私の秘密の花
劇場公開日:1996年3月23日
解説
スペインのペドロ・アルモドバル監督が手掛けた恋愛ドラマ。ロマンス小説の覆面作家として活躍するレオ。しかし現実は小説のようにうまくいかず、愛する夫に冷たくされ、寂しい毎日を送っていた。ある日とうとう我慢できなくなった彼女は、心理カウンセラーである親友ベティに助けを求める。取り乱すレオを心配したベティが気分転換にと彼女に新聞記者の青年アンヘルを紹介したところ、彼はレオにひと目惚れしてしまい……。
1995年製作/108分/スペイン・フランス合作
原題:La flor de mi secreto
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2010年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
1995年スペイン・フランス合作映画。108分。今年14本目の作品。本作も同様に寝れない夜にぽすれんで借りた一作。題名を観て「こんなの借りたっけ?」状態でした。しかし、監督はあのアルモドバルです。
内容は;
1、匿名の商業作家をやっている50代の女性は私生活でも問題の狭間に置かれ、いつも自分を押し殺している。
2、そんな境遇を振り払いたいかのごとく彼女は本名として作家デビューをしようとする。
3、作家デビューの準備が順調に進んでいた矢先に、彼女の最新著と内容が酷似ししいる映画が製作されていることを知る。
とても素晴らしい女性映画。本当の自分を表現できない境遇にいる人に捧げられたような作品です。「言葉」を失った人の気持ちの表現の仕方は奥が深い。本作の主役は、主人公の女性のちょっとした仕草や服装の変化だと思います。そして題名が素晴らしい。
登場人物はアルモドバル作品でおなじみの下世話な人々。ああでもないこうでもないとひたすら悪口を叩いています。描写は意匠がまったく感じられないようなありふれたものになっている。それでも、それが連なり奥の深い詩情が完成している。アルモドバルにとって語ることとは人生の退屈さそのもの。
これ以上、本作について言うことはありません。