君と私

劇場公開日:2025年11月14日

解説・あらすじ

2014年4月に韓国で発生したセウォル号沈没事故を題材に、済州島行きの修学旅行を翌日に控えた2人の少女が過ごす、夢のような1日をつづった青春ドラマ。ドラマ「D.P. 脱走兵追跡官」などへの出演で知られる俳優チョ・ヒョンチョルが長編初監督・脚本を手がけ、2024年・第45回青龍映画賞で最優秀脚本賞と新人監督賞を受賞した。

高校生のセミは修学旅行の前日に教室で不思議な夢を見る。不吉な胸騒ぎを覚えた彼女は、同級生のハウンに対してずっと心に秘めてきた思いを伝えようと、足を骨折し入院中のハウンのもとへ向かう。どうしても一緒に修学旅行に行きたいセミと、どこか煮え切らない態度のハウン。些細なケンカをきっかけに、2人はお互いの気持ちを伝えられないまま、すれ違ってしまう。

「スウィング・キッズ」「サムジンカンパニー1995」のパク・ヘスがセミ役、「あしたの少女」のキム・シウンがハウン役を務め、10代の揺れ動く心情を自然体で演じた。ドキュメンタリーや広告映像、MVなどを手がけてきた映像作家・DQMが撮影し、日本でも人気の4人組バンド「HYUKOH(ヒョゴ)」のメインボーカルを務めるオヒョクが音楽を担当。

2022年製作/118分/G/韓国
原題または英題:The Dream Songs
配給:パルコ
劇場公開日:2025年11月14日

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映画レビュー

未評価 僕が神経質すぎるだけ?

2026年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 高校の修学旅行前日一日の物語です。怪我で参加出来ない少女ハウンと、彼女に秘かな思いを寄せる少女セミ二人の友情以上・恋愛未満のすれ違いと愛情が描かれます。特別大きな事件が起きる訳ではないのですが、現実・夢・想像を往来しながら細やかに紡がれるお話は、青春映画が大好物の僕の胸をキュンキュンさせる魅力に満ちていました。

 確かに、本作中で大きな事件は起きないのですが、この翌日に大事件が起きる事が韓国の観客には直ぐに分かります。セミが出掛ける修学旅行では大型旅客船・セウォル号の沈没により多数の学生が亡くなってしまうのです。これは日本でも連日大きく報道され、パク・ウネ大統領失脚のきっかけにもなっただけに日本の観客に切実さが感じられます。その結末が分かっているだけに、二人のすれ違いがもどかしく切なく映るのです。

 でも僕は、観ている途中から喉に引っ掛かった小骨の様な思いをどうしても拭い去れませんでした。セウォル号事件でお子さん・家族・友人・知人を亡くした方々がご覧になったらどう思われるでしょう。ひたすら辛く悲しく傷つくのではないでしょうか。作中で直接描かれる事はありませんが、あの事件の設定が二人の思いの切なさを際立たせているのは間違いありません。でもそれって、ドラマを盛り上げる為に悲劇的事件を利用しているとも映りかねません。本作は丁寧に撮られているので、そんなあざとさは感じられないのですが、良心的に制作していても人を傷つける事はあり得ます。でも、そんな事言ったら、どんな悲劇だって誰かを傷つける事があるでしょうから何も撮れない事になってしまいます。

 これって僕が神経質に見過ぎているだけなのでしょうか。それとも本作の何処かに隙があったのでしょうか。韓国内ではそんな議論は起きなかったのでしょうか。そして、なぜ本作ではそれが気になったのでしょうか。表現というのは本当に難しいな。

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La Strada

4.0 「当たり前の日々を丁寧に大切に」

2025年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

カワイイ

 日曜日の午後、PARCO8階のシネクイントホワイトで「君と私」の上映前、ほとんど女性ばかりで、「なんでこの映画におやじが来るの」という視線を浴びているように感じ、開場してからすぐに、そそくさと席に座りました。

 映画は2014年4月におきた修学旅行生を多く乗せていたセウォル号沈没事故を題材にしています。映画は事故の前日を描いています。
 セミとハウンはとても仲の良い友達です。いや友達というよりセミにとってハウンは恋人です。ハウンが足を怪我して修学旅行にいけないのに、セミはなんとかハウンと一緒に行きたいと思いあの手この手を使います。

 当初二人の関係性を見ていて、韓国の二人のアイドルがじゃれ合っているようにしか見えませんでした。(私の年齢がかなり上だからでしょう)しかし見続けているうちに気持ちは変わっていきました。セミが真剣にハウンを愛していることがわかったからです。愛している人と一緒にいたい思いを理解できるからです。セミの想いは一方通行になり、ケンカをしたり二人の気持ちは渦巻のようにすれ違ったりします。またハウンへの対応を同級生になじられたりして、落ち込みますがハウンへの恋心は変わりません。

 セミの恋心をしっかりと受け止めたハウンはセミと過ごした日々を思い出し、変わらない想いを抱き続けているセミと仲直りします。夜遅くセミとハウンは病院の前で「またね」と言って別れます。セミは帰ろうとして何度も戻りセミに「またね」と言いやっと二人は別れます。

 愛する人、大切にしている人がいる人に、ぜひこの映画を観てもらいたいと思います。「また明日」「また今度」と何気なく言ますけど、またの確証はまったくないのです。愛する人、大切にしている人と、日々丁寧に接することがいかに重要か、運命は自分では決められないからです。

 何気ない日常を「当たり前」と思わないこと。日々忙しくしているとそんなことも忘れてしまいますよね。だから映画という非日常を通して自分に改めて気づかせてくれる体験が必要なのです。

 ラストシーンのハウンの表情は忘れられません。機会があればぜひ観てください。きっと気持ちが大きく変わりますよ。「当たり前」の日々が愛おしくなります。

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かな

4.5 秀逸

2025年12月25日
スマートフォンから投稿

あの事件を題材にこういう見せ方があったか、と恐れ入った。
序盤はそれこそ甘ったるい女子高生の学園ものか?と不安になる程退屈だが、そこかしこに不穏な空気が漂いまくる。終盤に全てが繋がり畳み掛ける展開は圧巻。ラストカットからのエンドロール、静寂を覆う不快な重低音に胸を締め付けられる。
韓国映画の実力を知る上でもかなりの良作。

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nahaha

4.0 遺された者の見た夢

2025年12月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

この物語の見た夢の殆どはハウンが例の事故後に見た、別れの夢だと思っている。いくら学校を早退して時間があるとはいえ、郊外から団地、繁華街まで短時間で動きすぎだし、あの行動パターンじゃ夜は12時を回るだろう、おまけに夜病院の玄関?で別れるシーンは葬式会場のようにも見える。
という前提のもと、かなり自己中心的な性格でハウンに間違いなく迷惑かけているセミが、ハウンにもきちんと愛されていた、というのは若くして不幸であまりにも理不尽結末を辿った彼女にとって数少ない救いだったのだろう。そしてこのお話は彼女達だけの特別なものではなく、亡くなった250人の生徒、さらにはそれ以外の乗客乗員を含めた304人それぞれにこのようなストーリーがあった、ということをラストシーンの無数のサランヘヨ(愛してる)が暗示している。

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アヤックス