フロム・ヘルのレビュー・感想・評価
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ジョニー・デップ✨の魅力が際立つ
アバーライン警部をジョニー・デップが魅力的に演じる。ジョニー・デップの美しい表情、仕草にラスト迄魅せられた。
陰鬱さが漂う描写が続く中、アバーライン警部と娼婦のメアリー(ヘザー・グラハム)、ゴットレイ巡査部長(映画「ハリー・ポッター」のハグリッド役を演じたロビー・コルトレーン)との交流が作品に彩りと温かみを添える。
思いの外良かった。
ABSINTHE
テレ東を録画にて観賞
アヘンは怖い
アーバイン警部(デップ)は怪しげな場所でアヘンをやっていたが、彼は警察でも天才と言われてる男。幻覚で見たことがそのまま捜査に役立てているのだ。事件が起こって、早速彼の力を借りようと部下ゴットレイ(ロビー・コルトレーン)がやってきた。娼婦だということでショバ代を取りたてるニコルというギャングの仕業じゃないかと疑われてた。2人目が殺されたとき、陰部だけではなく腸まで切り取られていたため、金のある教養のある者が犯人だと睨んだアバーラインだったが、市民たちはユダヤ人が犯人だと思いデモ行進したりする・・・
外科医に相談するため学会へと赴くアバーライン。そこではジョン・メリック=エレファントマンが症例として見世物にされていた。フェラル医師(ポール・リース)やウィリアム・ガル卿(ホルム)に意見を求める。
皇室のアルバート殿下が売春婦遊びをしすぎて梅毒になったとか、しかも娼婦であるアン(ジョアンナ・ペイジ)と密かに結婚をしていて、子どもまでもうけてしまった。その結婚式に参列したのがメアリ(グレアム)をはじめとする娼婦6人だった。梅毒になった復讐のため?それとも世継ぎが誕生したのに娼婦の子だったために隠蔽するために殺した?なかなか解決に結びつかなく苛立つ警部・・・しかも国家を転覆させかねないスキャンダルなのだ。
フリーメイソンの存在も関わってはいたのだが、犯行はウィリアムの単独だった。彼もまたアンと同じくロボトミー手術(のような施術)でおとなしくさせられた。そしてアバーラインはアヘンのやりすぎで死亡。
夜霧に、むせぶ魔都ロンドンにて暗躍する殺人鬼
旧きイギリスを舞台とした、ミステリー。切り裂きジャックを、新しい解釈にてドラマ化されていて、そのおどろおどろしい雰囲気を上手くえがいてある。中盤の中弛みはあるものの最後までみることができた。ただ、あまり一般受けはしない題材なのでジョニデの出番なのかな。まあ、娼婦にしては美しすぎる、ヘザーとジョニデ演じる阿片に溺れる警部の組み合わせはリアリティ無くって映画っぽい。エンディングを結ばれずに、アンハッピーエンドにしたのもいいかも。フリーメーソンや王国内部の暗黒史を盛り込んだあるので、事前に背景を調べてみると一層面白い!
全体に漂う憂鬱な薄暗い雰囲気
総合:70点
ストーリー: 65
キャスト: 70
演出: 70
ビジュアル: 80
音楽: 65
薄暗い雰囲気が残虐な行為とその裏にある醜聞を包み込み怪しい雰囲気を醸し出す。支配する権力者たちが自分たちの名誉や利益を守るために行動するとき下層社会を軽視した考えを持っているのがいかにも当時の階層社会らしく、服装や映画のセットと相まってよくこの時代を再現出来ていたように感じる。実際にこのような醜聞とそれをもみ消そうとする権力者による不条理な犠牲の物語は、世界の歴史の闇に数え切れないくらい埋もれているに違いない。
特殊能力を持つとはいえ所詮は一人の警察官に過ぎないジョニー・デップが、最後に自分の大切な人を守るためにとる選択は彼の持つ力の範囲で精一杯のことだろう。硬貨を二枚握ったままなのが覚悟の行動であったことを暗示する。無力さや無常さを感じさせるが、その悲哀がこの映画の結末にはふさわしいのかもしれない。
配役ではゴッドレイ巡査部長役のロビー・コルトレーンがいい味だしてました。
でも殺人とその裏にある複雑な背景がある犯罪物なのに、ジョニー・デップが持つ超能力みたいなのは必要だっただろうか。映画も本格的なセットなのにいきなりファンタジー系の話になっている部分があり、少し物語と合っていないように思う。
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