郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946)
1946年製作/113分/アメリカ
原題または英題:The Postman Always Rings Twice
スタッフ・キャスト
- 監督
- テイ・ガーネット
- 製作
- ケイリー・ウィルソン
- 原作
- ジェームズ・M・ケイン
- 脚本
- ハリー・ラスキン
- ニーベン・ブッシュ
- 撮影
- シドニー・ワグナー
- 編集
- ジョージ・ホワイト
- 音楽
- ジョージ・バスマン
1946年製作/113分/アメリカ
原題または英題:The Postman Always Rings Twice
■地方の道路沿いの食堂がポツンとある。店の外には「男手募集」の手書きの看板が無造作に置いてある。
流れ者のフランク(ジョン・ガーフィールド)は、食堂を経営する太った人の良い中年のニック(セシル・ケラウェイ)と知りあい店で働き始めるが、安食堂には掃きだめの鶴である彼の妻コーラ(ラナ・ターナー)に一目ぼれする。
直ぐにフランクとコーラは不倫関係に陥り、駆け落ちをするがコーラは先が見えないことで一度は店に戻る。だが、一度坂道を転がり出した2人の負の運命は止まらないのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・ジェームズ・M・ケイン原作の映画化作品は、ジャック・ニコルソン&ジェシカ・ラングバージョンに次いで鑑賞は今作が二作目である。(全部で4作ある。)
ジャック・ニコルソンバージョンでは”郵便配達は二度ベルを鳴らす。”と言う台詞はないが、今作ではラストで、シニカルな運命を感じたフランクがキチンと口にしている。
・今作では、矢張りラナ・ターナーのファム・ファタールなる演技とジョン・ガーフィールドが良い。そして、矢張り人が良過ぎるニックは見栄えが悪いのである。
・今作で少し残念なのは、弁護士キーツと判事サケットの駆け引きに翻弄されるフランクとコーラの心の揺れが上手く描かれていない所だろうか。
あとは、時代的に仕方がないのかもしれないが、二人の犯行シーンが悉く、音だけで描かれている所だろうか。
・だが、ラスト前のコーラの事故死のシーンからの、フランクがコーラ殺害の罪ではなく、最初にコーラと行ったニック殺害の罪に問われる事が分かった時のシーンと、ジョン・ガーフィール演じるフランクが喋る台詞は良いのである。
<今作はファムファタールに偶然会った流れ者が、運命に抗いつつ定めを受け入れる様を描いたフィルム・ノワールなのである。>
3度目の映画化らしいです。
原作のジェームズ・M・ケインの小説を読んでいないので何とも言えませんが、ヴィスコンティの1942年版に比べるとサスペンス要素が加わり、途中、弁護士の活躍?もあって法廷ドラマにも展開していきます。
自分としては、ヴィスコンティ版(1942年版)の方が好みでした。1942年版も1946年版(今作)も、ストーリーの骨子は同じですが、1942年版の方は「人間の究極の欲望」のあぶり出しみたいな追求がありドラマとして深く考えさせられる点がありました。また、映像も砂埃が舞う田舎の広い道が大きく映されており、陰影もはっきりしていました。同性愛者を匂わす男との出会いなどのエピソードの入れ方もうまいなあと思いました。良い悪いではなく、あくまでも好みの問題かもしれませんが。
ラナ・タナーの最初の登場で驚きました。UFOから出てきた宇宙人みたいにピカピカしてました! ファム・ファタールは美女であって当然でしょうが、ちょっと浮いてました。私のイメージでは、コーラはあくまでも大衆食堂の女給仕さんなのです。(原作はどうなんだろう)
ラスト、フランク(ジョン・ガーフィールド)が、ニック殺しとコーラ殺しのダブルの容疑で死刑を言い渡されるのですが、フランクへ宛てたコーラの手紙が発見され、フランクは「ニック殺し」のみの罪を受けることに。フランクは神父に向かって「コーラは自分の命をもって、ニックへの償いをした。自分はコーラ殺しではなくニック殺しで処刑されるので安心だ」みたいなことを言うのですが、妙に物わかりが良すぎるというか、純愛路線になって、白けてしまいました。「あれ?」と思って意味がわからず、ラストの場面をもう一度観てしまいました。郵便配達が「二度」ベルを鳴らすというフランクの解釈?も説明的すぎました。
なじみのストーリーの作品なので、星は3個にします。ジョン・ガーフィールドのちょい悪いな感じもまあまあだったし。
これを観たのち、ヴィスコンティ版の作品の星を増やしました。笑