菊豆(チュイトウ)

劇場公開日:

菊豆(チュイトウ)

解説

監督デビュー作「紅いコーリャン」でベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞し、一躍注目を集めたチャン・イーモウが、「紅いコーリャン」同様に中国の農村を舞台に、ひとりの女性のたどる運命や愛、情念を色彩豊かに描いたメロドラマ。

1920年代の中国。染物屋の楊金山(ヤン・チンシャン)に金で買われて嫁いできた菊豆(チュイトウ)は、子どもが作れない金山が鬱憤を晴らすように虐待して死んだ前妻2人同様に、毎日のように彼から折檻を受けていた。金山の甥であり同居している楊天青(ヤン・ティエンチン)はそんな菊豆に同情し、彼女に思いを寄せる。それを知った菊豆は、やがて彼と不倫関係に落ちる。天青の子を身ごもった菊豆は、生まれた息子に天白(ティエンパイ)と名付け、金山の子として育てていく。そしてある時、脳卒中で倒れて身体が不自由になった金山に、菊豆は復讐するかのように、天白が金山の子でないことを打ち明ける。

日中合作で、製作総指揮に徳間康快。主人公・菊豆役は「紅いコーリャン」のコン・リー。第43回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。第63回アカデミー外国語映画賞ノミネート。2024年12月、「張芸諜 チャン・イーモウ 艶やかなる紅の世界」と題した特集上映にて、HDレストア版でリバイバル公開。

1990年製作/94分/中国・日本合作
原題または英題:菊豆 Ju Dou
配給:AMGエンタテインメント
劇場公開日:2024年12月27日

その他の公開日:1990年4月28日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第63回 アカデミー賞(1991年)

ノミネート

外国語映画賞  
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(C)1990, China Film Co-Production Corporation, Xi'an Film Studio, All rights reserved

映画レビュー

5.0テーマの重さや暗さに反した染物の真紅や黄色など鮮明な原色が実に効果的で印象深い作品

2025年1月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

新文芸坐さんにて『艶やかなる紅の世界』と題したチャン・イーモウ(張芸謀)監督の初期作品の特集上映(25年1月24日~29日)開催、未配信の『菊豆(チュイトウ)』(1990)、『紅夢』(1991)を鑑賞。

『菊豆(チュイトウ)』(1990)
2008年北京オリンピック開会式および閉会式の総監督も担ったチャン・イーモウ(張芸謀)監督の3作目。
サディストで前妻二人を死に至らしめた初老のもとに売られてきた若妻が、純朴な初老の甥と逢瀬を重ね、甥との間に身ごもり、そして破滅していくストーリー。
本作でも監督とコンビを組んだコン・リー(鞏俐)が嫁いだ矢先の儚げな少女から、初老の男性が脳卒中で身体不自由になると復讐の炎をたぎらせ彼を追いつめる憎々しい悪女まで振れ幅の大きな役を好演。華奢でなく肉感ある体躯と可憐さと性悪女を演じ分ける彼女は日本では京マチ子氏と重なりますね。
中国の古の因習、男女の肉欲、因果応報などをテーマに描きながら舞台を染物屋に設定。
テーマの重さや暗さに反した染物の真紅や黄色など鮮明な原色が実に効果的で印象深い作品、この色彩の豊かさは次回作以降でも継承されますね。

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矢萩久登

3.5何はともあれ美しい映画

2025年1月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

まだまだ古いしきたりが残る中国での恋愛模様。金で人が買われる時代、こんな悲惨なこともあっただろうか。想い合う男女とそれを許さない社会。最後まで二人は想い合うのに幸せにはなれない。ちょっと話が無茶苦茶すぎるとは思うが、映像の美しさと秀逸な効果、役者の演技で世界観に没入できる映画となっています。

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FormosaMyu

4.0色めくも厳しい悲劇だった

2025年1月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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エロくそチキン2

4.0紅シリーズ第二弾

Kさん
2025年1月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

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K