椿三十郎(1962)

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劇場公開日:

解説・あらすじ

名作「用心棒」の続編ともいえる作品で、前作では桑畑を名乗った三十郎が椿三十郎として活躍。キャラクターとしてはより人間味が増し、ユーモアと知略を駆使し、上役の不正を暴こうと立ち上がった9人の若侍をその凄腕で助けていく。加山雄三をはじめとした血気にはやる若侍たちをうまく制御し、敵方の用心棒仲代達矢と知恵比べをしつつ、有名なラストの決闘シーンへと物語は導かれていく。

1962年製作/96分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1962年1月1日

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0血飛沫匂いたつ剣戟!

2025年2月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

監督脚本、黒澤明。
下敷きにしたのはご存知、山本周五郎の『日々平安』の企画。名前出しといて未読ですごめんなさい。

【ストーリー】
古寺。
若い侍たちが、藩の未来を憂いて謀議をしている。
次席家老の黒藤と国許用人の竹林なる二名が、汚職の元凶、その告発状を城代家老の睦田にたくしたとのこと。
睦田にすげなくされ、大目付の菊井に話を持ちこむと、共に決起すると約束してくれた。
これで藩の空気は変わり、よき方向に向かうだろうと安堵する彼らの背後から、素浪人が姿をあらわす。
すわ間諜かと緊張する彼らだが、
「俺はただの宿無しだ。ここで天露しのいでいただけ」
と言う。
混乱する若侍たちに、男はつづけて語る。
「話を聞いたが、俺の見たところ、睦田よりも、お前らをあおる菊井の方があやしい」
その言葉どおり、古寺はすでに菊井の手の者でとり囲まれていた。
菊井こそ、黒藤の間諜だったのだ。

三船敏郎演じる椿三十郎を主人公にした時代劇の第二作め。
今回もあっちこっちに飛びまわりながら、バッタバッタと敵を斬りふせる。
黒澤の殺陣の迫力って、ドアップでワー! 大きい音ガキーン! っていうものじゃなく、十分にカメラを引いて全体を見せ、敵も味方も本当に斬るタイミングで刃をふるう怖さなんですね。
ごまかしが利かない撮り方です。
スローで撮って、早回し再生なんてしない時代だもの。
ラストの決闘も、達人同士の戦いは一瞬で決まるという内容を実際に撮ったっていう、めちゃくちゃハードルの高いシーンですし。
あの血飛沫、忘れられませんなあ。
『侍スピリッツ』っていうゲームが好きで、ノックアウト演出で血飛沫プッシャーあるんですけど、ほんとあのまんま椿三十郎。
自分の覇王丸、よく友だちのナコルルをまっぷたつにしたなあ。ひどいね。

最後脱線しすぎたついでに、すごくどうでもいい話します。
『オタクの用心棒』ってギャグマンガがありまして、その主人公格の一人がモロ椿三十郎なんですね。
こっちもめっぽうおもしろいので、画像検索だけでも、ぜひぜひ。

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かせさん

5.0用心棒よりこっちが好き

2025年1月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

用心棒よりこっちが好き

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三十郎

5.0一将功なりて万骨枯れる

2025年1月18日
PCから投稿

こんなに主役だけがカッコよく目立って、他の俳優全員が引き立て役な作品を知りません。
さすがの若大将も単なる若造。唯一、入江先輩だけが対抗してましたね。

しかし、明るいだけが取り柄の青春スターが、監督の腕でこれほど素晴らしい役者になるのか、という好例です。この後、赤ひげで完成します。

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越後屋

5.0三十郎が行く!鞘に収まらない刀剣の如く・・・

2024年12月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

興奮

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ratien

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