「動物に化け、時を戻してもなお、社会的立場を守るのは魔法でも困難。。」ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
動物に化け、時を戻してもなお、社会的立場を守るのは魔法でも困難。。
ハリーもロンも、ちょっと制服を着崩して友達とくだらない話で盛り上がる、大人になりかかり始めた中学生。
相変わらず危険を顧みないのだが、今作の闇魔術対抗術を教えてくれるルーピン先生は、役に立つ授業ばかり。
中でも「エクスペクトパトローナム武器よ去れ!」は作中でも使いまくるし、これをまず入学して最初に教えるべきだと思う。
危険すぎるのよホグワーツは。
ハリーの父親と友達でもあったルーピン先生の、
「ご両親は君を守るために命を捧げたんだよ。それに報いるのにこれではあまりにお粗末じゃないか。校内をほっつき歩いてご両親の犠牲の賜物を危険に晒すなんて。」のセリフ。
これ!!!私がずっとハリーに言いたかった事!!
ハリーもロンも、助かる保証があるかのようにすぐ命を危険に晒す行動を自らする。
ただ、どんなに仲の良い友達ができようと、許可証への保護者のサインを得られず、ホグズミード村に行かせて貰えないハリーの孤独感たるや筆舌に尽くし難い。
失うものがないから、すぐに危険に飛び込めるのかもしれない。
そして、狼男として内なる恐怖や、周りの見る目と戦いながら生きてきたルーピン先生は、ハリーの孤独をよくわかるだろう。
ハリーの両親をヴォルデモートに売った無実の罪でアズカバンに収容されていたシリウスも、ハリーの絶望感と孤独に共感できるのだろう。
ハリーの母リリーはとても優しい魔女だったようだ。
ハリーの父ジェームズは亡くなったからと言って、完璧な人間ではなかったようで、ハリー同様規則を破りまくっていて、なんならハリーより大胆に悪戯だった気もする。
だが、優秀な魔法使いほど、規則にとらわれず、新しい道具を作り出したりして、より強く賢くなっていくのだと魔法界の仕組みもわかってきた。
見透かすが、手を汚さず生徒にやらせるダンブルドアはいかがなものかと思うが。。
無事やり遂げたハーマイオニーとハリー。
今回は後半の謎解き解決部分でロンが途中から留守番。
賢者の石も秘密の部屋も、進むうちハリーだけが直接対決だったので、ハーマイオニーの知恵が活かされて楽しかった。タイムターナー欲しいなぁ。
なぜ、ハリーの両親がヴォルデモートに殺害されたあの晩、タイムターナーを使わなかったのか。
両親の命より、呪文が逆流してヴォルデモートが力を失ったことが優先されたのか?
まんまと逃げたピーターペティグリュー。
小者感がぷんぷんするし、ロンの家に何年も住んでいただなんて気持ち悪すぎて、可愛がっていたロンが気の毒でたまらない。パーシーの元にはどうやって来たんだ?
人から聞くだけでなく、後見人シリウスブラックという家族同然の人物に実際に出会う事ができたハリーは、シリウスが冤罪被害者でなくなり産まれて初めて家族と暮らすという想像にどれだけ心浮き立ち、それがピーターのせいで阻まれた時、どれだけ奈落の底に突き落とされただろう。
お父さんの守護霊の牡鹿、綺麗だったなぁ。
ハーマイオニーはやたらロンと距離が近い。
まだ多分無意識。ロンもデレたりはなく、なんだろうとぼんやり思っている程度。2人が可愛らしいが、頭脳において圧倒的実力差。ただし、他人に突然乱暴になるところは似ている。。