鮮血の美学

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解説

 少女マリーと友人は凶悪な殺人犯によって強姦された末、殺害されてしまう。マリーの両親であるコリンウッド夫妻は娘の帰りが遅いことを心配し、警察に捜索願を出すが、相手にされない。やがて夫妻は、たまたま家に泊めた男たちがマリーを殺害したことを知り……。「処女の泉」をもとに、ウェス・クレイブンが初監督を務めた残虐ホラー。アメリカの一部地域で大反響を呼び、やがて全米公開へと至った衝撃作。

1972年製作/85分/アメリカ
原題:The Last House on the Left

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映画レビュー

3.5無添加、御免!!

2011年7月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

興奮

「スクリーム」などの作品で知られるウェス・クレイブン監督が、サンドラ・カッセルを主演に迎えて描く、アメリカ印のホラー映画。

残虐な殺人一家の毒牙にかかった美しい女性。彼女を心底愛していた両親は憎悪に燃え、静かに復讐の鬼と化す。現代のホラー作品でも数多く使われているテーマの原点とも言われている1972年、作り手が初めて手掛けた劇場映画である。

追うものから、追われるものへと変わる恐怖、狂気。下手に登場人物に対して背景や設定を肉付けせず、殺意の衝動と鮮血への暴走というシンプルなテーマに対してしっかりとスポットライトを当てる。

そこから生まれるいかがわしさ、気味悪さを笑って迎えてあげられる心の広い、世の中は無条件に幸せになるように出来ていると盲信する貴方にこそ、味わっていただきたい作品である。

娯楽の殿堂として位置づけられ、タランティーノやR・ロドリゲスが偏愛しているグラインドハウス映画の一角として作られている本作。お色気、不条理ギャグから毒々しいサスペンスまで、徹底して盛り沢山を心掛けたエンターテイメント性が強く打ち出されている。

最近製作された本作のリメイク版に見られた感傷的な苦悩、被害を受けた少女を生かした事で生まれる厄介な展開、アクションの派手さが色濃い設定は無い。その分力強い怒りが瑞々しく観客の心に響きつつ、一部の方々が求めるカルト趣向にきちんと応える作りが、上映当時の観客が求める娯楽の形を反映している。端正ばかりを意識した誤魔化しは、必要無かったのだ。

主人公マリーを演じた女優の凛とした美しさ、悪役家族の、「悪い」以外の形容詞が出てこない凶悪な目のぎらぎらした輝き。俳優陣がためらいなく撒き散らすエネルギーと汚れが堅実に活きているのも嬉しい、純粋無垢な軽快ホラー作品として評価したい。

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