羊たちの沈黙のレビュー・感想・評価
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最初から2人の個人的な裏取引だったのかもしれない
随分と前に、2度ほどビデオで観たと思います。新たな驚きは特に無かったかな。
改めて観て意外に感じたのは、主役のスターリング捜査官とレクター教授の会話が、記憶のイメージよりもかなり少なかったこと。
また、FBIがレクターを騙して協力を引き出すことに、スターリングが積極的に協力していることは忘れていました。
その後のドラマや映画で、模倣されているネタみたいなものが多くありますね。
レクターは、結局、脱獄のための方便として捜査に協力をしたし、スターングもレクターの本当の意図に気が付いていたのだと思いました。
だからこそ、あの取引は表面上は成立したし、レクターはスターリングへの復讐をしなかったのでしょう。
あれは、最初から2人の個人的な裏取引だったというところかもしれません。
極上のサイコスリラー
何十年ぶりかに鑑賞した。
なんて質の高い作品だろう。不動の人気を誇るはずだと思う。
初見はアンソニー・ホプキンスの怪演が印象的だった。檻の中にいて話しているだけのシーンでクラリスと同じ立場になったように感じとにかく恐怖だった。
ストーリー展開や高いIQを持つ犯罪者というのが当方にとって斬新だった。
加えて今回は作品の演出に改めて驚かされた。
古びた収監所や建物、蛾、カメラワークなど、おどろおどろしい雰囲気に包みこまれてしまう。
アンソニー・ホプキンスの素晴らしさ、そしてジョディー・フォスターはこんなにも美しく、格好良かった。演者の素晴らしさにも圧倒された。
近年の映画作品はグロテスクな映像が多く、上映時間も3時間超えの長いものが多いと感じる。
本作品は内容は濃密。血しぶきが飛び散ることなく、心理的に冒頭からラストまでハラハラさせられる。
決してホラー好きではないのだが、本作品には感嘆せざるを得ない。
ようやく観ました
クラリス、クラリス。
猟奇殺人やサイコパスを描いた映画は、この作品より前にもあったし、そしてこの映画の後には雨後の筍のようにたくさん現れたが、かつてないほどの緊迫感は追随を許さない。
スリラーで初めてアカデミー賞作品賞を獲得したとのことだが、この年のアカデミー賞の選考は確かな目を持っていたというべき。
アニメ版の「美女と野獣」以外、JFKやサウスカロライナ、バグジー、また観たいと思った作品があったろうか。
また、作品賞のみならず、主要五部門受賞は「或る夜の出来事」「カッコーの巣の上で」以来。(「カッコーの〜」のルイーズ・フレッチャーはどう考えても主演じゃなく助演)
ハンニバル・レクターのアンソニー・ホプキンスは、異常性格者の殺人鬼バッファロー・ビルを演じたテッド・レビンがかすんでしまうほどの強烈なインパクトを残す。
尊敬する上司クロフォードに認められるままにどんどんきれいになっていくFBI研修生クラリス・スターリングを演じたジョディ・フォスターは、そんなアンソニー・ホプキンスに全く引けを取らないヒロイン振りで輝きを放つ。
そして何よりFBIやCIAの上司役は、裏のあるなしに関わらずスコット・グレンがベスト。
映画史に残るキャラクターを演じたあとも、また演じ続けても、引きずられることなく好々爺や真っ当な役を演じられるアンソニー・ホプキンスには恐れ入る。
ジョナサン・デミ監督もホプキンスもジョディ・フォスターも音楽のハワード・ショアも、そしてトマス・ハリスの原作も、それぞれがそのキャリアのベストな出合いと思えるほどの、奇跡のような作品だ。
劇場でふたたび観ることができてよかった。
午前十時の映画祭ありがとう。
そして、閉館したイオンシネマ津に代わって午前十時の映画祭の上映を引き継いでくれたイオンシネマ桑名に感謝。
羊たちの沈黙
ややツッコミどころあり
サスペンス映画としては普通に面白いと思います。しかし、以下の2つは気になりました。
1クラリスが牧場で羊の屠殺を目撃したのがトラウマになっているという設定がよくわかりませんでした。牧場なのだから屠殺をするのは当たり前ですし、当時は子どもだったから怖かったとしても大人になる過程で理解していくものなのではないでしょうか。仮に屠殺を目撃したのがトラウマになっていたとしても、それが本作の事件とどう関係があるのかよくわかりません。他の方のレビューで羊の屠殺は叔父に虐待されたことの隠喩(?)みたいな意見がありましたがそれはそれでありきたりです。
2最後にバッファロー・ビルがクラリスを撃とうとするとき撃鉄を起こしたせいで彼女に自身の存在を知らせてしまい敗北します。この場面の前にバッファロー・ビルはかなり長い間家の中に隠れていたので、その間に撃鉄を起こしておけばよかったのではないでしょうか。リアリティがないです。
兎たちの沈黙❓‼️
午前十時の映画祭、何十年前に観ていたがほとんど忘れていた。昔は衝撃を覚えたものだが、いろんな場面が既視感に溢れている。そうか、この映画の真似をした映画をたくさん観てきたからか、さすが先駆者。レクターよりも皮剥ぎ男の方が存在感がある気がする、皮肉だ。残酷なシーンは控えめだ。それと死刑が無いからこんな変質者人殺しがのさばるのだろうか、わかんないけど。ミステリーサスペンスとして上質だが、会話がセンスのかたまりだ。レクターのアンソニーポプキンスが瞬きしないのは演技力か?ジョデイーフォスターは清楚な魅力が素敵だ。羊は叔父さんとの戯れの意味なんですね、おぞましい。ちなみに、幼い頃、兎を飼育してましたが兎は鳴きません常に沈黙です、関係ないけど。午前十時の映画祭、安くて儲けました、医者帰りの11時ですが。ありがとうございました😊😭
タイトルなし(ネタバレ)
「クラリス、子羊の悲鳴はやんだか?」
「電話する気は無かった、君は注目の的だしな 」
「今後は私のことは ほっといてくれ」
・・・
「これから古い友人を夕食に、、、」
「ドクター レクター」
「ドクター レクター」
「ドクター レクター」
「ドクター レクター」
バッファロー・ビルを見つけて、これ以上犠牲者は出ずにキャサリンも救った。
しかし、恐ろしい奴が解き放たれた。
クラリスの子供の頃の最悪の思い出は
"父親の死" ではなくて "子羊の件" であり、おそらくクラリスは誰にも話して無い物語。それを聞き出すレクターの話術。アンソニー・ホプキンスの語りが怖く、ジョディ・フォスターのアップが緊張感を加速させる。
多分8回くらい観たベスト映画の1本で、この頃はサスペンスばかりの観てた。
その後を描いた『ハンニバル』(2001)。そして『羊たちの沈黙』(1991)の少し前を描いた『レッド・ドラゴン』(2002)、それと『刑事グラハム / 凍りついた欲望』(1986)と言う「レッド・ドラゴン」の最初の映画化もある。
ドラマ「クラリス」は観てない。
第64回アカデミー賞で主要5部門(ビッグ・ファイブ)を受賞。これは『或る夜の出来事』『カッコーの巣の上で』に次ぐ3作目であるり、作品賞を受賞した唯一のホラー映画でもある。2月の公開なので賞狙いではなかったはず。
健康な方におすすめ
プアー クラリス・・
格が違う
境界線の越え方は、解剖学者であったダ・ヴィンチのデッサンノート「解剖手稿」のように、どこか芸術的でさえある
FBIアカデミーの優秀な訓練生クラリスは連続誘拐殺人事件の捜査スタッフに組み込まれ、犯罪者として収監されているレクター博士と面会する。それは、天才的な精神科医でありながら、自らの患者を次々と死に追いやったレクターこそ事件の謎を解く鍵になると見込んでのことだった。レクターはクラリスに興味を示し、捜査の手がかりを与える。ふたりが次第に心を通わせていく一方、新たな誘拐事件が。そしてレクターは脱獄を図り……(映画.comより)。
怪獣や猛獣などの暴力が、本能や欲望のままに制御されていない恐怖とするなら、レクター博士のそれは左脳的に完全に制御された恐怖である。彼は、殺人は大罪という普遍的な倫理からかけ離れた、全く独自の理によって思考し創作し発言し、人を殺す。その境界線の越え方は、解剖学者であったダ・ヴィンチのデッサンノート「解剖手稿」のように、どこか芸術的でさえある。
抑圧のきいた音楽と照明、映像がその恐怖をより一層際立たせる。特に、主演ふたりが対峙する場面、レクター博士は揺るぎなくクラリスを凝視するのに対して、クラリスの瞳孔は高速で微動した後、虚空を漂う。この対比的な演出は見事である。
サイコスリラーの原型ともなっている本作では、今さら言うまでもなくアンソニー・ホプキンスの映画史に残る怪演が凄まじいのだが、レクター博士役は当初、ショーン・コネリーで調整されていたそうなので、何がどう転ぶか分からない。ちなみにクラリスもミシェル・ファイファー、メグ・ライアンが候補だったとのこと(ショーン・コネリー同様、両名ともオファーを辞退)。
女性捜査官の活躍
FBI実習生のスターリングが元精神科医の人喰い殺人犯レクターの助言で事件解決を目指す話
スターリングは犯人をみつけ射殺し昇進、レクターは失礼な態度だった精神病院長の報復に向かうEND
タイトル「羊たちの沈黙」はスターリングの幼少期のトラウマである羊解体の悲鳴を殺人事件の被害者と重ねて、羊たちが沈黙することは事件解決を意味している。
やっぱり名作
NHKBSを、未見の家人とリアルタイムで視聴
畳み掛けるようなテンポが良い
トマス・ハリスの原作(「レッド・ドラゴン」も)を以前読み、警察・官僚の男社会で奮闘するクラリスの描写がとても多かったのを思い出す
冒頭FBIの訓練校のエレベーター内、周りをぐるりと男性陣に囲まれて、身の置所が無さそうな小柄なジョディ・フォスターのショット
(同じフォスターの「告発の行方」に似てるシーン)
チルトン博士の明らかにクラリスを女性として品定めしている目つきを隠そうともしないふてぶてしさ、そしてそれをガン無視するクラリス
遺体安置所に意味もなくたむろする地元警察官のジジイどもに、声を張り上げて、でも失礼の無いように追いはらうシーン
FBIの上官クロフォードですら、レクター博士にかかると、彼はキミを性的な視線で見てるよと解釈されてしまうが、深読みするとそうかも知れない
無駄に美しくて目を引く故に、しなくて良い苦労をするヒロインの造形が、猟奇殺人犯を捕らえるまでのそこかしこで輝く
プレシャスかわいい
「どうだねクラリス。仔羊の悲鳴はやんだかね?」
原作はトマス・ハリスの同名小説。
主演ジョディ・フォスター。
【ストーリー】
FBIアカデミーの実習生クラリス・スターリング(ジョディ・フォスター)は、子どものころから悩まされている夢の光景があった。
屠殺される羊たちの鳴き声。
父の死とむすびついたその哀しい記憶は、クラリスの心の奥底によこたわる悲痛なメロディであった。
まだ訓練途中のクラリスだが、FBI行動科学課に呼ばれ、世間をさわがせている連続殺人鬼『バッファロー・ビル』の捜査協力を命じられる。
バッファロー・ビルはこれまでに見つかっているだけでも、5人もの女性を手にかけ、その皮を剥いでいた。
上司のジャック・クロフォードは猟奇殺人鬼にするどい知見をもつ、収監中のハンニバル"カニバル"レクター博士(アンソニー・ホプキンス)に、アドバイスを聞きにゆけと指示をだす。
レクター博士は医師として多くの精神異常者を診断しており、そして人肉食(カニバリズム)の嗜好をもつ、かつてアメリカを恐怖に陥れたおそるべき殺人鬼であった。
自分の患者を9人も殺したレクターは、優秀で野心家のクラリスを気にいり、自身が殺した患者、ベンジャミン・ラスペイルの車を調べろとアドバイスする。
放置されていたラスペイルの車からは、男性の頭部が発見された。
レクターは少しずつバッファロー・ビルの情報をあかし、クラリスをメッセンジャーに、FBIと自分の処遇についての交渉をする。
レクター博士はクラリスへつよい興味を見せ、彼女の悪夢を聞きたがる。
警察官だった亡き父、一時期引きとられた叔父のは羊の牧場を経営し、屠殺されるその鳴き声が、心にこびりついてはなれないこと。
彼女は捜査の見返りとして、自分の子供時代の原風景を語らされる。
着実に進行するバッファロー・ビルの捜査。
——さなか、マーティン上院議員の娘が失踪した。
レクター博士は、進まぬFBIとの交渉に失望し、同じ条件をマーティンにもちかけ、天秤にかける。
サイコサスペンスの先駆者にして金字塔、『レクター博士』を生んだ、トマス・ハリスのシリーズ二作目です。
一作目のレッドドラゴンの主人公だったクロフォードが上司になり、手ごわいレクター博士とわたりあうのは、ジョディ・フォスター演じる若く美しきクラリス・スターリング。
この作品、ホプキンス演じるレクター博士が怖いのなんの。
闇の中からあの色素のうすい目で、まばたきせず見つめてくるんだからたまりません。
ぜったいぼくらを食べにくるよこの人。
フィクションでもこんな根源的な恐怖、なかなかないです。
無害と思っている羊たちの中に、こんなのいた日には、自分なんか両手をあげてマンガ逃げですよ。
トマス・ハリス作品が好きで、このシリーズはとりあえず通読してるんですけど、一番おもしろいのは、やっぱりこの『羊たちの沈黙』ですね。
これだけは読みかえします。
友人もこの作品のファンなんですが、彼は「ひつちん」とひどい略称で呼んでました。
ひつちんて。
レクター博士に切られちゃうよ?
ラストも怖くて、原作はレクター博士がクラリスに手紙を書くところで終わるんですが、映画では直電されて会話するっていう、さらに臨場感のあるものに。
もうやだこの博士(><;こわ。
あんまりに怖いので、アメリカ映画誕生百周年アンケートでは、人気の敵役ベスト1に輝いてます。
いつだか憶えてませんけど、ダークヒーローのランキングにも入っていたような……?
作品、主演男優、女優、監督、脚本と主要五部門でのアカデミー賞受賞した、今なおジャンルを代表する傑作サイコミステリです。
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