39 刑法第三十九条
劇場公開日:1999年5月1日
解説
都内で起きた夫婦惨殺事件。逮捕された劇団員の若者は、あっさり犯行を認めたが殺意を否定。やがて裁判が始まり、おとなしいはずの若者の人格は一変し、奇怪な言動を連発し始める。「心身喪失者の行為はこれを罰しない。心身耗弱者の行為はその刑を減刑する」と記された刑法第三十九条をモチーフにしたサイコ・サスペンス。
1999年製作/133分/日本
劇場公開日:1999年5月1日
劇場公開日:1999年5月1日
都内で起きた夫婦惨殺事件。逮捕された劇団員の若者は、あっさり犯行を認めたが殺意を否定。やがて裁判が始まり、おとなしいはずの若者の人格は一変し、奇怪な言動を連発し始める。「心身喪失者の行為はこれを罰しない。心身耗弱者の行為はその刑を減刑する」と記された刑法第三十九条をモチーフにしたサイコ・サスペンス。
1999年製作/133分/日本
劇場公開日:1999年5月1日
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2011年12月21日バカヤロー!を見た時に思ったよ これは映画じゃない。テレビ だって 日本映画は1980年代に死んでしまって テレビ映画しか作れなくなった 何もかもレベルが低いんですよ これは脚本だけは悪くないけどあとは全部レベルが低かった もしも優れた俳優とカメラマンとたっぷりの時間があれば傑作になっていたかもしれない。 しかし、ただ ただ 暗い映画になってしまった。そして何を喋っているのか聞き取れなかった来なかった。もっと 質の高いものが揃ってる映画界だったらきっと それらの演出も面白かったんじゃないか・・ とそういう予感・・いや喪失感を感じさせる作品であった
1999年。森田芳光監督作品。 最初から最後まで面白かったです。 22年前の作品ですので、最初の犯罪・・・ これは、刑法39条(心神喪失者と心神耗弱者を特例として裁く・・・無実もある) 39条より、少年法で裁かれたと思われます。 (加害者を成人にしておくと良かったと思います) つまり、工藤啓輔の妹・温子(当時小学生)が、15歳の少年に惨殺されます。 (骸を発見した啓輔は、側に妹の切り落とされた手首を見てしまう) これが第一の犯罪。20年位前です。 そして第二の犯罪(現在) 男とその妊娠中の妻が惨殺された。 現場に落ちていた芝居のチケットから、劇団員の柴田真樹(堤真一)が 犯人として逮捕される。 柴田は法廷で、シェークスピアの「ハムレット」を大声で暗唱したり意味不明の発言を繰り返す。 また、殺された妊娠中の妻の胎児を腹を割いて取り出した・・・と、 非常に常軌を逸した猟奇的犯行だった。 それを理由に「精神鑑定」が提案され採用される。 精神鑑定人・藤代(杉浦直樹)と、助手の小川香深(オガワ・カフカ=鈴木京香)が登場する。 藤代も小川も、一般常識で判断するなら、精神病質に分けられる二人です。 この二人の演技は舌を巻くほど上手い。 カフカは深い鬱屈を抱えた女性です。 (父の死に方・・・彼女が告白した事件の真偽?及び、過食症のどこからみても病的な母親を抱えている・・・) その二人。 藤代は柴田を解離性同一症候群(二重人格)と診断する。 (柴田は突然、両手をブルブル震わせ、それを合図にして別人格を現す。 ・・・獰猛な表情・・暴力性(カフカに飛びかかり首を絞める)・・など、 一方カフカは柴田を詐病と診断する。つまり二重人格のフリをしていると診断する。 詐病と判定したカフカは、正式な精神鑑定人として採用され、 柴田の長時間鑑定を行うこととなる。 そして別件で新事実が判明する。 《柴田が殺した男・夫の方は工藤の妹・温子を殺した仮名の男だったのだ》 いつのまにか仮名の男は、少年法でプライバシーを保護され、結婚して幸せに暮らしていた。 カフカと刑事の名越(岸部一徳)は、柴田の過去を掘り下げて行く。 柴田は黙秘を貫いてる訳ではなかったので、事件当初の捜査で、柴田の過去に空白の5年間・・・が、存在することはある程度分かっていた) カフカと名越は、柴田の父親(國村隼・・・故人)の故郷を訪ねる。 そして判明したのは、柴田の息子・真樹(堤真一)が、5年ぶりに現れて、 父親が喜んだとの事実を掴むのだった。 同時にカフカと名越は、幼児誘拐殺人事件の被害者・工藤温子の兄・工藤啓輔の アパートを訪ねて当時のことを聞く。 なんとなく工藤啓輔と柴田真樹の接点が浮かんで来ませんか? 私の柴田真樹への第一印象は、なんと聡明な雰囲気を持つ男性だろう!!でした。 「知的で聡明」 その男が別人格に豹変する。 カフカもまた柴田の聡明さをいち早く理解した一人です。 ラストに柴田のカフカによる「公開精神鑑定」が仕組まれています。 そこで明かされる《衝撃のドンデン返し》 柴田の告白を、事件の目的を、是非とも、ご確認ください!! 森田芳光監督の本作品は、『家族ゲーム』同様に実験的側面を持つ映画だと思います。 樹木希林の弁護士、江守徹の検察官・・・隠し玉ですね、効果的な・・・。 「銀残し」・・・急に画面が暗く遠くなり、配信が途絶えたかと思った・・・その手法。 原作(永井泰宇)脚本(大森寿美男)そして場面場面の切り返しや 差し込まれる風物に流れる実にマッチした音楽(佐藤俊彦) そして何より鈴木京香と堤真一の演技力。 素晴らしいコラボレーションの秀作だと思います。