マイ・ビューティフル・ランドレット

劇場公開日:

マイ・ビューティフル・ランドレット

解説

アカデミー主演男優賞を3度にわたり受賞した名優ダニエル・デイ・ルイスの若き日の主演作で、パキスタン人青年とイギリス人青年の間に芽生えた男同士の愛と友情を描くヒューマンドラマ。当初はイギリスの民放局チャンネル4のために製作された作品だが劇場公開されて話題を呼び、アカデミー脚本賞にノミネートされるなど国際的にも高い評価を得た。ロンドンのアパートで父と暮らすパキスタン人青年オマールは、町で偶然再会した幼なじみのジョニーとともに、実業家の叔父ナセルから任されたコインランドリーの経営を始めるが……。監督も後に「ハイロー・カントリー」「クィーン」などを手がけ、名匠として知られるようになるスティーブン・フリアーズ。1985年製作で日本では87年に劇場公開。2019年にリバイバル公開。

1985年製作/98分/R15+/イギリス
原題または英題:My Beautiful Laundrette
配給:ファインフィルムズ
劇場公開日:2019年9月13日

その他の公開日:1987年3月20日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

4.0漂白、挫折、そして児戯

2022年3月4日
iPhoneアプリから投稿

ネオナチの残滓がまだまだ色濃く残る80年代イギリスを舞台に、パキスタン移民の青年オマールと右翼の友人ジョニーがコインランドリー店の経営で一旗上げようと奮闘する映画。人種、性、経済格差などをめぐるあらゆる歪みが縦横無尽に混線し、社会的正誤のクライテリアが根底から狂っていく。コインランドリーというモチーフはそれらの歪みを一切合切漂白するデウス・エクス・マキナだ。

しかし繊維の奥まで染み付いた汚れが洗濯程度ではどうにもならないように、オマールやジョニーを取り囲む諸問題がコインランドリー経営を成功させた程度で消え去るはずもない。いや、むしろ経営業務を通じて資本主義というわかりやすいコードの上に乗ってしまったことにより、それらの歪みはよりアクチュアルな後ろめたさとなってオマールたちにのしかかる。

友人オマール(=移民=部外者)への恋慕とイギリス的ナショナリズムとの狭間で揺れ動いていたジョニーは、最終的にかつての悪友たち(=貧困層=ナショナリスト)に打ちのめされる。

これに懲りたジョニーはコインランドリー経営から足を洗おうとするが、そんなジョニーをオマールは後ろから優しく抱き締める。

オマールとジョニーが事務所(?)の洗面所で子供のように水をかけ合うラストシーンはとても印象的だ。イギリスという国が押し付ける不条理を憎むものの、結局そこから飛び出すことができなかった2人。彼らには児戯的な現実逃避以外のいかなる退路も用意されてはいなかったのだ。

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因果

1.5移民、格差、同性愛と社会問題が詰め込まれた一本

2021年11月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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カメレオン

2.5移民とイギリス若者の青春群像劇

2021年7月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

内容はわかるが、なぜそうなるかの掘り下げ、そして個々のその先の示唆がない。
時代的に暗雲混沌で先なんて、というもかもしれないが、スッキリしない。
ラストシーンを見ると尚わからなくなり、タイトルの印象になりました。

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ho

4.0移民とイギリスの若者

2021年1月21日
iPhoneアプリから投稿

日本にいると単一民族なので、階級??
と思うけど、
イギリスでは、🇬🇧普通にあるんだなぁと。

ボーイズラブ35年前だと斬新かもしれないですね。

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Billy