ボストン1947

劇場公開日:

ボストン1947

解説・あらすじ

「シュリ」「ブラザーフッド」のカン・ジェギュ監督が、祖国への思いを胸に命懸けのレースに挑むマラソン選手たちの姿を実話に基づいて描いたヒューマンドラマ。

1936年、ベルリンオリンピックのマラソン競技で日本は世界新記録を樹立し、金メダルと銅メダルを獲得した。しかしその記録を出した選手は、日本名の孫基禎と南昇竜として参加した韓国のソン・ギジョンとナム・スンニョンだった。第2次世界大戦の終結とともに韓国は日本から解放されたが、メダルの記録は日本のままだった。ある日、荒んだ生活を送っていたギジョンのもとにスンニョンが現れる。2人は「第2のソン・ギジョン」と期待される若手選手ソ・ユンボクを1947年のボストンマラソンに出場させるためチームを組み、“祖国の記録”を取り戻すべく数々の試練に立ち向かっていく。

「チェイサー」のハ・ジョンウが金メダル選手ソン・ギジョン、「弁護人」のイム・シワンが若手選手ソ・ユンボク、「メタモルフォーゼ 変身」のペ・ソンウが銅メダル選手ナム・スンニョンを演じた。

2023年製作/108分/G/韓国
原題または英題:Road to Boston
配給:ショウゲート
劇場公開日:2024年8月30日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14
  • 画像15
  • 画像16
  • 画像17
  • 画像18
  • 画像19
  • 画像20
  • 画像21
  • 画像22
  • 画像23
  • 画像24
  • 画像25
  • 画像26
  • 画像27

(C)2023 LOTTE ENTERTAINMENT & CONTENT ZIO Inc. & B.A. ENTERTAINMENT & BIG PICTURE All Rights Reserved

映画レビュー

3.5私が国際大会が好きな理由が全て詰まっていた

2024年9月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

私は国際大会が大好きだ。
今回のパリオリンピックも連日夜更かしをして、45個中43個のメダル獲得の瞬間をリアルタイムで見ていたほどだ。
けれどそんな私も、ボストンマラソンでこんな感動的な実話があったことをこの映画を見るまで知らなかった。

ただ祖国の国旗を胸に、祖国の代表として、祖国の人々に勇気を与えるために走りたいという想いが、戦争や政治や規則に阻まる苦しさ。もどかしさ。
けれど最後まで決して諦めない姿はとても感動的で、見ていて胸が熱くなったし涙が溢れた。

パリオリンピックでも、ロシアは国として参加することはできず、また難民選手団と括られて出場した選手たちもいる。
彼らの思いはどうだったんだろうと、想いを馳せてしまった。
出られただけでも嬉しいと思っていたのか、国の代表として出場したかったという想いはあったのか…。

私が国際大会が好きな理由は、国の代表として世界と戦う選手たちに、勇気や感動をもらえるからだ。
自分と同じ日本人が、死に物狂いで努力し、世界のトップを掴む姿に何度もパワーをもらった。
国際試合はそういう力があると私は思っている。

映画の演出として、多少ドラマチックにしているんだろうなというところはあったし
舞台やセットや構成は、なんだから朝ドラやスペシャルドラマを彷彿とさせるもので、そこは少し残念だったけれど、ソユンボク役の役者さんの清潔感のある綺麗な顔立ちと綺麗なランニングフォームには見惚れてしまった。

歴史とスポーツの国際試合が好きな方にはオススメな映画。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
AZU

3.5激動の時代を生きたランナーたちの知られざる物語

2024年8月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

これは激動の時代を生きたマラソンランナーにまつわる知られざる歴史ドラマだ。1936年のベルリンから47年のボストンにかけて、3人の先輩後輩、師弟関係のランナーたちが共に力を合わせ、困難を乗り越えゴールを目指す。そもそもオリンピックには個人が国家を背負って挑むという側面があるが、その点、彼らは「どの国に帰属して参加するか」という大前提の部分で苦渋の決断や葛藤にさらされてきた人たちでもある。いざ念願の地、ボストン入りを果たしてからも試練は続き、同様の壁が立ちはだかる。それでも3人が一丸となって逆境を乗り越え、慣れないアメリカ文化に悩まされながら人々の支援や励ましを集めていく逸話の数々に引き込まれずにいられなかった。各々のキャラのタイプが絶妙に異なっているのも成功を呼び寄せる大きなポイント。短所を補い長所を活かし合う彼らが、肩を組みつつ、魂のバトンをつなぎ合っているようにさえ見える姿が感動的だ。

コメントする (0件)
共感した! 15件)
牛津厚信

3.5韓国人の日本人に対する思い

2025年3月2日
PCから投稿

日本の統治下の1936年のベルリンオリンピックで日本選手として出場して金メダルを取ったのは朝鮮人だった。その11年後、難民国として米国に統治下の朝鮮がボストンマラソンに出場して1位を取ったというノンフィクション。

ベルリンで金を取った役に「チェイサー」のハ・ジョンウ、ボストンマラソンの選手役がドラマ「ミセン」のイム・シワンが。その相手役にドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」や「ストーブリーグ」のパク・ウンビンと私の好きな役者ばかり。

映画は普通に盛り上がり、普通に面白い。ベルリンオリンピックのシーンや戦後の韓国の街並み、ボストンのマラソンシーンなど、かなりCGを使っているのか、再現性が素晴らしい。とても映画らしい映画(変な言い方)でそれだけで楽しんだ。
で、当然ながらマラソンシーンがメインで、とても丁寧に撮影されていて盛り上がった。
ただあまり屈託がないというか、ただ盛り上がって終わる。なんか韓国版「三丁目の夕日」みたい。

この映画を見ていると、韓国人の日本人に対する思いや、祖国を思う強さを何となく理解できる。
どうしても日韓併合時代を日本寄りに解釈してしまっていたが、その屈辱感はいかばかりかと思った。

映画作りはもう日本は負けている気がする。
監督は、「シュリ」のカン・ジェギュ。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
mac-in

4.5祖国の国旗をつけて走る喜び

2025年2月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ソウルオリンピックの開会式、聖火ランナーとして孫基禎が大きく手を振り登場し、韓国国民が万雷の拍手をしているシーンをよく覚えている。1988年のことだからその時76歳。ベルリンオリンピックから52年、この映画の舞台ボストンマラソンから41年経っていた。
ベルリンオリンピックでは日本国の金メダルと記録されているが、朝鮮人だからだろうが日本ではその事実はそれまでほとんどテレビ等で知らしめることはなく、このソウルオリンピックの時に初めて知った。
映画では表彰式で日章旗を隠したことの制裁で選手生命を絶たれたエピソードがあった。今からでも遅くないからソン・ギジョンの金メダルもナム・スンニョンの銅メダルも日本は韓国の記録に変えてあげてもいいんじゃないかと思う(不寛容な我が国やJOCにそんな芸当は出来ないだろうが)。
日本統治終了後の1947年において朝鮮はアメリカ占領下で難民国。映画の通り、途轍もない苦労をしたであろうソン・ギジョンはボストンで見事ソ・ユンボクを優勝に導き、更に1950年には1位から3位独占の偉業を成し遂げた。本命はオリンピックでのマラソンの金メダルだろうが、それは朝鮮戦争などの混乱で時期が遅れ、1992年バルセロナオリンピックでのファン・ヨンジュの金メダルでようやく念願が叶う。
不屈の努力でスポーツの世界で栄光を掴む物語は数多くあるが、国家の運命に翻弄されながら成し得たソン・ギジョンの歴史は別格の重みがある。
素直にいい涙を流すことができた良作でした。
ありがとうございます。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
アベちゃん