「曲だけは何年たっても特に風化しないんだな」ゴーストバスターズ(1984) つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
曲だけは何年たっても特に風化しないんだな
「ゴーストバスターズ」を観るのはおそらく4回目くらい。最後に観たのは20年以上前だ。かなり久々の鑑賞ということになる。
私にとっては懐かしの作品の一つなので、思い出補正込みで星5でもいいくらい楽しめたけれど、これからはじめて観る人のためにも思い出補正はなるべく排除し、現在の感覚、つまりレビューを書いている今の基準で評価しようと思う。
それでも80年代には80年代のノリとか流行りというのがあって、それらは思い出補正とは違うので評価として残さなければならないと思う。
もしそれらが気に入らない人はもっと面白くないかもしれない。
具体的には勢いばかりでロクに説明もされないストーリーのグダグダさだ。
個人的には最近の映画にはこの「勢いだけ」のような力強さが足りないと思っているのでこの頃のいい加減さに戻ればいいのにとすら思う。
つまり、リアリティがーとか辻褄がーだとか、そんなの体が大きいお子様しか文句言ってないんだから無視すればいいと思うんだよね。
何か変な話になってしまった。
要は映画の中のアトラクション的な楽しさだけに特化した、この瞬間が楽しければそれでいいんだみたいなところはいい。
しかしその本作におけるアトラクション的な楽しさもレトロゲームを遊ぶような感じで、冷静に考えればそんなに楽しくない。
映像はもちろんチープだし、今でも通じるようなすごいことなんか一つもない。いや、テーマ曲だけはアリか。
古くてチープな作品が好きだという人か、本作の続編「ゴーストバスターズ/アフターライフ」の予習以外では観なくていいレベル。
観ていなくてもテーマ曲を知っていて何となくこんなかなと想像したら「観た」と同義ってくらい特に何もない。
可もなく不可もなく普通といったところだろう。
と、ここまでは現代基準評価。ここからはちょっと懐古主義的な感じで。
最初に書いたように評価に加算されない。
当たり前だがキャストがみんな若くて驚く。
初めて観たときはビル・マーレイも知らないピヨピヨだったなと本当に懐かしい。
シガニー・ウィーバーがお色気担当なことにもちょっと驚く。
本作公開当時もそうだけどシガニー・ウィーバーといえば「エイリアン」のイメージが強くて、可愛らしさとか美しさとは縁遠い感じがあるけど、普通に美しいヒロインポジションをこなしてた。
ゴーストバスターズのロゴマークとテーマ曲だけで面白かった気になれる最高に楽しい一本。