今年12本目(合計1,554本目/今月(2025年1月度)12本目)。
韓国映画といえばキノシネマ心斎橋(旧シネマート)ということで…。
この作品、評価が低いのもなるほどなぁ、といったところです。
最初こそ、ソウルから順天(スンチョン)に行くという話が出て(スンチョンは韓国南部にある人口20万人ほどの都市。ラムサール条約に基づく湿地があるほか、いわゆる映画村やお寺等が多くあり、日本でいえば、京都と奈良を足して2で割ったようなイメージか)、その後も人が亡くなったというような話が出るので、ホラー映画の体裁は取りつつも、麗水順天事件のことを暗に指している…とも思えても(ほか、「人はいつ亡くなるかわからない」の発言や、山で事件にあうなど。順天麗水事件はまさに突発的な事件だったし、その抗争は主に山でも行われたので、現在でも一部立ち入り禁止となっている場所や、関係する施設が立っている等がある)、それ以上のことは出ないので、別にソウルから出る必要もないし、仮に出たとしてもソウル近郊でもいいし、あるいはプサン(韓国第二の都市。日本でいうと大阪がおよそ相当するあたり)でもいいし、なぜに順天なんだろう…と思っていると、これまた映画の述べたいとことがよくわからなくなるんですよね…。
とはいえ、ホラー映画成分はたっぷりあるので、それを気にされる方もおすすめ以上といったところだろうと思います(ただ、ストーリーはわかりにくいので、お化け屋敷の一種として見た方がよさそう)。
なお、エンディングまで含めてみると、順天を舞台にしているのに麗水市がクレジットに出てくる(エンディングロール参照)ことも、麗水順天事件がらみ?と思えなくもないですが、過去の話を一切しない(特に1948年10月19日のこの事件。なお、映画内では何年は不明だが、10月25日という日付は出てくる。抗争勃発が19日で25日はまだ抗争は続いていた)し、何とでも取れそうです(というより、韓国のどこの地でもよいのに順天が出てきたあたり、このあたりなのかなぁ…とは本気で思える)。
採点上は下記を考慮したものです。
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(減点0.3/映画のストーリーを追うのが容易ではない)
おそらく、背景に麗水順天事件を持つか、あるいはまったく無関係なホラー映画のどちらかかと思いますが、妙に連想させる語も出るし(資本主義が絶対なんだ、といった発言など。麗水順天事件は、究極論を言えば、民主主義と共産主義の争いの延長戦にあるもの)、かといって普通のホラー映画として見ようにも話がとびとびかつ、登場人物がものすごく多いといった問題もあって、考察が難しいタイプです(パンフレットには答え合わせってあるのかな?)。
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