シン・シティのレビュー・感想・評価
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欲望の街 "シン・シティ" へようこそ‼️
まるでフランクミラーの原作コミックの誌面が、そのまま動き出したかのような完璧な映像化‼️まず物語としては、権力者の息子である連続殺人犯から少女ナンシーを救ったものの、逆に逮捕されたハーディガン刑事は、出所後に成長したナンシーと再会‼️一夜を共にした娼婦が殺され、復讐に燃える前科者マーヴ‼️悪徳警官と対決するドワイト‼️この3つのエピソードがオムニバス的に展開します‼️シャープで陰影に富んだモノクロ映像がホントに美しい‼️そして女性のドレスや口紅、スニーカー、スポーツカーの車体など、ポイントだけ色付けされたパートカラーが斬新‼️やはり黒澤明監督の「天国と地獄」だな、サスガ‼️手足は切断され、血しぶきが舞い、首が飛ぶ‼️銃や刀を使ったバイオレンスアクションや残酷描写のオンパレードなんですが、前述のモノクロ映像と、流れる血がミルクのように真っ白に表現されているため、不思議と残酷度は薄めで美しくすらある‼️その純粋無垢なキャラとは裏腹なダンスっぷりに、目が釘付けになるナンシー役のジェシカ・アルバ、顔じゅう傷だらけのミッキー・ロークや、眼鏡のレンズが白く光り、凄まじい戦闘技術を披露するイライジャ・ウッドら、原作のキャラになりきった俳優さんたちの熱演・怪演も素晴らしい‼️特に娼婦街の女用心棒・ミホに扮したデウォン青木がスゴい‼️そのクールビューティーな佇まいで、日本刀の二刀流と手裏剣と弓矢を駆使し、超人的な身体能力で次々と悪党どもを惨殺する様は、ホント戦闘マシーンと呼ぶにふさわしい大活躍‼️彼女のスピンオフを是非観たかった‼️もう少し3つのエピソードが複雑にシンクロする様を観たかった気はするのですが、アメコミ原作のフィルムノワールの傑作をものにしたロバート・ロドリゲス監督に拍手‼️
【“罪の街”で行われる様々な残虐行為をモノクロをベースとしたアーティスティックな映像で魅せる作品。バイオレンス、SM、カニバリズムなど禁忌的な要素を交えながらも映像により見応えある作品にしている。】
ー 今作は、オープニングと三つの連関する掌編とエンディングで構成されている。-
■オープニングでは、一人の美女に対し近づく男(ジョシュ・ハートネット)が感情をサイレンサーで撃ち殺し、”報酬を貰わなければ・・。”と呟くセンスあるシーンが描かれる。
その後、EP1では屈強な肉体と醜い傷跡を持つ前科者・マーヴ(ミッキー・ローク)が愛した娼婦ゴールディ(ジェイミー・キング)を殺された恨みを晴らし、最後は電気椅子で処刑される様を描き、
EP2では、悪を尽くしたドワイト(クライヴ・オーウェン)が整形し、シン・シティに戻り娼婦である恋人ナンシー(ジェシカ・アルバ)と、潜入刑事ジャッキー・ボーイ(ベネチオ・デル・トロ)と対峙する姿をグロテスクに描き、
EP3では、オープニング後描かれた幼女連続殺人犯を追う刑事・ハーディガン(ブルース・ウィリス)が、ナンシー(ジェシカ・アルバ)を町の権力者ロアーク卿の息子であるジュニアから助ける姿を描くが、その後の展開が描かれる。
そして、エンディングでは再びオープニングの男が現れ、EP2で娼婦たちを裏切った女に狙いを定めるシーンで終わる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・バイオレンス、SM、カニバリズムなど禁忌的な要素を盛り込みながらも、罪の街で行われる様々な残虐な行為をモノクロをベースとしたアーティスティックな映像が、独特な世界観を作り上げている。
・それは、モノクロの中での血の赤や、手術で生き永らえた醜いジュニアの黄色であったり、場合によっては鮮血を白で描いている所に映像的なセンスを感じる。
・出演する女優陣達も、エロティックなコスチュームで魅せる人が多いが、そうでない方も多数存在する。一番はハーディガンにより幼き時に救出された、ジェシカ・アルバ演じるナンシーである。
<それにしても、このハード・バイオレンス映画に良くもマア、これだけの当時のハリウッドを代表する役者を集めたモノである。
特に資料を見て、吃驚したのがマーヴを演じたミッキー・ロークである。あれだけ変形していると分からないよ・・。
次に、ロアーク卿を演じたルトガー・ハウアー。分からなかったなあ。
更に、潜入刑事でありながら可なりの悪徳振りを発揮したジャッキー・ボーイを演じたベネチオ・デル・トロである。
ハッキリ言って、分かった人は凄いと思う。
それにしても、ベネチオ・デル・トロ、良くあの役を引き受けたなあ。>
愛する女を命をかけて守る男たち
EPISODE1:ハード グッバイ
大男マーヴの娼婦への愛情がすさまじい。演ずるはミッキー・ロークですが、昔のイケメン俳優とは程遠い醜い大男役でしたが、非常に良い役で適役と思います。
びっくり配役はイライジャ・ウッドですが、異常殺人者の役を演じています。殺した女性を食べたあげく、首を記念に展示する鬼畜っぷり。マーヴからの殺されっぷりもエグい。
復讐は果たしたが刑務所で死刑を待つマーヴに再び暖かな愛が訪れ、死んでいく彼の脳裏に浮かぶ幸せな一夜が印象的な物語でした。
一夜の愛をくれた女のために命かける!
「復讐という愛」
EPISODE2:ビッグ ファット キル
エピソード1からの重苦しさから一転、女性ばかりの街という華やかさがある物語です。セクシーな中に、狂気で危険な香りが漂よう娼婦達による駆け引きと、戦いっぷりが見どころでした。特にデヴォン青木演じる無表情殺人兵器ミホの日本刀の切れ味に感動すら覚えるほどでした。
窮地に追い込まれる娼婦達と昔の女を頼り巻き込まれていくドワイトの関係性が非常に面白かったのですが、3つのエピソードほ中では一番印象には残らないストレートなエンディングになっている気がします。
愛した女を守るために命かける!
「守るという愛」
EPISODE3:イエロー バスタード
これは、やられた!!!何にかって?それは、ヒロインのナンシー役を演じるジェシカ・アルバの綺麗さそして色っぽさです!ナンシーが愛する、老刑事ハーティガンを演ずるブルース・ウィリスの役もすばらしく合います。おじさんなのに、シブイ!シブスギます!
本エピソードからは、今までは白黒映像の中で色は赤のみでしたが、黄色が頻繁に混ざってきます。黄色は悪役の色であり、ハーティガンがナンシーを助けた事件の犯人ロアーク・ジュニア(イエローバスタード)であります。ロアークは醜く変貌した姿で、美しいナンシーと相反するがごとく、黄色が醜く汚らしく映るのです。
ラストでハーディガンが選んだ、ナンシーを守る一つのための方法が悲しすぎました。
自分を慕う女のため命をかける!
「叶わない愛」
以上の3つのエピソードで構成される本作ですが、最後には全てのエピソードがリンクしてきます。愛する女性を守る男という点でも共通であり、不器用な男の愛の形を見せてくれました。
フィルム・ノワール
昔に観て、オシャレでカッコ良く面白かった記憶があるものの、あまり覚えてなく、
この度、未観賞の2を観るため久し振りに再観賞しました。
古き良きアメリカのフィルム・ノワールな世界観で、
ザ・モッズの『F.A.B.』ってアルバムの世界観や、ガレージバンドのフレーミング・スターズの世界観とか…
ロカビリーやジャズとか昔のアメリカの音楽が好きな方は、追い求めている、美学や世界観が、似てるかも?
基本モノクロで、たまにドレスだけとかベッドだけとか部分的に色が付きます。
まー、とにかく、ハードボイルドでオシャレでイカシテます。
キャストも超豪華(笑)
音楽ファンやオシャレさん達は、気に入ると思います(笑)
アメコミを映像化することだけを考えるとこうなるのか?
先ずはストーリーがメガトン級にワケわかりません。
少しはわかる、ではなく全くわからない。
わかる人もいる、ではなく誰もわからない。
というくらいストーリーは破綻の極みですので、お話重視の人は観ない方がいいです。
あらすじ読んでから観た方がいいかも。もともとストーリーなんて破綻してるんだからネタバレもなにもないです。
ただ、アメリカンコミックの世界を忠実に映像化する、ということだけに特化しているので、それ以外のことはすべて犠牲にしています。この映像感、色彩感、カット、コマ割りが好みに合う人だけが評価する作品です。
グロいという人がたくさんいますが、グロではなくギャグです。失笑を禁じえ倍ほどバカバカしいシーンの連続です。
劇場公開時鑑賞。
アメコミというよりグラフィック・ノベルを映画化といった方がしっくりくる、なんとなく。多様性大事。
モノクロに差し込む色味が好き。
周りのオヂサンたちがよすぎて、ジェシカ・アルバが霞んじゃってるような。
映像のこだわりが裏目に出た作品
今見ると、ずいぶんデタラメな映像で、狙ってスタイリッシュな構図を多用して独特の雰囲気を作り出している風で、ただチープなだけだというお粗末さ。職業監督が「こう撮れば、ホントに痛そうに見える」という手持ちカメラとクローズアップ、編集の妙で見せる、見せかけだけの映画です。
独自の世界観は認めますが、好きか嫌いかで言うと嫌いな世界観で、シンプルなのに分かりにくいという、奇跡のような不親切さと、底の浅さが、見ているうちに露呈していきます。
2018.6.26
フランクミラーのモノクロ、グレーの光と影の描写、ピンポイントの赤や...
フランクミラーのモノクロ、グレーの光と影の描写、ピンポイントの赤や青のパートカラー。コントラストが最高sにスタイリッシュ。
ストーリーの時系列別から見えるベイシンシティの一角も面白い。
ベイシン・シティ
漫画を読む速度そのままなテンポ良く進む物語展開と斬新な映像のLOOKがセンス良過ぎ、単純明快さが逆に気分爽快でスッキリさせてくれる。
エロ親父臭を醸しながらも哀愁漂う渋いブルース・ウィリスとバケモノ的大男ミッキー・ロークの無敵さが格好良く、笑かしてくれる下衆さ加減で好演のベニチオ・デル・トロ、赤いオールスターが映えるモノクロの中で随所に使われる色が面白い。
監督のクレジットにもフランク・ミラーの名がある分、グラフィックノベルとしてアメコミの世界観そのままに、ロドリゲスましてやタランティーノが雰囲気を壊さず見事に作り上げた感が満載。
役者選びが細い所まで相変わらず最高な人選をするロバート・ロドリゲス。
生涯最高傑作(公開当時、初観賞後の気持ち)
まず予告編のあの曲が最高でした、わかってくれる方きっといるはずです(笑)! それから全編通しての映像美です、ハマってしまった、わかってくれる方きっといるはずです(笑)! ラストでハーティガンが自ら命を絶つシーンの切なさ・・・わかってくれる方きっといるはずです(笑)! 女性達の美しさや露出(笑)、そしてカーラ・グギーノのヌードに衝撃(もちろんいい意味で)、わかってくれる方きっといるはずです(笑)!
DVD200円ゲットシリーズ。何だこの不思議な世界観は。なるほどア...
DVD200円ゲットシリーズ。何だこの不思議な世界観は。なるほどアメコミが原作か。
3つのお話はわかったが、オープニングとエンディングはどういうこと?
グログロなのだが不思議映像の為かスルリといや興味深くにも見てしまう。
ジェシカ・アルバの美しさは相変わらず半端ない。
センスが光る作品。
かまいたちの夜のようなサウンドノベル、逆転裁判みたいなビジュアルノベルをさらに発展させたとても贅沢な紙芝居を見てる印象です。ストーリーは単調で、映像技術もシンプルだけど、なんでか目が話せなかったです。NHKのビジュアル紙芝居をなぜかずっと見てしまう現象と同じですね(笑)
今までに見たことないグラフィックノベルということで、発想はおもしろいです。白黒画面の中で、一色だけ色が映す映像も印象的でした。ただ、映画としてはちょっと物足りないですかね。DVDとして家で見るにはちょうどいい感じですね。マーヴ、ドワイト、ハーディガンの3人のストーリーが最後にクロスしたらもっとおもしろかったけど、単純にオムニバスだったのが、ちょっと残念でした。
ナンシー役のジェシカ・アルバがキレイでした!イライジャ・ウッドのケビンはホントに怖かったです(笑)
映像表現が絶品!好みにハマれば最高な映画
アメコミが原作の映画で、映画内の映像のどの部分を切り取ってもコミックのコマになる作り込まれた作品。
Sin Cityという街を舞台とし、数名のキャラクターの独立したストーリーで構成されています。
繋がりがないのでは?と思うのですが、最後には上手く繋がる脚本も面白い。
ジェシカ・アルバのダンスシーンはとても魅力的で、
イライジャ・ウッドの強烈なキャラクターもたまらないです。
アメコミ原作ですがヒーローはおらず、
どちらかというとヴィラン寄りなキャラクターだらけ。
闇な部分をハードボイルドテイストでかっこよく見せてる内容なので、
アメコミ嫌いな人もぜひ見てもらいたいです。
最高。動くGraphic novel。 どのシーンをみても全部カッ...
最高。動くGraphic novel。
どのシーンをみても全部カッコイイ。
ハード グッバイだけだったとしても大満足。
Robert Rodriguez
デジタル映画界の異端児#ロバートロドリゲス (#RobertRodriguez) が手がけた、フィルム時代の映画に喧嘩を売った新たな時代の革命的作品。
今回取り上げるのは、デジタル映画というものについて!
みなさんが、スマホのカメラを使って撮っている動画、ちょっと凝って一眼レフを使って撮っている動画、ホームビデオで子供の運動会を撮っている動画、その全てがデジダル動画です。
今となっては、デジタル動画以外の動画を知らないという人がほとんどですが、映画の世界は違います。いまだに、ハリウッドの一流映画というものの20%はフィルムで撮られていると言っても過言ではありません。
我々が映画館や自宅のテレビで見る映像はすべて、デジタル化されていますが、実際に映像を撮影するときには多くの現場でフィルムが使われているのが現状です。
なぜ、フィルムを選ぶかというと、映画はもともとフィルムで撮影され栄えたため、フィルムメーカーたちも、視聴者たちもそのフィルムの雰囲気を映画の一つの特徴と捉えているからです。
フィルムというのは、光とフィルムの持つ物質の化学反応で一枚の画像が作られます。それら24枚を使って1秒を埋めることで、動画として人間の目には映るのです。
その歴史と経緯を辿ると長くなるので、それはまたフィルムで撮影されたときに。
言い換えると、2018年の現在、映画はデジタルで取られることが多くなりました。我々が取り扱うものと同様に、パソコンを使って取り扱うことのできるデータですね。
それは技術の進歩とともに、フィルムに負けずとも劣らない、画質や解像度を現実化させ、フィルムよりも安価で撮影することができます。
そして、もっとも大きな問題が、ポストプロダクション。いわゆるVFXだったりCGだったり、編集をするところの過程のことです。
デジタルにできてフィルムにできないこと。それは、現場で撮影した映像を、ポストプロダクションで操作できるのかということ。
大きくいうと、フィルムで撮った映画もデジタル化され、そこにVFXを加えることはできますし、それはほぼ100%の映画で行われています。
しかし、一番違うことは、フィルムで取られた一枚の画像はフィルムに焼き付けられており、そこに存在するデータの数は一通りだけです。一方、デジタルで撮影された一枚の画像には、一種類だけでなく、莫大なデータが保存されています。正確にいうと正しくないのですが、解釈的には間違っていないと思います。
それを、最大限に利用したのがこの映画シンシティです。
ほぼ全編がグリーンスクリーンで撮影されており、代名詞ともなっている、白黒の中での差し色や、漫画のような超コントラストのある白黒映像は、デジタル撮影でないと不可能です。ほとんどアニメーションの世界に、実写を溶け込ませるという方法はまさにこれまでの映画界に喧嘩を売ったと言っても過言ではありません。
レジェンドと言われる映画監督の多くは、この映画を映画と認めていないのだとか。師匠#クエンティンタランティーノ は、映画とみなしていながらも、私には撮れない映画だと言っています。これまでの映画は、いかに現場で素晴らしい画を作り上げ、フィルムに収めるのかというのが美学になっています。照明や美術を細かく調整し、試行錯誤を繰り返してきたそのフィルム映画。
この作品は、それを全く否定し、現場で撮影された時に施すことは最小限に、ほとんどの工程は撮影後、コンピューターの中で完成しています。これを映画と呼ぶのか、誰の映画と呼ぶのか、そこは大きな問題になっています。
しかし現実、監督を務めたロバートロドリゲスは脚本・監督・製作・撮影・編集・VFX監修・音楽を担当しています。つまりは、全てを自分でやってしまったんです。まさに異端児。これをいったら怒られるかもしれませんが、YouTuberの最強系と言ってもいいでしょう。
さぁこれを、今後の世界がどのように証明していくのかで映画界は大きく変わると思いますが、確実に視聴者の期待は、そちら側に流れてきているような気がします。
個人の意見としては、本来の美しさを失って欲しくないというのが本音。
しかし、見るべき作品です。教科書にのるレベルの偉大な作品になることは間違い無いでしょう。
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