オークション 盗まれたエゴン・シーレ

劇場公開日:2025年1月10日

オークション 盗まれたエゴン・シーレ

解説・あらすじ

ナチスドイツに略奪されたエゴン・シーレの絵画「ひまわり」を巡って美術オークションの世界で繰り広げられる駆け引きの行方を、実話にインスパイアされて描いたフランス映画。

パリのオークションハウスで働く競売人アンドレ・マッソンは、エゴン・シーレ作と思われる絵画の鑑定を依頼され、元妻で相棒のベルティナとともにフランス東部の工業都市ミュルーズを訪れる。絵があるのは、化学工場に勤める青年マルタンが父亡き後に母と2人で暮らす家だった。シーレほどの著名作家の絵画はここ30年ほど市場に出ておらず、当初は贋作を疑うアンドレだったが、現物を見てシーレの傑作であることを確信。思いがけず発見された名画を巡り、さまざまな思惑を秘めたドラマが動きだす。

小説家・映画監督・コメディアンとして活躍するアレックス・ルッツが競売人アンドレ、「ジュリアン」のレア・ドリュッケールが相棒ベルティナを演じた。監督・脚本は、ジャック・リベット監督作の脚本や「華麗なるアリバイ」などの監督作で知られるパスカル・ボニゼール。

2023年製作/91分/G/フランス
原題または英題:Le tableau vole
配給:オープンセサミ、フルモテルモ
劇場公開日:2025年1月10日

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(C)2023-SBS PRODUCTIONS

映画レビュー

4.5 全ての登場人物に共感できる

2025年11月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

幸せ

 短い、ほんとに短い会話とショットで彼ら彼女たちの人となりを描く。エゴンシーレとアストンマーティンに引き込まれ、人物たちを愛さずにはいられなくなる。なんだろうかこの魅力は。自分の「好き」を再確認させられた、久しぶりの感覚に出会った。今年のいちばんかも

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REDMOON

2.5 オークションでの駆け引きの物語に特化していれば普通におもしろい作品...

2025年11月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

オークションでの駆け引きの物語に特化していれば普通におもしろい作品だったと思う。
しかし、性格がやや歪んだ研修生とその父親の確執、研修生とその上司の衝突など派生的な話題が出てきて、何を描きたいのか分からなくなる。
最後はハッピーエンド風に仕上がったが、少し強引な感じがした。

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省二

4.0 ひまわりは太陽へ

2025年10月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

知的

驚く

戦火の中に消えた、とされたエゴン・シーレの
「ひまわり」を巡る、群像劇。

知識なく観たので、この話は実話なのか気になった。
エンドロールで実話に基づき、人間模様は創作だとある。
僕はパリがスキなので観ているだけでもエレガントな雰囲気も楽しんだ。
パリで感じた、あの独特な空気、まるで昔と現代が当たり
前のように渾然一体となった空気にふれたようだった。

分相応。
絵の生命も、人の宿命にも分相応がある。
その呼吸、その行く先。
絵も還るところへ、人もそれぞれの途へ。

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なかじwithみゆ

3.5 【エゴン・シーレの”ひまわり”が、貧しい家の中で見つかった事で巻き起こる、様々な人々の欲望の形をシニカルテイスト満載で描いた作品。真の貧富の意味や、嫌味な男が人間性を取り戻す様も描いています。】

2025年3月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

幸せ

■パリの化学工場で夜勤シフトで働く青年マルタン(アルカディア・ラデフ)の家で、エゴン・シーレの”ひまわり”らしき絵が見つかる。
 オークション・ハウスで働く抜け目のない有能な競売人、アンドレ・マッソン(アレックス・リュッツ)は、その絵画の鑑定依頼を受ける。当初は贋作と疑ったアンドレだが、念のため、元妻で相棒のベルティナ(レア・ドリュッケール)と共に、マルタンの家を訪れる。
 現物を見た2人は驚き、笑い出す。それは間違いなく且つて、ナチス・ドイツが略奪したシーレの傑作”ひまわり”だったのだ。思いがけなく見つかったエゴン・シーレの絵画を巡って、さまざまな思惑が動き出す。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・冒頭から、アンドレ・マッソンがムッチャ自覚無き嫌な奴である。研修生のオロール(ルイーズ・シュヴィヨットィ)との会話は、彼が意図せずに上から目線で話す為、険悪である。
 そして、到頭”貴方が嫌い!”とまで言われて、職場を去られるのである。

・物語は、結構分かりにくい。オロールと本当の父親の関係なども描かれつつ、自信家のアンドレ・マッソンが、見事に騙されそうになって、酒浸りになったり、けれども、それをオロールに助けられたりするのである。
 ハッキリ言って、もう少し上手く脚本が書けないもんかなあ、と思いつつ、アンドレ・マッソンが酒をかっ喰らって、伸びている姿などを楽しく鑑賞する。(私も、相当に嫌な奴である。)

・だが、マッソンはオロールに詐欺に騙されそうになったところを助けられ、見事にオークションでシーレの傑作”ひまわり”を、高値で売りさばくのである。
 そして、彼は会社から、その報酬として会長職を提示されるが、それを断り会社を辞め、元妻と仕事をする事を決めるのである。

・今作で爽やかなのは、パリの化学工場で夜勤シフトで働く青年マルタンの態度である。高額で売れたのに、母のために家を買い、自分のためにはエレキギターを買っただけで”生活を変えたくない。”と言い、夜勤の仕事を続けるのである。
 宝くじに当選し、多額の金を手にすると身を持ち崩す人が多いという話は偶に聞くが、マルタン君は大丈夫だね。賢く、優しい青年であるよ。

 <今作は、エゴン・シーレの”ひまわり”のオークションを通して、真の貧富の意味や、様々な人の欲の形を多少シニカルに描いた作品なのである。>

<2025年3月23日 刈谷日劇にて観賞>

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NOBU

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