「フジテレビ問題があったタイミングでのTV放映だったのかも…」クイズ・ショウ KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)
フジテレビ問題があったタイミングでのTV放映だったのかも…
この作品は、キネマ旬報で
「ショーシャンクの空に」
「マディソン郡の橋」
「フォレスト・ガンプ /一期一会」
「太陽に灼かれて」
などの名作がベストテン入りする年に、
堂々第13位に選ばれた
ロバート・レッドフォード監督作品だが、
TV放映を機に初鑑賞。
しかし、現在進行形でのフジテレビ問題も
あり、興味深い鑑賞とはなった。
この映画の世界でもフジテレビ問題でも、
視聴率に左右されて理性や本質から逸脱して
方法論に走る面をさらけ出してしまった
かのようなテレビ界は、
ある意味特殊な世界なのかも知れないが、
閲覧数で利益幅が左右される
現代のSNSの世界は、更に深刻な危険性を
内在しているように思える。
さて、この作品の出来栄えとしては、
主要3人の思索に迫った演出に感じる一方、
展開そのものにメリハリ感不足が拭えず、
全体に平板な印象を受けたのが、
この年のベストテン入りした作品との差で
あったかも知れない。
「普通の人々」で華々しいスタートを切った
レッドフォード監督だが、この作品の4年後の
「モンタナの風に抱かれて」を最後に、
話題作がほぼ無くなったような印象がある。
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