ロッキー5 最後のドラマのレビュー・感想・評価
全37件中、21~37件目を表示
真のチャンピオンとは何か。それはこれを見ればわかる。
3,4とエンタメ要素の強いシリーズが来て、最後の締めはやはり原点回帰のドラマ中心である。
とはいえ、過去タイトル以上にヒール役はヒールに徹していて、決してエンタメをサボっているわけではないのだが。やはり、往年の王道展開であるトレーニングして強敵と戦う、という展開ではないところに低評価が集まるのかもしれない。
しかし、この作品はシリーズとしての魅力は十分にある。まずはロッキーが本当に失ってはいけないものに気づく過程のプロセスが非常によくできている。財産も、ボクサーとしての体も、住んでいた家も街も失い、どん底の状態になる。
それを取り戻そうとトミーのマネージャーになるも、それが家族を犠牲にして獲得した自己満足に過ぎなかったことに気がつく。家族のためと言いながらも、自分のかつてと栄光を忘れられなくてやっていたのだ。
家族、そして自分を見つめなおし、彼は人生において大事なものを手に入れる。そして、真のチャンピオンとして皆に讃えられながら、この作品の幕は一旦閉じる。これ以上綺麗なラストはないと言える。
この作品のテーマは真のチャンピオンとは何かということ。これに尽きると思う。戦いに勝つことだけがチャンピオンなのではない。困難に打ち勝ち、自分の中の恐怖、未熟さ、愚かさ、その全てに打ち勝つことこそが真のチャンピオン足り得るのであり、それこそが感動を与えるチャンピオンなのだ。真のチャンピオンとは我々に戦う勇気を与えてくれ、魂を揺さぶってくれる人のことを言う。それがロッキーだ。
不屈の闘志、強敵に挑む勇気、困難に打ち勝つ努力、その様々な要素を多分に含みつつも、エンタメ的な要素が手を抜かれていない。これほどの映画は他に多くはない。シリーズ通して全て傑作であり、これからもずっと語り継がれる名作となっていくことは間違いない。
初見の時は物足りなさを感じた作品だった。だってロッキーがリングで闘...
初見の時は物足りなさを感じた作品だった。だってロッキーがリングで闘わないんだから。
しかし再見して見解が変わった。
男として人生の最高の時を過ぎた悲哀、その葛藤が見事に描かれている。ロッキーのような栄光があったわけではないが、私も今やそんな年代、すぐに感情移入できた。
加えて息子との確執、これもロッキーと同じ境遇の私は思わず涙がこぼれた。我が息子、最近返事もしやがらん、ロッキーのような世間的栄光のない私には辛い現実なのです(笑)
破産という状況でも夫を見捨てぬエイドリアン、こんな人いません、神。毎度お馴染みのドジを踏みつつ最後は持っていくポーリー。シリーズの核はしっかり継承しています。
酷評が多いのは、恐らく私のような共感できる世代、境遇の人が少ない、ということなのだと。まあそれはそれで悪いことではないと思います。
息子と一緒に、しかし息子より遅く階段を駆け上がるラストシーン、そして「お前こそよく生まれてくれた、ありがとう」のセリフ…
やっぱり最高です、ロッキーシリーズ!
ロッキー5作目。 まさかのロッキーがリングに上がらずストリートファ...
ボクサーとしてアウトのラスト
イワンドラゴとの激闘から帰国したロッキーの脳に障害が発覚し、ロッキーは引退を表明した。
亡き恩師ミッキーのジムにて後輩育成の為、トレーナーを始めたロッキーの前に、新進気鋭のボクサー、トミーガンが弟子入り志願で現れる。
トレナーとしての第二の人生を歩み始めたロッキーを描いたシリーズ第5作目。
過去三度に渡るなんちゃって引退宣言の末、とうとう引退したロッキーがトレーナーとして新たな人生を踏み出した今作。
新たな希望を若手に託す、バディ物的な明るい展開を予想したのもつかの間、上映時間2時間を満たない短尺の中、なかなか始まらない師弟同士の確執。
そして残り10分を切っても未だリングに上がらないロッキーとトミーが向き合った時、悲劇が始まる笑。
初見はシリーズ通して観たことにより、高まっていたロッキー熱と感動が波のごとく引いていき酷評したが、2回目以降はこのドンチャン騒ぎが笑えてきて、黒歴史というものを目の当たりにしているんだなと実感してきて感慨深いものになってくる笑。
ちなみにトミー育成物語に並行して、ロバートオラつき物語もあって、意外とこっちが面白い笑。
典型的なイジメっ子のサクセスストーリーだが、ロッキー&トミーの陰に隠れて嫉妬しながらも練習に励むロバートと適当だけど世話見てくれてるポーリーが結構好き笑。
というわけで一言で言えば最低でしたが、ボクシング映画(しかもそれが「ロッキー」シリーズ)という意味では最低だったという意味で、個人的に言えば師弟同士が路上で周りから煽られまくりで殴り合うという展開は嫌いじゃない笑。
それをロッキーでは見たくなかったっていう感想です。
ロバートがもうちょい大きくてぱっぱの代わりに僕がやつを倒すよ!だから一緒に戦おうよ的な展開の方がよかったなぁ。
あと今までのシリーズ名シーンを一挙にプレイバックする大団円的なラストと物語的なラストが全然噛み合ってないエンドロールは見もの笑。
2016年01月31日(日)1回目
2019年01月14日(月)2回目
趣向を変えたロッキー
ロッキーシリーズは2から4までスタローン自身が監督を務めていた。 ...
素晴らしかった
公開当時から最期があれじゃしまらないとか、つまらないなどと言われていたけど、オレはすごく好きだった。
結末が路上での喧嘩だったり、ロッキーが試合をしないというのに納得がいかないというのがその理由のようなのだが、路上で現役の世界チャンピオンと彼を育てた元世界チャンピオンが殴り合いをして、さらには悪徳プロモーターまでぶっ飛ばすのだから、こんなロマンあふれる話はない。路上のロマンを感じられない人がそのような批判をしているのだろう。
そもそもロッキーはそのような、どこでもないその辺の路上を走ったり路上で借金取りをしていた男が世界王者と互角に戦うところにロマンがあった。原点回帰でシリーズは終了とされていたので、非常に納まりがいいと思った。
それより、ロッキーの、弟子や息子をかわいがったり、ポーリーと戯れたりといった非常にキュートな側面をたっぷり描いていて素晴らしかった。朴訥でピュアでユーモラスなところがたくさん見れてとても楽しかった。
弟子のトミーもすごくよかった。
『ロッキー・ザ・ファイナル』もよかったけど断然こっちの方が、1作目の次くらいにが好きである。
『ランボー』の最新作として『バトルフロント』が企画されていたというのだが、それも非常に慎ましい映画で、もしあの内容で『ランボー』シリーズの最新作として公開されていたらきっと『ロッキー5』のような批判がされていたであろう。スタローンはこのような等身大の慎ましい話が本来すきなのではないだろうか。
Rocky V
ロッキーは引退、そして自分がマネージャーに。
トミー・ガン、もっといいやつなら・・というか、トミーを受け入れてロッキーがマネージャーとなった時点でもう、トミーとロッキーが闘うことになるんだろう・・ということは想像できてしまったので、もう少し、二人の関係に捻りがあると面白かったな。
ロッキー・ジュニアは実際、シルヴェスター・スターローンの子供なんだって後から知ったが、ロッキーとそっくり(当たり前だけど)で、それも見所だと思う。
今回はリングではなく、ストリートファイトするところが初期のロッキーを思わせてくれて良かった。
ラブロマンス映画としては愛情たっぷりの素敵な作品。
無理やり原点回帰したロッキー
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:75点 )
ロッキーの連作もだんだんと質が低下していって、「ロッキー4」でいったん見切りをつけてそれ以降の作品は見る気になれなかった。柄にもなく変にかっこつけてみたり冷戦時代の国家を代表したりして原点からずれていったからだが、今作は原点に近い形になって帰ってきていた。
だが大傑作だった第1作の影響をあまりに受けすぎていて新鮮味があまりないし、突然の破産やら体のことやら、原点に帰るための結構無理な設定に不自然さも感じた。それにロッキー本人の試合がないというのはやはり冒険というか危険な賭けだったと思う。だからかつての栄光を地位や金銭的なものも含めて必ずしも取り戻したとは言えなくて、自分は完全にすっきりとはしなかった。一人は試合を終わらせたばかりで体力を消耗、もう一人は何の準備もしていなくてバーで遊んでいた状態、後ろからいきなり殴りかかったりでは公平とは言えない。でも「ロッキー3」「ロッキー4」に比較すると本来のロッキーらしさは出ていた。悪くはなかったが、でもロッキーはせいぜい2まででも良かったのではないかという気持ちが覆るほどではなかった。
深夜にやってましたね~
80年代でとまっている作品です
1990年アメリカ映画。105分。前作でサイボーグのようなボクサーに勝ったロッキーに降りかかる人生の苦難劇を描いた人気シリーズ第五弾。監督は一作目のジョン・G・アビルドセンに戻っている。ちなみにサブタイトルの「最後のドラマ」は原題にございません。
内容は、前作で強力パンチを浴びすぎて脳に障害をえたロッキーはやむなく引退。そこに追い打ちをかけるように、雇っていた計理士が彼がロシアに不在中に、勝手に運用し、それが失敗して全財産を失うはめに。というわけで、昔いたフィラデルフィアのスラム街にもどり人生の再起をかけるために若きボクサーを育ているという設定。
前作ではまだ6才くらいだった息子の背がいきなり高くなって、しかも髪の色がかわっているという(この子役はスタローンと前妻の間の実の息子)お粗末さ。さらに、強力パンチを浴びすぎてロッキーのしゃべり方や身のこなし方が最初のころにいきなり戻っているという、今ひとつ納得いかない展開。本作のケチをつけだそうと思ったらいくらでも出てきそう。
それでもストーリー的には悪くないです。「功名心」をもつことで、それまであった友情が壊れていくさまなんかは、新しい作品がつくられるたびに人生の大切な要素を盛り込んできたこのシリーズが伊達に続いたのではないというのが分かります。
でも、あのラストはよくない。親父のファイトを見て熱狂して吠えまくる息子の教育方針はなんだったのか、と思ってしまう。エイドリアンがかわいそう(だから次作で登場しなくなってしまうのだ)。結局は、拳がすべてを変えるのだというメッセージにも取れる。80年代のアメリカを体現してきたスタローンらしいエンディング。
というわけで、いやいやながらも「ロッキー』シリーズの全作レビューが完了しました。
つぎは「ランボー」だ。
全37件中、21~37件目を表示