ひゃくえむ。

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劇場公開日:2025年9月19日

解説・あらすじ

「チ。 地球の運動について」で知られる漫画家・魚豊の連載デビュー作で、陸上競技の世界で「100メートル」という一瞬の輝きに魅せられた者たちの狂気と情熱を描いたスポーツ漫画「ひゃくえむ。」をアニメーション映画化。

生まれつき足が速く、友達も居場所も当たり前のように手に入れてきたトガシと、つらい現実を忘れるためがむしゃらに走り続けていた転校生の小宮。トガシは小宮に速く走る方法を教え、放課後に2人で練習を重ねていく。打ち込めるものを見つけた小宮は貪欲に記録を追うようになり、いつしか2人は100メートル走を通じてライバルとも親友ともいえる関係となる。数年後、天才ランナーとして名を馳せたトガシは、勝ち続けなければならない恐怖におびえていた。そんな彼の前に、トップランナーのひとりとなった小宮が現れる。

松坂桃李がトガシ、染谷将太が小宮の声をそれぞれ演じ、共演には内山昂輝、津田健次郎、高橋李依、種﨑敦美、悠木碧ら豪華声優陣が集結。2020年の長編第1作「音楽」で国内外から高く評価された岩井澤健治が監督を務め、「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」のむとうやすゆきが脚本を担当。

2025年製作/106分/G/日本
配給:ポニーキャニオン、アスミック・エース
劇場公開日:2025年9月19日

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映画レビュー

4.0 哲学的なスポーツアニメはとても斬新だった

2025年9月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

原作は鑑賞後に読んだ。
2時間にまとめるためとはいえ、ここまで大胆な高校生編の改変は勇気がいっただろうなと思う。
当たり前だけれど、原作の方が流れがスムーズだし、映画だけだと物足りないと思ったところは原作だと細かく描かれていたので、映画と原作両方合わせて楽しむと良いと思う。

映画での大胆な改変は悪くはなく、映画の方がよりリアルさが増していた。ちょうど世界陸上のシーズンで連日日本陸上選手の活躍に胸が熱くなっていたところだったのも大きい。
ロトスコープの手法を使っていたことで、直近で世界陸上を見ている人たちにも、肝心の走りや走る前の動作などが嘘っぽくなく、リアルな陸上として楽しむことができると思う。

私はスポ根ものが大好きなので、題材的にも好みドンピシャだったけれど、この「ひゃくえむ。」は作者の特徴もあり、他のスポ根ものとは一角を画す。
それは、スポ根ものだけれどフィジカル面についてより、内面の真理を追求する哲学的な面が強いからだ。
キャラクターひとりひとりが放つ言葉は、様々な立場にいる私たちにも違った形で届く。
私も何度かグッと掴まれた言葉があった。
是非映画館でその言葉たちを受け取ってほしい。

最後のエンドロールで流れる髭男の「らしさ」もとてもよく、あまりの歌詞の良さに涙が出た。
またひとつ人生の応援歌が増えた。

もうひとつ言及したいのが、松坂桃李くんのアフレコの素晴らしさ!
滑舌がいいからとても聞きやすく、声も主人公にすごくあっていて、プロ声優の中で演技をされていても全く違和感がなかった。本当にすごい!

「ひゃくえむ。」は、100mのたった10秒に自分の人生をかける人たちの、成長や挫折、迷いや不安、奮起や勇気が作品を通して散りばめられていて、見終わった後に、自分も頑張ろうと思わせてくれる素敵な作品でした。

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AZU

4.5 「100メートル走」という陸上競技を題材に繰り広げられる物語。特に“10秒の世界”に凝縮された人生観の変遷と、意欲的な作画は一見の価値アリ!

2025年9月20日
スマートフォンから投稿

本作はアニメ化もされた「チ。 地球の運動について」で知られる漫画家・魚豊の連載デビュー作。「100メートル走」という陸上競技を題材に繰り広げられる物語です。
登場人物たちが人生をかけて臨んでいる「日本記録を持つようなトップランナー」を中心に描いているため、セリフが達観しているなど興味深く、物語として面白くなっています。
「100メートル走」は“10秒の世界”なので、凝縮された人生観となっていて、特に主人公の変遷が丁寧に描かれています。
最終的に到達する「正解」とは何なのか、そして、それを踏まえたラストシーンは必見レベルでしょう。
また、意欲的な作画も多くあって見応えがあります。
本作では、小学生時代、中学生時代。高校生時代、そこから10年後の社会人時代を描いているので、登場人物の名前はしっかり覚えておきましょう。
主人公の「トガシ」、トガシが小学生の時に出会う転校生の「小宮」。トガシと小宮が小学生時代に出会う中学生部門1位の「仁神(にがみ)」。15歳でインターハイ優勝し日本新記録を打ち立てた絶対王者「財津」。社会人時代のトガシの実業団チームにおけるエース「海棠」。この5人はキチンと覚えながら見るようにしてみてください。
「ルックバック」や「ピンポン THE ANIMATION」が好きな人には刺さりやすいと思われる一見の価値のある作品です。

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細野真宏

5.0 「名言たっぷり」

2025年10月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

今年311本目。

現実を見る。現実を見ないと逃避できない。いい言葉。小宮が財津の一言で人生変わったように自分が作った言葉で人生変わることはあると思います。

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ヨッシー

4.5 100m走る哲学

2025年10月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

作品中何度も何ために走るのか?
100mでエリートの人たちの回答かな?
最後まで、タイムが出てこない、勝ち負けだけです。
かけっこなんだから、勝敗が全てですね。

アインシュタインの相対性理論
では、走っている人と見ている人には時間差が発生するらしい。
走っている人の頭の中、視界には別の世界が有るのではないですから。

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こえん