ときめきに死す

劇場公開日:

ときめきに死す

解説

歌舞伎町の医者を自称する男(杉浦)は、謎の組織から若い男(沢田)の世話を引き受ける。男は暗殺者で、暗殺指令を待っていた。田舎町の別荘で暮らす2人に、ある日、組織から若い女(樋口)が派遣される。3人の共同生活が始まり、その中で女はやがて暗殺者を愛するように。しかしそれも束の間、暗殺司令が下り、暗殺者は犯行予定地へ向かう。丸山健二の同名小説を基に、大幅にストーリーを改変し、森田芳光らしいセリフの構成、空間の処理などが施された優れた異色作。

1984年製作/105分/日本
劇場公開日:1984年2月18日

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(C)1984 ハネシネマ

映画レビュー

3.0テーマ曲が良い

2024年9月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

読んでないけど、原作が丸山健二ということで、気になっていた作品。芥川賞を最年少で受賞した、「夏の流れ」は読んだことがある。ちなみに、綿矢りさに記録は破られたが、男性に限定すれば、いまだ23歳1ヶ月での受賞は最年少をキープしている。そんな芥川賞作家である丸山センセイは、文壇には交わらず、孤高を貫く硬派である。私は硬めの小説よりも、自宅の庭に咲く花々の写真集が好きだ。薔薇や芍薬の花びらに、ちっちゃなカエルくんがもぐりこんでるのとか、めっちゃ可愛い。最近は年を取って庭仕事をセーブしてるかもしれないが、丸山センセイはまだまだ意気盛んであるようだ。

おそらく原作は、乾いた筆致の硬質な物語ではないかと想像するが、wikiによると、どうもだいぶ改変されているらしい。暗殺のターゲットは原作では政治家だが、映画は新興宗教の教祖だし、樋口可南子が演じる女は原作には登場しない。パソコンを取り入れるのも、映画独自のものだが、解析データの物語への関与がよくわからない。パソコンを操作する少年も何なのか? いろいろ思わせぶりだが、最終的にどんなテーマの作品なんだか、よくわからなかった。ただ、映画制作当時には、オウム真理教の事件や、元総理の襲撃とか、予感さえなかったはずだが、今観ると予言的だとは思う。印象に残ったのは音楽。鐘かなんかを使ったテーマ曲が、すごくきれいだった。

沢田研二はがんばっていたと思うが、もっと鍛えていた方がよかったんじゃないかな。山の中を走ったり、部屋の中のトレーニングも、動きは素早いのだが、海パンの上に腹肉が乗っかってると、やっぱり緊張感が…。人を殺そうとする、鋭い雰囲気が出ないよね…。

BS松竹東急の放送を録画で鑑賞。

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ぷにゃぷにゃ

4.0『太陽を盗んだ男』城戸誠とはまた違う寡黙で謎めいたテロリスト役も良いですね

2024年7月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

新文芸坐さんにて特集上映「森田芳光70祭2024in新文芸坐 夏の森田」にて鑑賞。
出演は沢田研二さん, 樋口可南子さん, 杉浦直樹さん。
沢田さん扮する謎の組織の指示を受けたテロリストが宗教家暗殺に失敗するまでの過程を、杉浦さん扮する彼の世話役と樋口さん扮する謎の女性の共同生活を通じて描く異色のサスペンス。
『太陽を盗んだ男』の理科教師・城戸誠とはまた違う寡黙で謎めいたストイックなテロリスト役の本作も色気があって良かったですね。
森田監督として言えば食卓シーン。
『家族ゲーム』の横一列の食卓も印象的でしたが本作品でも食卓シーンが非常に多く食事を通じて段々と三人の距離感が縮まっていくのも上手く演出されてましたね。
独特の空気感を感じされる作品ですので、もっと再評価されてもいいですね。

上映後は塩村宰さん(音楽)、ライムスター宇多丸さん、三沢和子さん(映画プロデューサー、森田芳光監督夫人)のトークショーもあり大満足でした。

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矢萩久登

2.0微妙…

2022年7月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

沢田研二と樋口可南子と言う事で…ハードルを上げ過ぎたのかもしれません。
何処が面白いのかわかりませんでした。

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tuna

4.0ラストの衝撃。

2021年2月9日
iPhoneアプリから投稿

そうと知りつつ見ても、このラストは衝撃だ。
35年も前に今の世をピタリ予見していた森田芳光、健在なら今から35年後を如何に予見したろう。
半開きの目でぽっちゃりジュリーに対して杉浦直樹の体躯の美しさよ。
また見るだろう。

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きねまっきい