リバー・ランズ・スルー・イット

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

「普通の人々」で監督としても高い評価を得た名優ロバート・レッドフォードが、ブラッド・ピットを主演に迎えて描いたヒューマンドラマ。20世紀初頭のモンタナの壮大な自然を背景に、フライ・フィッシングを通して交流する家族の絆とそれぞれの葛藤を描く。厳格な牧師の家庭で育てられた、真面目な兄ノーマンと自由奔放な弟ポール。父に習ったフライ・フィッシングで結ばれる2人は、やがてそれぞれの道を歩み始めるが……。

1992年製作/124分/アメリカ
原題:A River Runs Through It
配給:東宝東和
劇場公開日:1993年9月4日

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写真:AFLO

映画レビュー

4.0人生とは関わりなく、大河は滔々(とうとう)と流れる。

2024年4月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

親子二代にわたってフィッシングを趣味としてきたマクリーン家にも人生の荒波は容赦なく押し寄せ、その平和で幸せな日々を押し流してもしまいますが、そういうマクリーン一家の運命の浮沈の合間も、本作の題名その通りに、大河は滔々と流れ続けていたことに、評論子は、深い感銘を覚えました。

思い起こしてみれば、いろいろな出来事がありました。評論子の人生にも。
順風満帆で幸せに浸っていたこともありますし、「どん底」(?)に落ち込んでいたこともありました。しかし、そんな時も、大河は滔々と流れ、自然は悠久の時を刻んでいたのですね。
ちっぽけな人間の人生の浮沈には、そしてまた、更にまたちっぽけな人々の主観的な思い入れとは、まったく何の関わりもなく。

そういう自然の営みというものの「雄大さ」「偉大さ」、そして「懐の深さ」というものか身に染みると同時に、顧(かえり)みると、自分の悩み、苦しみ、悲しみは、その雄大に比較すれば、当時の主観的な想いとは裏腹に、取るに足らない些事であったようにも思えてきます。
自然(滔々と流れる大河、悠久に流れる時)の中では、人間の主観的な思惑など、取るに足らない、ほんの小さな出来事に過ぎないのでしょう。

そういう意味では、静かに、静かに、ほんとうに静かに―そして、そうは明確に意識はしていなくても―これも、観終わって、勇気がもらえた一本になりました。評論子には。

本作は、午前十時の映画祭13で鑑賞した一本になります。
いつも利用するレンタル店には在庫があることを承知していましたし、何よりテレビ放送からの録画(NHKなのでノー・カット)が手持ちにあることも承知していましたけれども。
それでも、映画館の大画面と良い音で鑑賞することができて、良かった作品だったと思います。

秀作であったと思います。

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talkie

3.5こころにしみる、美しい、家族の物語

2024年3月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「午前十時の映画祭」で鑑賞。

約30年ぶりに鑑賞しました。
僕自身も釣りが好きだから、映画が公開された頃に原作も読んだけれど、正直いって映画も小説も大して面白くないという印象しか残っていなかった。

で、今回久しぶりに観てみようと映画館に足を運んだのだけど、やっぱり「面白い」とは思わなかった。
でも、いい作品ですね。話は面白くないけど、いい作品です。ふだん「映画は面白くないとダメだ!」といっている僕ですが、これはこれでいいのだと納得してしまいました。

古き良き時代のアメリカを舞台にした、美しい、家族の物語。
わりと地味なストーリーで、日本人の我々にはピンとこないところもあるけれど、アメリカ人には、より響いてしみる物語なのかもしれないなと思います(だからこそ原作は名著として讃えられ、映画化されることにもなったのでしょう)。

この物語の中心を、一本の川のごとく貫いているのが魚釣り。
釣りは、自然の中に身を置き、生きものの命を奪う遊びです。子どもたちは、そこからたくさんのことを学びます。
本作において、それは単なる遊び以上の意味と価値を持って描かれ、父と子、兄と弟の繋がりを揺るぎないものにしている。

そして僕はスクリーンに展開する物語に、むかし父や、親友たちと釣りにいったときの自身の思い出を重ねていました。それらの記憶は僕のかけがえのない宝物です。あのときの海や川での光景は僕の中からいつまでも消えることはないのだと思うと不覚にも涙がこぼれた。

長い年月を経て久しぶりに鑑賞した『リバー・ランズ・スルー・イット』は、僕をそんな感慨にひたらせてくれました。

ちょっとやんちゃなブラッド・ピットがたまらなくチャーミングですね。

追記
この作品も、もうちょっと洒落た邦題にできなかったのかなという気がしたけれど、『リバー・ランズ・スルー・イット』という原題がすべてを物語っていますものね。やっぱり『マクリーンの川』だと、ちょっと弱いんだろうな。

それにしても、やっぱりフライ・フィッシングは魅力的な釣りだなと思います。
僕はフライ・フィッシングでヤマメやマスを釣るのが長年の夢でした。中学生の頃に道具を揃え、ラインを飛ばす練習まではしたけれど、未だに実戦には至っていません。
やりたいと思いつつ実現していないので、何とか今後の人生で夢をかなえたい。美しい清流でヤマメやレインボーやブラウンを釣りあげてみたいです。この映画の男たちのように。

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peke

4.5フライ・フィッシング‼️

2024年3月2日
スマートフォンから投稿

泣ける

楽しい

幸せ

家族の絆の物語に、渓流釣り(フライ・フィッシング)を絡めて描いたレッドフォード監督の名作ですね‼️牧師の父からストイックな釣りの哲学と共に、愛と人生を叩き込まれる性格の違う兄弟。兄弟は時に反発しながらも、家族の意味を心に刻み、それぞれの人生を歩んでいく・・・‼️とにかくブラッド・ピットの美しさがたまらない‼️若き日のロバート・レッドフォード監督を彷彿とさせる純アメリカ的美青年‼️あー、まぶしい‼️レッドフォードとブラピ‼️共に若き日にキャプテン・アメリカを演じて欲しかった‼️そんなブラピが魅せてくれるフライ・フィッシングのシーンがホントに美しい‼️釣り糸がまるで生き物のように宙を舞い、太陽光に照らされる様はホントに幻想的で、この世のモノとは思えない‼️レッドフォード監督は「クイズ・ショウ」という傑作がありますが、私が惹かれるのはこの「リバー・ランズ・スルー・イット」と「モンタナの風に抱かれて」のような古き良きアメリカな題材大を詩情豊かに描いてくれた時‼️その筆致はジョン・フォード監督に通じるものがあると思います‼️ホントに名作です‼️

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活動写真愛好家

4.0川の流れのように

2024年2月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
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リボン
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