劇場公開日 2003年10月4日

ジョニー・イングリッシュ : 映画評論・批評

2003年10月1日更新

2003年10月4日より日劇3ほか全国東宝洋画系にてロードショー

Mr.ビーンに太刀打ちできるのはこの俳優だから

私たちは、この男の懐の深さを知らなかったようだ。その男とは、怪優ジョン・マルコビッチ。「マルコヴィッチの穴」はただの序章。まさかMr.ビーンことローワン・アトキンソンと共演するとは誰が想像しただろう。

しかしこれが、マノエル・デ・オリベイラ監督作品にも出演する国際派俳優マルコビッチならではのキャラクターなのだ。演じるは、ひょんなことからスパイになってしまったジョニー(アトキンソン)に追われることになるフランスの実業家パスカル。自身は英国の王位に就くはずだった家系の末裔だと信じ、女王の冠を拝借してマジで王位に就くことを企む。フランス語なまりの英語を駆使して演じる、絵に描いたような思いっきり嫌味なフランス人といい、VIPならではの全身から醸し出す気高さといい、マルコビッチの真骨頂だ。

正直、映画自体は「Mr.ビーンがまんま007を気取ってハチャメチャやっちまいました」という想像通りの内容。あまりのくだらなさ+定番コントが笑えるけど、それだけでは新鮮味はなかったはず。なのでなおさらジョニーの敵役となるマルコビッチの存在が光る。コメディに挑戦して、その頑張りが逆に観客を引かせてしまう大物俳優もいる中(ウィノナ・ライダーとかね)、どんな映画にもすんなり溶け込んでしまうのもマルコビッチのスゴイところ。“カメレオン・アクター”と呼ばれるのも伊達ではない。でも実は、いろんな監督にいじられる事に快感を覚える、単なるマゾだったりして!?

(中山治美)

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