ムービング・ターゲット
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香港映画とは思えないようなスタイリッシュな映像と編集効果。香港マフィアを一層したいと熱くなる若き刑事に熟練の上司。マフィアの人口が20万だなんて数字もおそろしい。
キットの相棒はフォン(エディソン・チャン)。彼もまた飲んだくれのだらしのない父親を持っていたがそれほど確執があるのでもなさそうだ。マフィアへの潜入捜査官もいるらしいし、それが癒着となり内通者がいると内部調査室も張り切っている状態。キットはその内務調査課に転属になる。
フォンの親父はマフィアの大物パーに借金をしていて、それが元で母親が拉致された。思わぬワナにはめられ内通者とされそうなフォン。やがて辞職し、マフィアに引き抜かれる。彼はキットのいとこと結婚・・・
単純なストーリーの中で、人間関係が激しいほどに動く。90分の中でこんなに複雑にしてもいいのか?!と思われるほどだ。父親ティマンは同僚を撃った罪で逮捕されるし、息子であることを隠していたつもりだったのが父親は最初からわかってるし・・・ちょっと目をそらすとさっぱりわからなくなりそうな展開だ。
壮絶なクライマックス。フォンは死んでしまい、哀愁を誘うはずの展開が、詰め込み過ぎ感のために泣けるまでにはならなかった・・・2人の父親は?内務調査官の女性は?全て添え物だったのか?