スキャナー・ダークリー

劇場公開日:2006年12月9日

解説・あらすじ

「ブレードランナー」「トータル・リコール」「マイノリティ・リポート」など、多くの著作が映画化されてきたSF作家、フィリップ・K・ディックの77年作「暗闇のスキャナー」をリチャード・リンクレイター監督が02年の監督作「ウェイキング・ライフ」同様に実写映像にデジタル・ペインティングを施し、アニメ風に映像化。近未来のアメリカ・カリフォルニア郊外を舞台に不毛な麻薬との戦いを続ける覆面麻薬捜査官の虚実入り乱れたドラマが描かれる。

2006年製作/100分/アメリカ
原題または英題:A Scanner Darkly
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2006年12月9日

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(C)2006 Warner Bros. Entertainment Inc.

映画レビュー

4.0 『スパイダーバース』の前に、こんな革命的映像を実現した作品があったのか!と現在でも驚かされる一作

2025年8月17日
PCから投稿

2006年公開の作品なので、アニメ界に革命をもたらしたと言っても過言ではない『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)に先立つこと12年なんだけど、アメコミの絵柄をそのまま映像化するという表現手法が既にここまで完成していたことに改めて驚いてしまいます。

フィリップ・K・ディックの、猥雑で欲望と陰謀むき出しの世界観を忠実に反映しているため、絵柄、語り口のどちらも、『スパイダーバース』のようなポップさは薄く、その点でかなり好みが分かれる作品であると言えます。冒頭からなかなか強烈な描写なので、虫が苦手だったり、集合体恐怖症がある人が鑑賞するにはかなり勇気がいるかも。

話の筋を追うというよりも、目の前で起こっている状況から判断できる認識がことごとく覆される状況が連続するため、足元がぐらつくような感覚は恐怖感を覚えるほどです。

絵柄といい、物語といい、そしてダイアログに重きを置く作劇といい、『ブレードランナー』(1982)といった他のディック原作作品よりも、ゲーム『ディスコ エリジウム』を強く連想するような作風で、このゲームが好きなら絶対本作も楽しめると思います!

リチャード・リンクレイター監督は、実写作品の経歴からだと本作のような作品を作るとは想像しにくいんだけど、本作の前に『ウェイキング・ライフ』(2002)という、実写とアニメーションを融合させたような実験的作品を作っています。そちらを観ると、本作が登場するに至った過程を理解する一助になるかも。

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yui

3.5 脳のカオス状態体験

2025年7月26日
PCから投稿

このアニメーションの使いかたといいStoryのぼやけ方といい。途中、自分で自分を監視しているのは?現実なのか?幻想の世界なのか?分からなくなって。しかし、こんだけストーリーがないような感じの話なのに、エピソードだけで充分面白かったのは、キアヌリーブスの俳優としての力とアニメーションの面白さ、とくに素晴らしいカラーリングと目の動き・・のおかげであろう。最後の最後になってやっと何もかもが分かり、そしてヤク中だった原作者フィリップK・Dのメッセージで締めくくられていた。 結構ジーンときた。彼は30代後半から覚せい剤にはまり53歳で死んだ。

ところで、私はこれをU-NEXTで見たのであるが、ラストシーンになって急に「途中でカットしますか?それともこれまでこのままみ続けますか?」みたいなメッセージを出すのやめていただきたい。本当にやめていただきたい。普通にラストまで流してほしい。

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KIDOLOHKEN

3.5 【今作は、物質D(death)が蔓延する近未来、覆面麻薬捜査官がいつの間にか物質Dの依存者となって行く様をロトスコープ技法で描いたシニカルハードSF作品である。】

2025年2月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

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NOBU

4.5 ぼんやりとした世界観が最高

2024年9月14日
スマートフォンから投稿

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緩詰敬伍