レオン 完全版のレビュー・感想・評価
全174件中、1~20件目を表示
宙に浮いた、歪な二人。
○作品全体
終始「無頼人」「根無草」と言った「宙に浮いた存在」を示す言葉が漂う作品だった。自分の居場所を模索し続けるマチルダの姿と、自分の存在意義を見出そうとするレオンの姿が印象的だったからかもしれない。
作品タイトルを出すファーストカットは、繁々と根を生やす木々から、そのとなりに並び立つニューヨークのビル群を映すカットだ。いずれも太陽の下で「根を生やす」という言葉が共通項として浮かび上がるが、そこで影の中で暗躍するレオンの姿は対比的で、鉢の中で生きる「友人」と共に、落ち着ける空間を無くした存在として強く映る。のちにレオンがイタリア移民であることも語られるが、そう言った部分からも「孤独」であり、かつ長期的な安息地を持たぬ「漂流者」としての登場人物の要素が点在していた。
マチルダも同様だ。マチルダの初登場シーンはアパートの吹き抜けに足を投げ出しているカットから始まる。宙に浮いている足元が強調されるパンワークは居場所が見つけられないマチルダ、というのを端的に示していた。
家族が殺害されたあとのマチルダは見ての通りの「根無草」になってしまった。特に序盤のマチルダはレオンからも追い出されそうになる、居場所のない人物として描かれる。だが、一方でその状況こそが、レオンがマチルダに見出した自分自身を投影する共通項となる。これがなければレオンがマチルダの願望を叶えようとする状況になり得なかっただろう。
2人の距離が近づき始めると、「2人がいる空間」という居場所が徐々に確立されてくる。「宙に浮いた存在」の2人が地に足をつけることができるのでは…という淡い期待を私たちにもたらしてくれるが、その裏で「大人」と「子ども」という新たな線引きがこの空間に生まれてくる。
レオンはマチルダの視点を通して「大人」と区別される存在だが、自身では金の管理が出来ず(トニーに一任してしまっている、とも言い換えられる)、牛乳を偏食する「子ども」の要素が見え隠れする。
マチルダも普段の立ち振る舞いは「子ども」だが、レオン以上の社交性を持ち、口調や目線によっては「女性」に変貌する一面も持つ。
2人の身体面や社会的な部分では間違いなく「大人と子ども」に区別されるが、精神的な部分ではその区別が曖昧になる。距離感が確立しない「宙に浮いた」ような曖昧な関係性がもどかしくもあり、そしてなによりの本作の魅力だった。シンプルなラブロマンスではなく、疑似家族ものでもなく、バディものでもない。枠に収まらない関係性は完全版で加わったシーンによって補強されているのも注目したい。マチルダが背伸びをして大人に近づこうとするシーンは二人の関係性を良い意味で曖昧なものにしていたが、マチルダ役のナタリー・ポートマンは少女の性的消費だと感じたという。たしかにそう感じる部分もあったが、個人的にはむしろ少女が無理やり大人に近づこうとする歪さが、レオンとマチルダの関係性に新たな一面を作っていたと感じた。
物語の結末はその歪さの末路といったように感じる。居場所を求めながらも無謀な復讐に挑むマチルダと、そのそばにいようとするもヒットマンとして暗躍するレオン。二人が別れ際に話す「これから」のことも状況からして現実的でなく、曖昧で宙に浮いた言葉だ。
ラストはレオンの形見のようにマチルダが抱いた観葉植物を植えて、ようやく地に足が着いたといったところだろうか。作品のファーストカットともリンクするこのシーンは、居場所のない、歪さを抱いた人物がなんとかたどり着いた場所として描かれていた。ほろ苦さがあるラストが良い味…と言えばたしかにそうだけれども、登場人物の幸せの限界がここであると突きつけられているような気もして、悲しいラストだと感じた。
〇カメラワークとか
・マチルダに復讐者としてのスキルを教えることをレオンが呑むまでの二人のカット割りが印象的。それに至るまでは二人だけの空間でも切り返しショットが大半で、ほとんど二人を同じフレームに入れようとしていない。孤独な2人、という関係性の強調というべきだろうか。
・家族を殺されたマチルダがレオンの部屋に入れてもらうカットと、終盤の激戦から脱出を目の前にしたレオンのカットは、どちらも主観カットで強い光の方へと向かっていく演出。マチルダがレオンを希望として見出したときと、レオンがマチルダを希望として見出したときには大きな隔たりがあった、ということか。だとするとそこも一つ、「二人の歪」の要素と言えるだろう。
〇その他
・やはりナタリー・ポートマンの名演に惹かれる。無邪気な子供の目をするときもあれば、20歳前後のようにも見える色気、冷たさ、含みを持った雰囲気を作りだすこともできる。シーンによって全然印象が変わる芝居が衝撃的だった。
マチルダを中心に22分のシーンを追加、ベッソンがこだわるも全米では未公開の完全版
映画ファン中心に56万人を動員したが、2週間前に封切られた「フォレスト・ガンプ」の大ヒット(推定動員500万人超)で今いち印象が薄かった「レオン」の日本興行(95年3月)。その1年半後に公開された「完全版」は単館規模ながら超ロングランを記録してリベンジを果たし、ベッソンの名は広く知れ渡った。 復活した22分は大きく分けて2つ。マチルダが殺しの助手になるパートと、DEAから脱出した夜レオンに告白するシーン。特に監督は後者のフッテージにこだわったが、米のリサーチ試写では児童ポルノだというクレームが殺到し削除していた。そもそもオーディションの時からナタリーの両親は殺人、銃、喫煙、性愛などの要素に難色を示していたが、監督は本人の意思を尊重してくれと主張、最終的には11歳だった彼女自身が出演を決断した(最近のインタビューでナタリーは「あれは性的対象とみなされ不適切だった」とコメント)。 通常版は50カ国以上で公開されたが、この完全版は前述の理由から米では公開されず、仏、日、独、露など6カ国でしか配給されていない。 なお冒頭の標的「太った男」の情婦役は当時ベッソンの妻であったマイウィン。彼女は「フィフス・エレメント」にも異星人オペラ歌手に扮している。
完全版ようやく鑑賞
完全版は見ていなかったようで。 なので、久しぶりに鑑賞。だいぶわすれていたなぁ。 とにかく、少女マチルダのナタリー・ポートマンが可愛らしい。大人顔負けの役柄ですが、その中でも幼さや背伸びした姿が余計に良い。 完全版は、そのマチルダとレオンのシーンのカットされたシーンが増えてるんですね。なんでも児童ポルノとかがうるさかったようで。ようやく全シーン見れてよかった。 最後は悲しいよねぇ。マチルダの今後も気になってしまう終わり方でした。
純愛?狂愛?
うーん、よかったなぁ。。
完全版とか通常版とか詳しいことはよくわかりませんが、1900年代だからこそ上映できたんだろうなという感じはする。多分今の日本で上映したら、やれ女性搾取だとか、ロリコンだとか、そういうのばっかり言われるのが想像つくので。
自分が好きなのは最後のシーン。レオンがあと少しで外に出れたのに、、ってところ。単純に外に出たかったんじゃなくて、彼女が無事なことを1秒でも早くその目で確かめたかったんでしょうね。だからこそ背後のスタンフィールドに気づかなかった。多分普段の彼なら、気づくと思う。
ですが、やはり最後の最後でやってくれる男でした。本音を言うと、スタンフィールドのさらに最後で、銃を構えるマチルダを期待してましたが…。でも結局彼女は誰も殺さなかった。レオンのおかげで、1人も殺さずに済んだ。
これから彼女を待つ運命は前途多難とは思いますが、彼女が最後、庭に植えたあの植物のように、地に足をつけて、なんとか生きていって欲しいな。それが、レオンがもっとも望んだことだと思うから。
良かった
殺し屋が少女を拾って一緒に過ごしていく話
•少女と一緒に過ごすうちにレオンの人間らしい部分が少しずつ出てきて、その中でもレオンがベットから起きるシーンは印象に残った!いびきをかきながら片目を開けて寝るのは確かにすごい笑
•訓練でライフルから始める理由を聞いた時から気になったが、レオンもナイフ使ってない。
•オシャレな映画だと思った。
ゆっくりしたストーリー展開ながらわかりやすい構成でストレス無く観れ...
ゆっくりしたストーリー展開ながらわかりやすい構成でストレス無く観れる。 まだ幼さの残るナタリー・ポートマンの表情豊かな演技が素晴らしい。 ジャン・レノも朴訥とした殺し屋を好演しているが、特に印象的なのはゲイリー・オールドマンの狂気じみたジャンキー刑事の演技。これが無かったらもっと薄っぺらい映画になっていたかも知れない。 レオンが少年のような瞳で映画を観るシーンや、マチルダが泣きながらドアを開けてと懇願するシーンが心に残る。 ラスト、マチルダがレオンが大切にしていた鉢植えを大地に植え直したところで流れるスティングのエンディング曲が感動的。
凶暴な純愛
レオン完全版、リュックベッソンが泣く泣くカットされた部分を取り戻しての公開となった作品。ロリコンとか暴力的だとか色々言われるが、やはりこちらがオリジナルな作品であると思う。日本語サブタイトルの「凶暴な純愛」が素晴らしく表現している。これ程ピッタリのサブタイトルも珍しい。 この作品は紛れも無いロマンスなのである。歳の離れた男と少女の純愛の物語なのである。ナタリーの演技が大人顔負けの艶やかなな演技を醸しだし背伸びをしている少女を熱演していた。またヴィラン役のゲイリーが主演の2人を喰う演技をしていた点も見逃せない。そしてエンドロールで流れるスティングの曲があまりにも切ない… 【追記】 またBDで再度鑑賞した。最後レオンがダストシュートにマチルダを下に降ろす際、キスをすると勝手に記憶違いしており…実際はキスをしていないのに驚いた。やはりこの作品は"純愛"意外の何ものでもない事に改めて気付かされた。間違い無くこの映画はリュックベッソンの最高傑作である。
大人のような少女と子供のような殺し屋
この作品の見所の一つは、マチルダのあやうさ、アンバランスさ。きっとナタリー・ポートマンが一歳若くても、一歳年上になっていてもこの作品は成立しなかったのではと思う。 そんな彼女に振り回されながら人間性を取り戻していく殺し屋を、ジャン・レノが緊迫感と戯けを織り交ぜながら見事に演じている。サングラスに隠された愛嬌たっぷりの目はとてもキュートだ。 そしてなんと言ってもゲイリー・オールドマン。怖さ、残忍さ、振れ幅の大きさ、不安定さ、色気、全てが渾然一体となったこの予測不能な壊れっぷり。緩みがちな雰囲気を、彼が一人で作品を引き締めている。 作中、「私は大人よ、あとは年を取るだけ」というマチルダにレオンが「俺は年を取ったが子供だ」と返すシーンがある。しかし、実際にはマチルダはどうしようもなく子供で、レオンは読み書きが出来なくても立派な大人だ。 マチルダの感情的で短絡的な行動は、結果としてレオンを絶体絶命の危機に追いやる。それでもレオンは、最後まで子供を守るという大人としての責任を果たす。更に、彼女の弟の仇であり、将来の障害となるであろうスタンフィールドを道連れにして果てる。 あと少しで明るい外に出られる所まで来た時の表情はとても印象的。あの明かりの先に、どんな光景を思い描いていたのだろうか。
カッコいい&サイコー&...
ディレクターズ・カットである完全版をNetflixで鑑賞。 今作のバージョンは、喫煙しながら登場する自称18歳の少女マチルダ・ランドー(ナタリー・ポートマン)の、劇場公開版(オリジナル版)ではカットされていた問題シーン(リアルな殺人テクニック伝授場面、飲酒、性体験の言及など)が加えられている。 人を殺して食べている、というとカニバリズムと誤解されそうなので言い換えるが、人殺しと引き換えに報酬を貰って生きている孤独な男レオン・モンタナ(ジャン・レノ)...カッコいい。 麻薬密売組織を裏で牛耳る刑事ノーマン・スタンスフィールド(ゲイリー・オールドマン)...サイコー。 演技とは思えないほど素晴らしいマチルダ......。
記憶の書き換えに自分でびっくり
レオン。 人生でもいくつ観れるかわからない傑作のラブストーリーの一本です。心に刺さらなかった人は、きっと違う星の住人だと思うことにしています。 この映画にはいくつもの奇跡のシーンが映し出されでいます。 マチルダが襲撃を受けた自室の前を、他人の振りして通過するときの表情。 ドアを開けるレオンの葛藤。 ヤクをきめるゲイリー・オールドマン。 きっと裏切っているレオンの育ての親で、でもいっちょ前にマチルダに説教たれるマフィアのボス。こいつがいちばん悪い。ぜったい。 マチルダが成長したら『ニキータ』とか『コロンビアーナ』になるに違いない世界観。 スティングの唄。 植木。 脚本が素晴らしい。そして、役者のスキルを最大限に引き出す演出。 ムダを極力省いた小気味いい編集。だから、いろいろと想像出来て面白いのに、完全版とかリリースされたら、その楽しみがなくなってしまう。少なくとも、ナタリー・ポートマンがマリリン・モンローのモノマネをするシーンは必要ない。見たい人だけが見ればいい。DVDのおまけで十分。 だから、この映画見たことがない人は完全版から先に見ないでほしい。だって、ちっとも完全じゃないから。 これを書いたのちに、たまたま見直してみたらびっくり。 完全版だろうと、オリジナル版だろうと、どっちにもモノマネのシーンはあるし、マチルダと一緒に襲撃をくり返し、手りゅう弾のピンを使った作戦は、ラストの重要な伏線になる。 その他にも、レオンの過去の打ち明け話や、マチルダが早く大人になりたい背伸びガールなエピソードなど、オリジナル版でカットされたのは、どれも必要と思われる重要なシーンで、むしろ完全版以外は見る必要のない映画だなと、認識を改めました。
20年ぶりの鑑賞
昔DVD購入して大好きな作品でした。 地元のミニシネマで上映すると言うことで、観に行ってきました。四十人ほどの客席の半分ぐらいは埋まっていて、四半世紀も前の映画なのに大勢の人と観れて嬉しかったです。 レオンとマチルダを中心にキャラクターが丁寧に描写され、レオンやマチルダの行動に説得力がちゃんとあり、レオンが戸惑いながらもマチルダを受け入れ、マチルダの復讐に巻き込まれていく様が丁寧に描写されていく素晴らしいです。 リュックベッソン監督作品全体として言えることですが映像表現が美しく90年代の荒んだニューヨークの街並みもグッと来ますし、マチルダの幼い背伸びした美しさも良いです。 今後も受け継がれていく名作であり続けると思います。
性癖雰囲気映画
……なんてタイトルつけてると批判的って思われそうだけど、孤独な殺し屋が孤独な少女と出会って心を通わせる、なんてストーリー誰でも性癖ド真ん中(偏見)だし、娯楽映画としては満点。 まぁ最強の殺し屋設定にしては色々脇甘くね?っていうのがちょっと引っかかった部分ではあるけど……。孤独な殺し屋が少女の為に命を賭けて助ける自己犠牲と、それを彩るスティングの曲。雰囲気は間違いなく最高。 ただ、純愛って言うにはレオンは間違いなくマチルダのこと大切に思ってはいたけど異性愛ではないと思うし、両思い的に語ってる人がいるのはどうかと。家族愛でも友愛でも恋愛でもない庇護欲に似たナニカで成り立つこの不安定な関係だからこそ光るものがあるんじゃないかと その点で言えば雰囲気を楽しむ娯楽映画の域は過ぎなくて、純愛に泣くような映画ではないと思う。あくまで個人的な感想だけども。いや、最後のシーンはその純愛で泣ける部分ではあるんだけどね、矛盾するけど。その"純愛風"に守られてきた二人の最後に泣けるのであって、純愛そのものに泣くものではないってこと。伝え辛いな。 逆に言えば、その"純愛風"に縋り付くいい歳した孤独なおっさんと少女の物語を楽しむには"性癖雰囲気映画"として観る以上のことはなく。そして何よりそれが娯楽映画として完璧であることが、このレオンの魅力なんじゃないかと思うわけだ。決して純愛の崇高な文学的映画としてではなく、あくまで拙い愛に希望を見いだせた二人の喜劇として観るべきだと。
完全版は完全でなく
映画ファンによって語り継がれる名作のひとつ。 排他的でハードボイルドでなにより愛にあふれる。 今回完全版を初めて鑑賞したが、内容に驚いた。オリジナル版が作られたのも納得だった。 昔見たオリジナル版は、孤独な二人が出会うべくして出会い、親子ではない恋人でもない関係性がうまれてお互いを必要としていく。そんな作品だった。 だから男女の関係を語るシーンはとても違和感があった。利発だがまだ12歳のマチルダはそんな事は言わないだろうと思った(たとえ育ったのがあの家庭だったとしても)。 「君は俺に生きる光を与えてくれた」の台詞が活きるのは、年齢差も性別も超越した絆があったから。その二人の絆に深く感動したのだった。 完全版の内容に物申すのは作品のファンとして本意では無いのだが、世界観は間違いなく圧巻。ジャン・レノとナタリー・ポートマンは素晴しい。この二人でないとこの名作はあり得ない。 終止 銃と牛乳が出てくるのが非日常と日常・または二人のことを表しているようで、そのコントラストも面白い。演出も秀逸。 いつ観ても名作は色褪せないなと感じた。
少女の復讐心と生きるための出会いが、孤独を決めた殺し屋の男の人生のひとときを仄かに照らす
大人びたこどもならではのマチルダの言動にはらはらしたのは彼だけではない。 そして、レオンの見捨てない責任感、朴訥な優しさ、ヒットマンとしての頼もしさの魅力に惹かれていくのも彼女だけではない。 簡単にはいかない人生。 それを感じれば感じるほど、スティングの楽曲が二人に通じた特別な愛に寄り添うのだ。 静かな感情は音色とマーブリングしながら心を浸し、マチルダをそっと見守るレオンの不器用な笑顔を浮かばせ滲ませる。 この世で繰り返される偶然のようで必然の出会いだったのだろう。 彼がどこに住みかえても手放さなかった鉢の植物があの土地に根づく頃、護られた命が、その生き様を胸に刻みながら一つずつ成長していくことを祈った。
最高
私が映画をすきになるきっかけとなった映画。 レオンを1度も見たことがないという人は是非こちらの完全版の方を見て欲しい。完全版の方がレオンとマチルダの思い出シーンがいくつか収録されており、ラストの感動をより深いものにしてくれることだろう。多く語りたいことはあるが、まず見てほしい、そう思える映画。
ノーマン・スタンフィールドは、奇妙な悪役の真骨頂
今までずっと観たいと思っていた作品なので、とても楽しみにしていました。そして、やっと鑑賞致しました。
まず失礼ながら不満点を上げさせて頂きます。
映画の進行は突っかかりもなく、スムーズに見れましたが、個人的には何処か退屈してしまうような場面が多かったです。
その理由は、自分が最近の派手な演出を見慣れ過ぎてしまった事にあると思います。昔の映画は演技も演出も自然である事が多いです。自然であるが故に、間の違和感等を覚えてしまいます。
それは受け取り手の問題なので、映画自体は悪くありません。
そして、人によっては少女愛の様なモノを感じてしまい、気持ち悪くなってしまう人も居るかもしれませんが、変にラブシーンを入れてなかったので、そこは安心出来ました。
ですが、ゲイリー・オールドマン演じるノーマン・スタンフィールドは最高ですね。奇妙で何処かカリスマ性の感じる悪役は、最近では沢山排出されていますが、このお方が真打の様に感じます。
ラストシーンも好きな物でした。レオンが射撃されるシーンは直接的に映す事無く、倒れるだけのシーンでした。
その後、ノーマンは置き土産を貰います。
何もかも完璧なラスト。彼処でレオンが助かってしまうと、物語にチープさが出てしまいます。そこを上手く綺麗に終わらせていました。感服です。
バランスよし。楽しいエンタメ映画。
様ざまな要素がバランスよく詰め込まれ、いろいろ楽しめてエンタメ映画としてはかなりよい感じです。 12歳の少女とレオンの関係はかなり曖昧だけれど、そこがよかった。人間関係は、こうだと決められるものでもない…。寂しかった二人に心の接点があった。まぁそれでよいじゃないの。しゃれた話。 バランスが良い映画だとわたしの場合は退屈に感じがちだけれど、この映画の場合は、俳優たちの演技がかなり楽しめたので退屈することはなかった。 特にスタンフィールド役。あの、ピリピリしてキレてくる感じ。気持ち悪い、でも見たい。吸い寄せられる。絶妙だった。ワタシ的には、彼が100点満点、マチルダ役90点で、レオン役が80点ぐらいといった感じ。ジャン・レノは、ここではもう少し口元を締めていただけると渋くてよかったのにな。が、意外とそんなダメっぷりもおもしろいのか。トニー役もひとクセありそうな感じが最後の最後まで気になった。マチルダの家族、スターフィールドの子分、それから最後に登場の学校の先生に至るまで、なかなかの楽しさだった。
全174件中、1~20件目を表示