役者になったスパイ

劇場公開日:2026年1月23日

解説・あらすじ

冷戦下のスイスを舞台に、潜入捜査のため劇団に送り込まれた警察官と舞台女優の恋を描くポリティカルロマンスコメディ。

1989年、冷戦の緊張が続く中、スイスではソ連の共産主義に対する恐れが社会を覆っていた。反体制派の監視と情報収集を目的に、警察官のヴィクトール・シュエラーはデモ活動を行うシャウシュピールハウス劇場への潜入を命じられる。しかし、シュエラーは監視対象の女優オディール・ヨーラと恋に落ちてしまう。さらに劇団員たちとも交流を重ねるうちに、シュエラーは自らの任務に疑問を抱き始める。ウィリアム・シェイクスピア「十二夜」の稽古と現実が交錯しながら、シュエラーの心は任務と恋の狭間で揺れ動いていく。

監督は、2008年の長編デビュー作「Der Freund」がスイス映画賞の最優秀長編映画賞を受賞したミヒャ・レビンスキー。

2022年製作/102分/G/スイス
原題または英題:Moskau Einfach!
配給:カルチュアルライフ
劇場公開日:2026年1月23日

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(C)Langfilm / Bernard Lang AG 2020

映画レビュー

4.0 モスクワまで片道切符🎫~!

2026年1月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

驚く

ベルリンの壁崩壊までのスイスが旧東独同様の監視社会だったとは。その後監視された結果のファイルを自分で見られる事まで旧東独と同じとは知らなかった。そのときのことがまだトラウマとして残っている人はスイスに少なからずいるだろう。

楽屋入り口のラジオボーイが小学校の教室で教師(に、なりたかったんだね!)として授業をする様子(黒板にチョークで字を書く)を子ども達に「あの人、アマチュアだね」と言われる箇所が可愛かった。エクストラとして劇場に入ったヴァロも、スパイとしても役者としてもアマチュアでへっぽこ、それがよかった。

芝居の台本読み合わせとか衣装とかメイクとかプロンプターとか欲深い演出家とか、楽屋廊下に貼られた沢山の演劇ポスターなど舞台裏の雰囲気はワクワクする。それにしてもスイスドイツ語が凄かった。シェイクスピア作品を演じる時はみんな標準ドイツ語だった。演出家も標準ドイツ語を話している。それ以外はどこだって誰だってスイスドイツ語。舞台上でヴァロが下着姿で語る時もスイスドイツ語だった。下着姿になることを演出家に指示されいやいや演じたオディールはそんなヴァロを見て、自分を重ねたに違いない。自分の思い「嫌だ!」を言えなかったオディール、「嫌がっているのを無理強いするのはよくない」とただ純粋に(忖度なく空気も読めず)言ったヴァロ。終わり方が清々しくていいコメディだった。

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talisman

2.5 1989年チューリッヒで、反体制派であると疑われる劇団を監視する為...

2026年1月26日
Androidアプリから投稿

楽しい

単純

驚く

1989年チューリッヒで、反体制派であると疑われる劇団を監視する為に、潜入捜査を命じられた警察官と、劇団員たちの話。

デモに噛んでいた役者やスタッフのことを一晩で調べ上げた主人公が、上司から休むように命令されて…と思ったらまだ足りないからと裏から潜る様指示され始まって行く。

あらすじ紹介に記されている通りではあるけれど、クッソ真面目で融通が利かないのに仕事は出来る主人公が、劇団員たちと交流する中でみせる機微は面白かったし、ありがちではあるものの、寸止めからの滑り込みもなかなか良かった。

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Bacchus

4.5 スイスにとってヤバかった1989年

2026年1月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

原題は「モスクワ(行き)、片道(切符)」。
この意味は、映画のクライマックスまで行かないと分からない。

「スパイ」というと、他国に潜入、という先入観があるけど、
ここでは、政治警察が国民を監視する業務の一環。
舞台となった1989年のスイスでは、40年にわたり、
政治的に危険な可能性のある外国人と国民を監視してきたんである。

主人公ヴィクトールは、その真面目な一員。
とある劇場の上演メンバーが怪しい、という示唆を受けて、
なんやかんやあって、別人に扮しエキストラとしてその劇場に潜入することになる
――というのが「スパイ」の中身。

その後は、
潜入捜査+ラブコメ、って言っちゃうと
なんだかありがちな展開に聞こえるけど、

ちょっと待てよ。
政治的に危険な可能性のある人の監視って、
民主主義国家としては、かなりヤバくね?

そう、実は、1989年というこの年は、
ベルリンの壁が崩壊した年として有名だけれど、
スイスでは、史上最大とも言われるスキャンダルが発覚した年なんである。

しかも同時に、
初の女性大臣の失脚、
さらには、
「スイス軍を解散すべきか」という国民投票が行われるという
直接民主主義を標榜するスイスならではのイベントも重なり、
まさしく激動の年。

そういう歴史を背景に、
見かけを欺く役どころが多々登場するシェイクスピアの「十二夜」の上演を前景に
コミカルさも加えて展開される人間ドラマが、見もの。

いつバレるかとハラハラドキドキ、
クライマックスでは、
涙を禁じ得ず。

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島田庵

2.5 エンディングも爽やかで後味が良い

2026年1月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

ドキドキ

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ねこたま