ライフ・イズ・ミラクル

劇場公開日:

解説

「黒猫・白猫」「アンダーグラウンド」でヨーロッパの映画賞を席巻、本年度カンヌ映画祭の審査委員長を務めたエミール・クストリッツア監督が、祖国旧ユーゴスラビアの歴史を背景に、実話を基に描いたラブ・ストーリー。ボスニアの小さな村の鉄道技師ルカは、妻とサッカー選手を夢見る息子と平穏な日々を送っていたが、紛争勃発で激変。妻は去り、息子は徴兵されて一人暮らしになったルカは、ムスリム人の女性サバーハに出会う。

2004年製作/154分/セルビア・フランス合作
原題または英題:La Vie Est Un Miracle!
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2005年7月16日

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映画レビュー

5.0日本なんて鉄道だらけ

2024年1月24日
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鑑賞方法:VOD
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マサシ

3.0「アンダーグラウンド」以上に身近な題材だったはずだが…

2023年8月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「アンダーグラウンド」までは
順を追って私の評価を上げていた
クストリッツァ監督作品だったが、
「黒猫・白猫」で肩透かしを食らい、
心配しながらの当作品の鑑賞となった。

設定は、始まるはずのない戦争が
いつの間にか身近になったという、
昨日までは
仲良く隣近所で暮らしていた者同士が、
違う民族だと言うことだけで、
今日は殺し合っているとの
旧ユーゴの内戦ニュースを思い出す。

作品の中で貫かれているのは
主人公の妻や息子への想い、
そして、人質の娘を愛するようになるのは、
民族の違いを超えても
理解しあえるはずだったのに、との想いの
象徴なのだろうが、
いかんせん話が膨らみ過ぎて、
シュールさの羅列も甚だ過ぎて
まとまりに欠けた印象だ。

題材は第二次大戦を背景とした
「アンダー…」以上に、監督には
時代的に身近な題材だったはずだが、
不必要に長尺化してしまった感があり、
名作「アンダー…」には
遠く及ばなかったように思えた。

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KENZO一級建築士事務所

4.5【バルカンミュージックに乗せて、同一地域に住む異民族の愚かしき争いを描いたシニカルコメディ。エミール・クストリッツァ監督の、民族間の諍いを越えた愛を描いた人間賛歌の作品でもある。】

2022年4月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 自称”ユーゴスラビア人”のエミール・クストリッツァ監督の「アンダーグラウンド」や「オン・ザ・ミルキー・ロード」では、鵞鳥、牛、猫、馬など多数の動物が登場する。
  今作で、最も多く、重要なシーンで登場するなは“ロバ”である。
  御存じの通り、ロバには”愚か者”と言う意味と、”辛抱”という意味があり、今作ではそれが暗喩として、効果的に使われている。-

■1992年、内戦勃発直後のボスニア。鉄道技師・ルカ(セルビア人)は、兵隊に取られたサッカーを愛する息子ミロシュが敵側の捕虜になったことを知る。
 そんな中、息子の捕虜交換要員である女性・モスリム人のサバーハを人質として預かることに。奇妙な共同生活を送るうち、ルカと彼女の間に愛が芽生えていく。

◆感想

 ・大作「アンダーグラウンド」で、ユーゴスラビアの解体過程を物凄い皮肉を込めて描いたエミール・クストリッツァ監督。
 今作では、ボスニア紛争を同じ視点で、シニカルユーモアと民族間の壁を越えたルカとサバーハの愛に落ちる過程を描いている。

 ・ドッカンドッカン、降り注ぐ爆弾の中、ルカは友人とチェスをし、連れて来られた異民族のサバーハを優しくもてなす。

 ・そして、数度、効果的に描かれる、線路上に佇むロバの姿。

 ・登場人物は相変わらず、超個性的でありながら、内面には善性を持った人物として描かれている。

<今作は、エミール・クストリッツァ監督の、同一地域に住んでいたのに、民族が違うだけで争う事への怒りと、民族間の諍いを越えた愛を描いた人間賛歌の作品なのである。>

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NOBU

3.5"MILICA"

2021年12月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

興奮

忙しない人間模様が繰り広げられ家畜と言う名の動物たちや陽気な音楽が所構わず鳴り響く楽しげな世界観。

クストリッツァが描く戦争は、悲惨さや哀しみを内包しながらも陽気に楽しく時には滑稽に生きる人間をコメディかのように表現した反戦映画を撮り続けている稀な映画監督だと思う??

ボスニア紛争が勃発した過酷な状況を生き抜く人々や動物たち、そんな弱者をコミカルにキャラが強い人物像で描くからこそ、哀しみだけを中心に描いたらあまりにも悔しすぎるでは無いか!?

全てを悟ったような物哀しい表情が印象的なロバのミリチャは救世主のような存在に思える。

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万年 東一