく

2023年9月16日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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りか

4.0玉山鉄二の印象を一生変えてしまった作品

2023年9月12日
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鑑賞方法:DVD/BD

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悲しい

厳しい物語、素晴らしい演者。
山田孝之と玉山鉄二が、まだまだ演技力を周知させる前の作品。

本当に圧巻の演技。
それこそ玉山鉄二の演技は、容疑者Xの堤さんクラス!
見たら絶対に彼の印象が変わる!こんなに印象に残る芝居をする人だったのか、と。

今はどんな役でもこなす若き彼らのアンサンブルは、
切なく苦しく輝いている。

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fujitaka1217

4.0人の命を奪う事の代償の大きさ…

2023年6月18日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

加害者親族への差別…めちゃくちゃ可哀想で不条理。
しかし被害者親族の立場になって考えると被害者親族が苦しむ中、加害者親族が平凡な生活を送る事は許されない気がする。
差別は当たり前と言った会長の考え方が正解なんだろう。

それにしても後半は涙無しには観れなかった。会長の励まし、由美子のやさしさと献身、被害者家族の言葉、最後の漫才シーン…。
流石は東野圭吾ですわ。
俳優陣も良かった。山田孝之、吹越満、玉山鉄二。
そして沢尻エリカ…。ホント良かったです。

最後にホントに残念に思うのは沢尻エリカの現在じゃわ。
この作品でも、ドラマの『1リットルの涙』でも、めちゃくちゃ良かったのに…。勿体ない!!

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トラ吉

5.0優しさは強さでもあり脆さでもある

2023年6月17日
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撃たれる前に撃て

5.0「長かったな…お互い…」

2023年6月7日
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映画館で人目を引きたくて号泣したのを思い出した。
序盤は沢尻エリカがアジアの宝石だった。
この世は全て運に左右される。そしてその運に決められる弱肉強食で人生を過ごす。
俺はこの世で一番嫌いな言葉が「犠牲」だが、
それが現実なのかな、最後まで認めたくないけど、
切ないな、何故切ないかって俺は「自殺」も好きじゃないから。
吹石一恵もタイプだし、吹越満も好きだ😘
ジョーカーとも重なる、環境が笑顔と遠いからこそお笑い芸人に憧れるというのもあるかも知れない

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ミスター
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