邪悪なるもの

劇場公開日:2025年1月31日

邪悪なるもの

解説・あらすじ

「テリファイド」で話題を集めたアルゼンチン出身の鬼才デミアン・ルグナ監督が、「悪魔憑き」の感染が拡大した世界で家族を守るべく奔走する兄弟の運命を、容赦ない残酷な物語とショッキングな映像表現で描いたオカルトホラー。

悪魔に魂を乗っ取られて身体が腐敗する「悪魔憑き」の存在が、人々の生活に暗い影を落としている世界。悪魔憑きは処理人によって適切に処理されなければならず、古くから伝わる7つのルールを守らなければ、悪魔の力が伝染病のように広がって世界は終わりを迎えるという。ある日、ペドロとジミーの兄弟は村外れで変死体を発見し、さらに近隣の住民が家族に出た悪魔憑きを隠していることに気づく。兄弟は7つのルールに従って対処しようとするが、伝承を信じない人々の無謀な行動によってタブーが犯され、周囲は悪魔憑きで溢れかえってしまう。愛する家族を守るべく、姿の見えない悪がはびこるアルゼンチンをさまよう兄弟だったが……。

2023年シッチェス・カタロニア国際映画祭で、ラテンアメリカ作品として初めて最優秀長編映画賞を受賞した。

2023年製作/100分/R15+/アルゼンチン・アメリカ合作
原題または英題:Cuando acecha la maldad
配給:クロックワークス
劇場公開日:2025年1月31日

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映画レビュー

3.5 新しい悪魔映画

2025年9月15日
iPhoneアプリから投稿

小さな村で発見された異様な死体。それは“悪魔憑き”の拡大の前触れだった。腐敗した肉体とともに感染のように広がっていく恐怖。教会も祈りも効力を失った世界で、人々は古くから伝わる“7つのルール”を頼りに災厄を避けようとする。しかし恐怖と無知、そして人間の弱さが次々とルールを破らせ、惨劇は止まらない連鎖となって村を呑み込んでいく。

物語の骨格はゾンビ映画を思わせながらも、『28週間後』のようなパンデミック的要素あるスピード感で拡大する恐怖が際立つ。さらに、『オーメン』に登場する“悪魔は嘘をつく”というテーマを組み込み、疑念と不信が人々を追い詰めていく。その結果、感染の恐怖と悪魔的欺瞞が重なり合い、観客はどこにも逃げ場のない絶望に閉じ込められる。

印象的なのは、“7つのルール”を守るか否かで突き付けられる非情な代償だ。選択の結果は常に残酷で容赦がなく、救いの一片も与えられない。その無惨さこそが物語を突き動かし、観客を徹底的に打ちのめす。ここには「普通の等価交換」など存在せず、代償は常に理不尽で非条件的に訪れる。それこそが悪魔らしさであり、本作の恐怖を独自のものにしている。

視覚的には腐敗や惨劇を生々しく描き、倫理的タブーをためらいなく越えていく。そのグロテスクな映像はショックを与えるだけでなく、この世界における絶望をリアルに突きつけるものでもある。救いの欠片もないストーリーは観る者に重さを残すが、だからこそ強烈な余韻と「悪とは何か」という根源的な問いを生々しく終わりなき恐怖の感染を感じるだろう

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赤足

3.0 地の果ての村

2025年9月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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なつ F列

4.0 悪魔系映画としてそこそこ新感覚で新鮮

2025年8月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

予告からヤバさ全開で「これは観なければ!!」となり惜しくも劇場では観られなかったがリリースされやっと鑑賞。
多くを語らない、どうやればいいかも分からない、という雰囲気は悪魔祓いという精神力バトルモノになってしまいがちな悪魔系映画に正直マンネリ化を感じてしまっている自分としては新鮮で良かった。ゴア描写もありつつそこまでしつこく見せびらかすような演出では無かったため良いエッセンスとなり良い味をだしている。
他の方のレビューにもあるように主人公が(弟やその他大人もだが)バカすぎて共感できずツッコミどころは多分にある。でも多くを語らないぶん、文字通り「教会が終わった」という世界ではなにが当たり前か分からないし、どれくらい悪魔が身近なのかもよく分からないのでパニックになって…というのもどうにか飲み込めた。
いわゆるバッドエンドなのだが一般人にこんな悪魔軍団が目をつけられたらバッドエンドにもなるわな、ということで変なモヤモヤもなく良い。
多少のゴアに耐性があり、悪魔系映画をいくつか観た方であればいい味変になる佳作でした。

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ezio

2.0 人の話を聞かず、大切な事も伝えられない愚者の話

2025年6月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)