戦慄の絆

解説

 カナダ、トロント。双子の兄エリオットと弟ビバリーは婦人科医として名声を築いていた。そんな彼らの医院に女優のクレアが訪れる。兄の勧めでクレアのもとを訪ねたビバリーは彼女から誘惑される。クレアの存在は次第に双子のバランスを崩していくことに。薬物にのめり込むようになったビバリーは奇行に走り、ついにはエリオットも……。実話をもとに書かれた小説を映画化。ジェレミー・アイアンズが双子の二役を見事に演じわけている。

1988年製作/115分/カナダ・アメリカ合作
原題または英題:Dead Ringers

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映画レビュー

4.0最高の映画、最高の役者

2025年1月14日
PCから投稿

鬼才デビット・クローネンバーグの怪作。
この映画のストーリーは「一卵性双生児である二人の産婦人科の先生が一人の女性患者に恋をして、だんたんの二人の関係性が崩れていく」というもの。しかし物語は誰も想像できない方向へと進んで行き、最後には驚愕のエンディングへと続いていきます。

とても素晴らしい映画でした。
特に主人公の双子を演じたジェレミー・アイアンズさんが素晴らしすぎます。
双子の設定なので顔は全く同じなのですが、表情や言葉遣いだけでどちらが兄かどちらが弟か分かるように完璧に演じ分けられています。
視聴者は顔は全く同じでも「あ、今喋っているのは弟だな」と分かります。
これはなかなかできることではありません。
ジェレミーさんはこの映画の2年後にアカデミー主演男優賞を受賞するのですが、そりゃそうでしょう。上手すぎますもん。

少し怖かったり悲しかったりしますが、文句なしの名作です。おススメの一本。
さらにこの映画の一番の衝撃は実話がモデルというもの。
実話

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みる

3.5【”一卵性双生児の、アイデンティティの崩壊”デヴィッド・クローネンバーグ監督Meetジェレミー・アイアンズのサイコスリラーの逸品。】

2023年8月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

ー 英国紳士を演じる俳優としては、コリン・ファース、ビル・ナイを抑えつつ個人的にはジェレミー・アイアンズである。
 個人的には「奇蹟がくれた数式」「人生はシネマティック」など多数あるが、若き日のジェレミー・アイアンズが出演した映画は初鑑賞であった。
 だが、今作は英国紳士を演じる前のジェレミー・アイアンズが描かれている。-

◆感想<Caution!内容に触れています。)

ー 最近、D・クローネンバーグ監督の作品を観ているのであるが、それまで私が抱いていた変態性溢れる作風だけではなく、可なり深い人間性の闇や哀しみを描いた作品に魅入られている。-

・主人公の双子の一卵性双生児の医師の、外交的なエリオットと、内向的なビヴァリーを一人二役で演じたジェレミー・アイアンズの演技が巧みな合成技術と融合し、印象的である。

・二人は女優で、生殖器が通常とは違うクレアという女優である女性患者との出会いが、均衡を保ってきた2人の微妙なバランスを崩していく。

<今作の魅力は、相変わらずの女性の生殖器を診察するメタリック感ある医療器の姿と、兄と弟で性格が違う兄弟の姿を、D・クローネンバーグ監督らしいゴシック的なシーンを含めて描いた作品である。
 ナカナカ面白い映画であると思う。
 そろそろ、D・クローネンバーグ監督の作品に対する印象を変えるべきだな、と思った作品でもある。>

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NOBU

4.0分離

2023年3月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
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kossy

3.0変態映画

2021年2月28日
iPhoneアプリから投稿

エロが昂じて内臓側にめくれ返るクロネバ随一の変態映画。
孕む恐怖を見えぬ子宮内に展開したザ・フライ。
本作ではこの世こそ子宮だと見立てたか。
エリートの失恋破滅映画と見ても手堅い演出。
驚異の二役Jアイアンズは凡打ダイハード3から低迷。復調を。

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きねまっきい