血と骨のレビュー・感想・評価
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後味悪い
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北朝鮮から亡命して来たタケシが、めちゃめちゃ自分勝手。
家族にも周囲にも迷惑かけまくり、暴力振るいまくりで最悪。
色んな女を半分レイプして、自分の子供を産ませようとしまくる。
しかも金貸しを始めて、借主が取り立てを苦に死んでも平気。
自分の嫁のガンの治療費さえももったいないと言って出さない。
子供達は次々に出て行き、娘は運悪くDV野郎と結婚して鬱になり自殺。
タケシはおれの子供を返せとその旦那をボコにする。
そんなこんなで誰もから見捨てられ、孤独な老後を生きるハメになる。
最後は財産放棄して北朝鮮へ戻ったとのこと。
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うーん、タケシの暴力映画は決して嫌いではないんやが、
この作品は感情移入出来なさ過ぎて、あんまりやったかな。
あまりにも理不尽過ぎる上に、タケシが何をしたいんかがわからん。
何であんなに子供を欲しがったのか?全く可愛がりもしないのに。
将来的に自分の面倒を見させようと思っていたのか?
でも無茶苦茶過ぎて、その子供達からも見捨てられてたけど。
それにしても老後ってあんなにパワーダウンしてまうんやな。
どうせろくな生活してへんから、体の色んな所にガタ来てるんやろし。
やっぱり若いうちにやりたい事をやっておく方が良いと思った。
まあそういう事を伝えるような映画じゃないんやけどね(場)
じゃあ何を伝えたかったのか?
うーん、残念ながら全くわからなかったなあ。
最後に嫁の言葉を。
タケシは演技うまいなあ、この主役がホンマに嫌いなったもん。
京香はこんな目に遭ってばっかやなあ(直前に「重力ピエロ」を見たため)。
在日コリアン版『ゴッドファーザー』?
気性が激しく荒く狂暴で獰猛、人間と言うよりケダモノ、そんな在日コリアンの男を、たけしさんが演じています。
戦後の在日コリアンと集落は、わりとイメージどうりに描かれていて、
性と暴力、屠殺が行われ、もがきながら必死に生きる人達。
40代以上の方は分かると思いますが、
昭和の日本家屋に、ズラを被って棒を振り回し暴れる、たけしさん…
他人の口にムリヤリ食べ物を押し込んだり…
いや『ひょうきん族』で、やってたコントじゃん(笑)
シリアスなシーンでも、昔のコント思い出し笑えてしまう(笑)
終始コントがダブってしまい、笑いながら観てました(笑)
だめだ、笑えてしまう(笑)
日本に移民してきた、本能的に動物的に貪欲に成り上がっていこうとする、ある在日コリアンの一生を描いた映画です。
他の方も言われてますが『ゴッドファーザー』を思い浮かべました。
キャスティングも、いいです。
胸クソ悪いけど面白い…
面白いけど胸クソ悪い…
なので、減点(笑)
厳しめの3.5。
75~80点ぐらい。
拾った屑野菜で何やらごちゃごちゃ煮込んで旨そうに食うシーンに「生のエネルギーは食にあり」と。
田畑智子が雰囲気を出していた。
不幸を一身に引き受けた様な、
過酷な人生におろおろと流される
お姉ちゃんの味が実によかった。
雰囲気といえば終戦前後の長屋のセットにリアリティーがあって、
見た事のある様な風景に、完全に映画の中に取り込まれてしまった。
驚いた事には、俊平や英姫が住んでいる路地建物の位置関係が、
原作でイメージしていた物とぴったりだと言う事、
本がしっかりしていると言う事でしょうか。
いや、セットがしっかりしているからでしょう。
それにしても崔監督、かなり思い切ってストーリーに手を加え、
新しい「血と骨」を創作しているかと思ったらそうじゃなく、
かなり忠実に原作をなぞったものでした。
見る者を引っ張って行く演出力はなかなかのものでしたよ。
印象に残ったシーンは、
俊平が屠殺の残材で仕込んだ得体の知れない食い物に、
蛆を振り払いながら食らいつくシーン、
同じく俊平が、拾った屑野菜で何やらごちゃごちゃ煮込んで旨そうに食うシーン、
そこに「生のエネルギーは食にあり」と妙に納得させられました。
エンディングで梁石日さんがじっとこちらを見ていました。
実父をモデルに書いた本ですから、
そこに何とも言えない強靭な意志を感じ、ぞっとしたのを思い出します。
粗暴で凶悪な俊平役のビートたけしは、
これが地なのかと錯覚するような迫力があったし、
濱田マリが存在感のある役どころで
結構面白い映画でした。
在日コリアン社会は興味深々も、誰にも共感できず戸惑ってしまった
自分は在日の人達、コリアン・タウン、そこでの慣習・文化に無知であり、そういう意味では大変に興味深い映画ではあった。またチンチン電車の線路には郷愁覚え、忠実?に再現された街の佇まいも魅力的で、そこの部分はたいしたものだと感心させられた。
映画全体としては、音楽の綺麗さも有り、米国でのイタリア移民社会を描いたゴッドファーザーの日本版を目指した?ただ、たけしは多分本人的には一生懸命頑張っているものの、主人公の親父は凄く金持ちになったと言え、ただの身勝手な短期な暴力親父に見え、どうしてぶち殺されないか不思議に思ってしまった。女や家族に暴力加え、家具や窓ガラスを破壊しても、小市民的で、化け物的怖さは感じられず、演出が計算違いに思えた。
根本的に、監督らが何を描きたかったかが、自分には、判然としない。多分、原作的には、自分に流れる親父的なものをしっかりと見つめた上で、どうしようも無い父親を客観的にネガティブに描くことで、それを克服しようとした物語なのだろう。しかし、映画は政治的運動等ノスタルジックな部分に興味がいってる様にも見え、混乱させられる。主人公を、もう少し、自立展望的に描いた方が分かりやすく共感が得られたのでは?
初代愛人役の中村優子さん、その後の愛人役の濱田マリは、ヌード満載の体当たり的演技で強く印象に残った。たけし親父に暴力を加えられる妻役鈴木京香や娘役田畑智子も悪くなく、女優陣は全体的に良かった。
最後の北朝鮮での死を迎える映像は、若き日海の向こうに見えた大阪の街の映像を重ね、大河ドラマ風ではあるが、大作映画の締めとしては今一つ工夫が足りないと思ってしまった。
血
力で何もかも捩じ伏せて生きてきた在日朝鮮人の話。
贅沢はしないのに金に執着し稼ぐことにこだわり
愛しもしないのに子を沢山欲しがる
愛人、清子と自転車2人乗りのシーンとタライの風呂に入れる所が好きだった。
清子に子ができて健康だったらもっと違う人生だったのかもなぁ。
繰り返される暴力シーンに辟易するところだったけど
花子の葬式では少し笑えたし
段々ととしをとって弱くなるのもリアルで良かった。
骨っていうのは何を表してるのかなぁ。
観入ってしまいました。
2時間半の長い映画でしたが、いっときも目を離す事なく魅入りました。
傍若無人な男なんですが、愛人の面倒みたり、娘の死亡には半狂乱になったりで人間味のある所もあるんだな
こんな役をやらせたらタケシの右に出るものはいないね。
それとオダギリジョーが素晴らしい!!
鈴木京香さんも。
他の出演者の関西弁も
全てが凄いを通り越えて凄まじい。
みんなで食事している時の鈴木京香さんが片足立膝での食事。コリアンの習慣をふんだんに盛り込んでる映画。
マンセーもそうだし、ところどころコリアン語で。それがまた良い。
父親の暴力から逃げるため結婚した相手からも暴力を受けると言う。そんな宿命もことごとく壮絶だ。
時代背景もそうなんだが、
戦前〜戦後の在日コリアンは差別など受けながら
背に腹はかえられぬ暮らしぶりだっただろう。
在日の知人のおじいちゃん達がこんな感じの暮らしでトイレもなく空き缶で用を足し、ある物は盗品を売って金にしそれを元手にコリアン専用の高利貸しになり莫大な財産を築き上げたものもいる。ある者は戦後のどさくさで空き地に勝手にバロック小屋をたて、立退料をせしめて祖国に帰った者など。凄まじい。
高度成長期の日本人の強さとはまた違う在日韓国人の
生き抜く術の強さを感じた映画でした。
また、ゆっくり観たい。
迫力
戦後の復興の裏で、今でも続く在日朝鮮人の歴史の1ページをビートたけしが怪演★
希望を抱いて来日した一人の青年が、時代と共にバケモノと化し、それでもつかず離れずで共に暮らした家族との切っても切れない「縁」を迫力ある演技と、リアルな背景で描く力作。
今の人たちにはたぶん理解できないだろうが、間違いなくそこにあった時代を感じられた。
観る人をえぐる
観賞後の後味の悪さと、ずっと頭に残る映像の数々
体調が良い時に観ないと具合悪くなります。
映画を観て、原作を読んで想像できなかった暴力シーンが具現化され、モヤがかかったシーンが鮮明になりました。
映画は原作の下巻が主に多い印象です。
所々原作と違い、少しぼかしてる部分があります。
俊平の非道さと晩年の哀れさは原作の方が凄まじく
映画で興味を持った方は原作もおすすめします。
映画自体は性と暴力がひたすら繰り返されます。
北野武の演技も良いです。
狂気と暴力の支配は孤独がつきまとう
戦後の日本は大阪。出稼ぎにやってきた朝鮮人の少年が、狂気のような性格と暴力的な支配で、事業を興し大金を手にいれるも、自身の老いとともに衰退していく。
暴力に傾倒し狂気のような主人公を演じるビートたけしはハマり役で迫真の演技。全体的に暗めのトーンで、引き絵が多い。暴力が招く暗さがあるものの、客観的な視点からはドタバタ喜劇にもみえてくるときがある。
狂気がかった主人公の妻役・鈴木京香の体当たりな演技は見もの。
たけしの朝鮮人はそれらしい
ビートたけし、かつて金嬉老を演じたのをテレビで観たことがあるが、朝鮮人らしくみせるのが上手いのか…かなりハマる役だなと感じた。本作も力でのし上がるしか術がなかった在日朝鮮人1世を見事に演じている。
が、とにかく終始バイオレンス、バイオレンス、という話で後味の悪い映画だ。
ビートたけしという俳優
個人評価:3.6
ビートたけしのとてつもない演技に背筋が凍り、吐き気まで込み上げる作品。
ビートたけし以外の役者では成立しないし、たけしがオファーを受けなければ、そもそも映画化すらしていないだろう。
それほど金俊平という男だけを掘り下げた強烈なストーリー。
監督としての北野武はあまり好きな部分はないが、俳優としてのビートたけしは、世界でも類を見ない役者だと感じる。仮に同作をハリウッドで映画化し、デニーロが演じようと、ビートたけしの狂気には及ばないだろう。
容赦無いですね。
負のエネルギーが目に見えるんじゃないかと思うくらい凄まじく濃い作品でした。
金以外は信用せず、他人には容赦無い暴力を振るう…。
有り余る精力もあってだと思いますが、どのようにしたらあのような人間が出来上がるのか、とても興味深かったです。
監督北野武としての作品も好きですが、俳優としてのビートたけしさんも素晴らしい役者さんですよね。
特に常軌を逸した狂気を帯びた人間を演じさせたら右に出る者はいないだろう事を改めて認識させられました。
血は母より、骨は父より受け継ぐ。朝鮮の巫女の歌。土葬された死者の血...
血は母より、骨は父より受け継ぐ。朝鮮の巫女の歌。土葬された死者の血肉は腐り果てようと骨だけは残るという意味がある。
コミックス版を全部読んだけど、漫画版の方が描かれ方がヒドくてえげつない。
リアルさは映画の方が上。
梁石日が立てなくなって
「いっぺん死んだらいい。死にや」っていう場面が感情込もっていた。
内容が内容だけにかなり疲れる作品。
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