キング 罪の王

劇場公開日:

キング 罪の王

解説

古より語り継がれてきた父と子の対立と愛憎を、ガエル・ガルシア・ベルナル主演で描くサスペンスドラマ。海軍を除隊したばかりのエルビスは、亡き母親から聞かされていた父親デビッドに会うためにテキサス南部の小さな町を訪れる。だが、現在は牧師となり、妻、息子、娘に囲まれて幸せに暮らしているデビッドは、エルビスを拒絶する……。監督は「ハワーズ・エンド」などの編集を経て、TVドキュメンタリーなどを手がけてきたジェームズ・マーシュ。

2005年製作/105分/アメリカ
原題:The King
配給:メディア・スーツ

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1

(C) 2005 Corpus, LLC. All rights reserved.

映画レビュー

3.5理解できない復讐劇の本当の怖さ

2020年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

理解しようとしても満足な回答が浮かばない、宗教と心の闇の断絶を描いた、非常に危険なアメリカ映画だ。ダーウィンの進化論対キリスト教原理主義の構図を使用して、冷酷非情な復讐劇を晒した衝撃の問題作。本来、文学の表現領域に委ねられた題材に敢えて挑戦したジェームス・マーシュの立ち位置が中立のため、主人公の行動理由の判断ができず、観る者を金縛りにさせます。共感や感動とは対極にある忌避も、映画の表現分野になってしまった時代を象徴する力作。恐怖映画ではない日常のドラマでも、アンドレ・カイヤットの「眼には眼を」など妄執に囚われた人間の恐ろしさを描いた作品が無かった訳ではないが、これは度を超えている。
極悪無比の主人公を演じたガエル・ガルシア・ベルナルの、極普通な好青年のイメージは返って効いていて、ウィリアム・ハートの堅物牧師の演技と共にリアリティある表現になっている。
人間の所業には限りがないこの世の無情さを、、、思い知れということなのか!?

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Gustav

3.0エルビス(ガエル・ガルシア・ベルナル)が選んだ仕事がピザの宅配でよかった・・・ハンバーガー屋だとバーガーキングになってしまうもん。

2019年7月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 これは凄まじい復讐劇。いや、どこから復讐を思い立ったのかよくわからない映画なのです。独り身のエルビスは海軍を除隊した後、亡き母から聞かされていた父親に会うためテキサスの地を訪れるのですが、牧師となって新しい幸福な家庭を築いていた父親デビッド(ウィリアム・ハート)からは拒絶され、家族に近寄るなと釘をさされる。彼にとっては異母兄妹となる娘マレリー(ペル・ジェームズ)に一目惚れ(?)し、急速に接近し誘惑するのです。

 この近親相姦ネタにしても、ほんとに惚れたから(もしくはやりたかった)近づいたのか、復讐のために近づいたのかはガエル君の表情からは読み取りにくい。無表情で恋愛や殺人をやりのけてしまう往年のアラン・ドロンさえ彷彿させるガエル君なのです。舞台となる地はテキサスの小さな町。父親のデビッドは牧師であるから、キリスト教でもプロテスタント。ブッシュの出身地であることからキリスト教原理主義であり、妊娠中絶には絶対反対の立場をとっているものと想像できるし、ひょっとすると、ブッシュ批判の映画であるとも思えるくらいです。とにかく16歳の女子高生を妊娠させることが主人公にとっては大きな復讐の一歩だったのです。

 理解し難いところとして、牧師一家はアーチェリーで鹿狩りをして残酷にさばいてしまう描写もあるし、対する主人公も残酷な殺人を犯してしまうこと。善悪の区別をはっきりさせない映画であるともとれるし、世の中いい人がどこにもいないといった厭世主義的な映画とも思えるのです。家族の崩壊と再生を描いた温かい映画がある一方で、この映画のように一旦絆が失われたら取り返しのつかないことにもなるという教訓なのかもしれないが・・・

 『リトル・ミス・サンシャイン』でも名演技だったポール・ダノ君はバンドで活躍したり弾き語りをしたりして、歌でも大活躍でした。が、歌詞はキリスト教的で説教臭い内容。ダーウィンの進化論には猛反対という演説もしていたし、やっぱりキリスト教批判の映画なのかな・・・

コメントする (0件)
共感した! 0件)
kossy

5.0怖い!こんな復讐の方法があったかー。 シャイでピュアな人だと思わせ...

2018年3月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い!こんな復讐の方法があったかー。
シャイでピュアな人だと思わせて、どこまでが演技で計算だったのか…。
おもしろかったー。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
まるぼに

3.0次の展開を予想しながら楽しめる

2014年7月13日
iPhoneアプリから投稿

難しい

キリストのタブーに挑んだスキャンダラスな映画とあったから観てみたけどキリストはあんま関係ない。
この後どーなるのかと思いながら最後まで観れた。
ハラハラ系。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ℙanℙiuro☻
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る