U-571のレビュー・感想・評価
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勇気がもらえる一本でもあった。
<映画のことば>
「マッツオーラの遺体に救命胴衣を着せて、三番発射管に入れろ。」
「捨てるんですか?」
「彼に助けてもらうんだ。」
「潜水艦モノにはずれなし」…とは、よく言ったものだと思います。評論子は。まさに至言です。
たぶん、その感慨は、空間的にも、また武器・弾薬の物量も限られ、それゆえ心理的な圧迫も並み大抵ではないであろう艦内で、知恵と勇気の限りを尽くす戦闘というシチュエーションから、よって来るものと思います。
本作も、暗号機「エニグマ」を敵潜水艦から奪う作戦に従事した連合軍の兵士たちが、ひょんなことから、ジャック(占拠)せざるを得なくなった敵潜水艦は、もちもん、艦内の表示は、すべてドイツ語。
深度計の目盛りだって、連合軍の艦はポンド・ヤード法の表記なら、ドイツ艦はメートル法の表記。
連合国軍兵士の目から見れば、ほとんど「何じゃあ、こりゃあ。」の世界だったことと思います。
しかし、そこのところは「餅は餅屋」。
そんな窮地にもかかわらず、見事な操艦で無事の生還を果たすまでの奮闘に、胸が熱くなりました。
限られた条件下で最大の結果を求められることは、世上でもままあること。
同じような境遇に立たされたときに、その戦いぶりが意識的に、あるいは無意識的に思い起こされて、勇気がもらえる一本のかも知れません。本作も。
その例に洩れない一本で、いわば「殿堂入り」として、DVDディスクをコレクションに加えることにした一本にもなりました。評論子には。
男たちの奮闘ぶりを、余すところなく描いた一本として、秀作であったと思います。
緊迫の潜航
アメリカ海軍タイラー大尉をマシュー・マコノヒーが演じる。苦渋の決断を下していく姿が胸に迫る。
緊迫した映像と音、艦内で息を潜める乗組員達の表情がリアルで、その臨場感が途切れる事はない。
沈み続けるU-571… タンク機関士からの辛い報告に涙した。
-迷えば全乗組員の命を奪う。
いかなる状況下でも迷う事なく決断を下せなければ
潜水艦の艦長は務まらない。
それが艦長の使命だ。
-壁から離れろ。
爆発の衝撃で背骨が折れるぞ。
BS日テレを録画にて鑑賞 (字幕)
敵ドイツ軍🇩🇪に偽装し、漂流中の敵艦から暗号機エニグマを奪取しよう...
敵ドイツ軍🇩🇪に偽装し、漂流中の敵艦から暗号機エニグマを奪取しようとする米軍🇺🇸の話。潜水艦ものにハズレなしとはよく言われるが、本作もまずは面白かった。が、…
・かなりのご都合主義。こんなにうまくいくはずなし(笑)
・艦長と確執ある副長が主人公の成長譚なのだが、たいして成長したとは思えず。これが決定的に本作のまずいところ。
史実では米軍🇺🇸ではなく、英国軍🇬🇧だったようでかなりの物議を醸したたらしい(笑)
BS日テレ字幕版鑑賞
現代に眼下の敵や深く静かに潜行せよみたいな味わいのある映画をみせてくれました
面白い!
潜水艦もの映画の醍醐味を味わえます
ただ潜水艦と駆逐艦の戦い、艦長に成れなかった副長の成長物語、敵潜水艦に乗り込み暗号機とコードブックを奪取
少し欲張り過ぎだったように感じます
しかしセットや潜水艦の動き、操作などの考証は正確無比
セットも潜水艦まるごと作ってしまうほど力が入っています
CG で誤魔化したり逃げたりは殆どありません
強いていえばラストシーンの飛行艇PBY がCG で嘘臭いのが残念
あれはもったいないことでした
せっかく頑張ったのに台無しです
しかしそんなこと些細なことです
現代に眼下の敵や深く静かに潜行せよみたいな味わいのある映画を撮ってみせたのです
そこは素直に評価したいと思います
潜水艦映画好きならマストです
誰が主役かわからない(褒め言葉)
=誰が死んじゃうか分からない、ということで一瞬も気が抜けない!AppleTV+で「グレイハウンド」を観た余韻で暫くぶりに観たが、爆雷に耐える潜水艦モノとしても、特殊ミッションモノとしても非常によくできている。エンディングがあっさりしすぎの気もするがそこまでがあまりにも盛りだくさんなので致し方なしか。唯一イチャモンつけるとしたら、1942年当時、エニグマはアラン・チューリングによってもうとっくに解読されてたんじゃなかったっけ?(fromイミテーションゲーム)
潜水艦ものは、あまり見たことがなく(というかほとんど初めて)知識が...
潜水艦ものは、あまり見たことがなく(というかほとんど初めて)知識がほとんどなく見ましたが
ハラハラドキドキしました。
出来すぎてるくらいが丁度いい!
と私は思います。
「潜水艦もの」ではなく「戦争ヒーローもの」
ドイツ軍暗号の「エニグマ」を奪取する為、故障停泊中のUボート奪取を命じられた潜水艦隊員の物語。
ラジオで「潜水艦映画に外れなし」と配給会社の方が話をしていたのですが、個人的には的を射た意見のように感じます。「レッドオクトーバーを追え」や「クリムゾンタイド」等は、私的評価で5を付けられる名作でした。
そんな名作と比較すると、この作品は物足りなさを感じます。
潜水艦物が面白いのは、深海の閉ざされた中であるが故の「恐怖感」、「圧迫感」、「心理戦、心理的緊張」などが挙げられると思いますが、これらのものをこの映画から感じることが出来ませんでした。この映画を簡単に言えば、戦争ヒーロー映画で、潜水艦物にしたが故にスピード感や派手さがなくなってしまった、という印象です。
決して面白くなかったとは言えませんが、高い評価も難しい作品でした。
出来すぎかな・・
エニグマを奪取したのは1941年5月英海軍のプリムローズ作戦でU-110からでした。本作はこれにインスパイアされたフィクションとされています。1942年にドイツはエニグマを3ロータータイプから4ロータータイプに変更しており旧式は実際には役立たちませんでした。1942年U-559から英海軍が奪取しチューリング研究所に運ばれ計算機による総当たり法でやっと解読に成功しました(映画「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」に描かれています)。
公開当時、アメリカの手柄の横取り映画だとトニー・ブレア英首相が怒ったらしい、史実はともあれ潜水艦活劇としては面白いです。いくらなんでもたった9人で敵の潜水艦を乗っ取り操艦ばかりか修理して駆逐艦に勝ってしまうのは出来すぎとは思いますが・・。
潜水艦
他のやたらとフェアプレーを推す潜水艦モノとは一線を介している。とにかく、ほぼ海上での戦闘シーン。
ドイツ軍のエニグマ解読のため、Uボート奪還を仕組んだ連合軍。U571の制圧に成功するも、敵方の潜水艦で海上を行くのはさらなる危険が伴う。
主人公は、艦長になりたくてなれなかった副艦長。そんな彼が突然の艦長(代理)就任。選択を、決断をせまられた彼の決断とその結果...彼が選んだ部下は、殉職する。
かみしめるように、成長する主人公と周りの仲間たち。艦長として、仲間に尊敬される立場でいなければならない自分にとって、必要なものが何かを、体感する主人公の成長も観れる
。
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