紅の豚のレビュー・感想・評価
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カッコいい大人への入門映画
金曜ロードショーを見逃したのでDVDにて鑑賞。
子供時代から何度も観た映画だがようやく本当の魅力が分かってきた。
我が道を行くポルコのダンディズム。
ジーナの洗練された色香と佇まい。
忘れられない過去や悲しい別れを経験しても自分を失わない「本当の大人」の魅力。
そして、他のキャラも不景気、ファシズムの台頭する時代でもおおらかさや遊び心を忘れずにイキイキと描かれている。
「カッコいい大人」ってのは、人生を謳歌することなのかもしれない。
主人公は豚じゃないとダメ
小さいときに初めてこの映画を観たとき、衝撃を受けました。何に衝撃を受けたかって、「大人の世界」にです。渋い主人公、ロマンチックなレストランに、色気溢れるお姉さん。しかも舞台はイタリアで、より自分からの遠さを感じていました。
しかし、よく観てみると「ん?笑」と思う場面がたくさんあるんです。
まず、主人公は豚。空賊たちは単純。ジーナに惚れた飛行艇乗りカーチスの心は少年。
かっこいい「大人の世界」の住人だからといって、みんなの全部が「大人」な訳ではないんです。みんな弱さと強さがあって、すごく人間らしい。そういうところが「自分から遠い世界の物語」に親近感を湧かせてくれるし、ファンタジーな宮崎駿ワールドに魅了されます。
飛行艇に乗っているシーンでは映像に臨場感があって、観ていてとても気持ちがいいです。
加藤登紀子さんの「さくらんぼの実る頃」はあのレストランの雰囲気とジーナにぴったりで、呑まれるよう美しさです…!
やりたいことがあって、明るくて、男とか女とか関係ない強さを持っているフィオが大好き!憧れの存在です^^
飛べねえ豚はただの豚だ。
なんだかんだしっかり観たの初めて。フィオ可愛い。ジブリ作品の中でも上位。カーチスもいいやつ。
結局マルコはなんで豚になったのかがよく分からんかった。優しい人たちの世界だった。
かっこいいとは
なんでこんなかっこいいんだろう。
豚なのに笑。
飛ばない豚はただの豚だ
なんにしろ豚なはずなのにどうしてこうもかっこいいのだろうか!
自分はジブリを映画界におけるブランドだと思っている。もうジブリが作った映画ならたいてい面白いのだ(実際ハズレもありますが笑)。だからジブリ作品のレビューするとだいたい高評価になる笑。その中でも特に高評価な作品の一つがこちら。
まずこの作品のいいとこは憎めないキャラしかいないこと。敵役であるはずのカーチスやマンマユートなどみんなお茶目で憎めない笑。
そして男臭い映画かと思いきや、意外と女性が強いこと。フィオやジーナはもちろんピッコロじいさんのとこの女性陣は軍にしょっぴかれることなんてなんとも思っていない様子。ある意味飛行機乗りより男前笑。
ニヒリストなポルコに対するブラックジョークならぬポークジョークも秀逸。フェラーリンの豚に真珠だのジーナのローストポークでお葬式だのシャレの効いたジョークには結構笑う。ハレンチで怠惰な豚でいる罪が1番面白かった笑。
まとめるとセリフも音楽もキャラクターも全ていいと笑。これに尽きますね。
1番好きなシーンは完成した新型飛行機が飛ぶシーン。水飛沫あげて水路を疾走する様とそのバックミュージックがとてもかっこいい。
かっこいいジブリ部門で1番好きな作品です。たぶん今後も違う部門で1番好きは出てくると思うけど笑。
タイトルなし(ネタバレ)
男らしいかっくいい作品。
これを今まで観たことがなかったことが恥ずかしい。
名言がありすぎる!メモに残したいくらい。
ポルコが人間に戻れたのかどうなのか謎なところもまた◎
飛行艇の飛ぶ姿が何より美しい
飛べない豚はただの豚
宮崎駿自分を問い直す
十代のころに映画館でこの映画を見た。
そのころは、何もない娯楽作品だと思って見ていた。
何かこの人の作品はいつも説教くさいなと思っていたからだ。
これは珍しくその説教くささがなくなっていい感じだなと思った。
大人のための戦争ごっこ映画というのもなかなかよかった。
今改めて見返すとこの映画の本質ではないのだなと思う。
静かなる男のオマージュにしろ、紅の翼のオマージュにしろそれは一部分でしかない。
豚は宮崎駿自身だった。
豚というものを彼自身の観点から捉えるなら、それは動物農場に出てくる豚だ。
最初は農場の豚として、人間と戦う立場にあったがやがて動物たちを人間の手先として支配するようになる。
その豚だ。
彼は自分を人間の手先なのだと位置づけた。
金のために働かされる豚を自分だと認識した。
きな臭いクロアチアを描きながら、実はいつも自分自身のことを絵映画にしている。
キスによって人間に戻れると思っているのはそうあって欲しいという願望でしかない。
キスは許しだからだ。豚は、人間の手先になってしまった以上人間の手先を続けるしかなくなってしまった。
その悲しみを描いた悲劇がこの作品の本質である。
宮崎駿という人は、このあたりから暗闇をさまよい始める。
紅の豚とアドリア海の真珠
まず、印象的な名セリフが登場します。
“飛べない豚は、ただの豚だ。”と、“豚は、飛んでも豚だ。”です。
魔法をかけられ、豚になった人の話でした。
最後に人間に戻ったみたいだけど、それでエンディングになって、人間になった姿を映してなくて残念でした。
エンディングの画面に出ていたのかも知れませんが、豚の姿でずっといたので、どの人か解りません。
映画のラストが物足りなかったです。
それと、この映画の舞台がよく解りません。
最初、イタリアかと思っていたら、違うようだったし、やたら“アドリア海の〜”と言うシーンが多かったので、インターネットで調べたら、『アドリア海の真珠』と呼ばれる都市が、クロアチアにある事が解りました。
普通の日本人には、イタリアとかクロアチアとかの地理が解りづらいので、最初の導入部分で、地理の説明をしてもらえるとありがたいです。
最初は、空賊(空の海賊)や豚の賞金稼ぎなど架空の国の物語のような感じがしたんですが、途中からイタリアのミラノに行き、飛行艇を修理した所から、イタリア空軍や大恐慌やファシストなどが表れて、実在の都市が舞台だと解りました。
それと、最初から、豚で登場させなくて、人間から豚に変わり、また人間に戻る話の組み立て方の方が良かったと思います。
豚の恋も、アメリカ人のカーチスが言ったように、幼なじみの女性と設計士の少女が表れて、ブレブレです。
最後に、豚にキスをして魔法を解くのは、幼なじみの婦人にして欲しかったです。
ほのぼの伊達男気質
総合:70点
ストーリー: 70
キャスト: 75
演出: 75
ビジュアル: 80
音楽: 75
いつまでたっても伊達男ぶりを捨てられないかつての空の英雄は、少年のように自由にきままに大空を駆け抜け自分の美学を追及し続ける。物語に大きな盛り上がりや緊迫感はないが、飛行機の操縦の活劇で見せてくれる、古き良き時代の悪い親父をほのぼの且つ痛快に描いた作品。空が大好きでたまらないという宮崎監督の個人的趣味が全面に出ているのだろう。そしてこれは監督の思う、男の生き方の一つの理想的な姿であるのかもしれない。ポルコ・ロッソを演じた森山周一郎の声が渋くてはまり役。
飛べねぇ豚はただの豚だ
「かっこいい」とはこういうことさ。
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