「癖が強い」チャーリーとチョコレート工場 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
癖が強い
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いかにも大人の考えそうな昔風の寓話、倹しく家族思いの優しい子に対して食い意地の張った子、我がまま放題の子、理屈っぽくて他人を見下す子、競争心の異常に強い子などを並べ、お仕置きめいた虐待を平然と繰り返すジョニーディップも大人になりきれない怪人。子供は親の鏡ですよね、彼の冷淡な性格も厳格すぎる父親の圧しつけ教育に反発したためだとわかるから子供に言っているようで親たちにも向けたメッセージでしょう。
出版当初、いかにも対等の契約のように言っているがウンパ・ルンパはピグミー族を連想させ、体のいい奴隷に見えるとの批判があったようだ。原作者のロアルド・ダールは外見を含めて人の好き嫌いがはっきりしていて人種についても偏見があると叩かれていた作家、本作でもその傾向は多少伺える。
マーズ・アタックなどコミカルなSF好きのティム・バートン監督だから茶目っ気たっぷり、工場の奇妙なツワーもまるでディズニーランド風、超ハイテクかと思えばリスのクルミ割りのアナログ感とサービス満点。原作では偽のゴールドカードが出たのは日本だったが親日家の監督がロシアに変えたのでしょう。
癖の強い原作を癖の強い監督、俳優が演じているからミントチョコレートを初めて食べた時のような微妙な感じでした・・。
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