ゴジラ-1.0/Cのレビュー・感想・評価
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モノクロである必要はなかった
本当は3.0ぐらいにしたいんですが、元のゴジラが傑作なものですからまぁ4.0ぐらいですね。
個人的には、もっと思いきって画質とか荒くしてほしかったなぁーって正直思ってしまった。
モノクロというから初代ゴジラ的な昭和っぽい雰囲気で楽しめるのかと思いきや、モノクロはモノクロなんでしょうけど、途中それを忘れてしまったぐらい画質がきれいなんですよ。
良く言えば、モノクロのストレスはないんですけど、そのストレスも込みで荒々しい画質のなかでマイナスゴジラがどれだけ魅力的になるんだろうとか期待してたのになー。
白黒ゴジラの方が迫力あるとか、昭和の風景がモノクロの方が良く馴染むとか、まぁ言われてみればそんな気もしないでもないが…
正直僕はカラーでいいですね。
でもしつこいですけど、元が傑作なんで見終わった後の満足感はやっぱりすごい!
アカデミー賞も頑張ってほしいなぁ!
入場者特典の大判カードが嬉しかったです。
演技がカラーより見易い
4DXを-1 .0で見逃したので-1.0/Cで観てきました。
良いところはカラーより、演技が見易かった事です。俳優さんの演技から、日本より米国で-1.0の評価が「外国映画」「怪獣映画」とう但し書きなしで、近年稀に見る程高いのは、ポリコレ説教がない質の高い映画である以上に、戦争のPTSDと自分達で共同体を守る事が共感さ
れたのだと思いました。ゴジラとの決戦での学者のマッドサイエンティストぶりが良かったです。大石典子も良かった。東宝ゴジラヒロインの新しい地平が開かれました。佐々木蔵之介さんの臭いセリフに役者魂を見ました。安藤さくらさんが居るだけで画面にカッコがつく。田中未央さんがこんな良い俳優だったとは気がつきませんでした。
残念な所は、私にはカラーの画面がのほうがかなり楽しかった事です。それとフォーカスとは別に画面のピントが甘く見えたのと、ゴジラで特にCG臭さを強く感じたカットがあった事です。映画自体は敷島が退院したあたりから違和感なく楽しめました。
娯楽映画としてかなり練り込まれた設定・シナリオで、成功しています。
設定がゴジラとゴジラによって起こる事象以外はあり得そうな事(本当はあり得ないのだけど)で固めてあるのが素晴らしいです。
カラーを観た人が、趣向を変えて観るのは良いと思います。
初めは是非、カラー版を見て頂きたいです。
映画館のスクリーンによって見え方が違う?
最初からモノクロだったら...
カラー版を2回観たうえで、3回目をモノクロ版で観ました。
結論からいうと、モノクロ版のほうが好きです。
モノクロのほうが、圧倒的に戦後感や昭和初期感が出ていて、見る側が"当時の物語"の世界に浸り易いし、映像の情報量が減る分、怪獣映画としての怖さや不気味さが強調される効果が高いと思います。
モノクロにすることで画としてのリアルさが減るために、映像と見る側の時間的な距離感が遠くなって、かえって"物語"に集中できる感じです。
カラー版で伝わってきた映像の迫力や細かいCGのクオリティはわかりにくい一方、相対的に音やセリフ、演技の迫力は増してくるように思います。
先にどちら版で観るかで、作品の評価や印象が変わってくるでしょうね。
制作側からしたら、折角作り込んだCGのクオリティが伝えられないし、興行的にもカラー版公開が先、の選択肢しかないでしょうが、両方公開、しかも時期をラップさせての公開という選択は絶妙、というかファインプレーですね。拍手!!
見る側は、どちらを観るか、両方の場合は観る順番を選べますからね。
ストーリーや演出など、共通部分はカラー版のレビューに書いたので省略しますが、書き忘れたことを一つ述べます。(ネタバレ要素)
ラストで、崩壊して海に沈みゆく行くゴジラに向かって人間たちが、一斉に敬礼するシーンがありますが、ここだけは、何度考えても全く理解不能なので、もし別のテイクがあるのならいつか改訂版を公開してほしいです。
激闘の末に退治して、滅びゆく敵(しかも怪獣ゴジラ)に対して、その場の人間たちが、誰ともなく自然発生的に思わず敬礼する、という行為はどう考えてもその場面では起こり得ない出来事で、仮に「こういう気持ちを描いたシナリオなんだろうね。これもありかも」と理解することすらできない演出です。
あそこで怪獣に向かって"敬礼"する行為があり得るとしたら、先の戦争やゴジラとの戦いの犠牲者への敬意や弔い気持ちの現れ、という設定しか想像できないのですが、命がけの戦いの中や、その直後にそのような極めて客観的な感慨をその場の全員が同時に感じる、ということが起きる可能性はゼロというしかありません。演出云々の前に、プロット自体が理解できない。
SFとしての不自然さなどのツッコミどころ(ゴジラが序盤に海洋生物らしく海面を泳いでいたと思ったら、あるシーンでは比重を無視した海上仁王立ち(立ち泳ぎ?)とか、戦艦を襲うときと主人公が乗るポンポン船を追いかけるときのスピードが全然違うとか)は、怪獣映画、娯楽映画ということで敢えて減点要素にする気はないのですが、このラストの演出を理由にマイナス0.5点です。
(山崎作品て、好きな作品にも少なからずこういう"決定的違和感"シーンがあるので、作品の良し悪しは抜きにして、結局好きになれないんですよね。画竜点睛を欠くというか、極めて表層的というか。根本的な人としての価値観とか人生観が合わない可能性がありますね。)
陰影の表現力が格段に上がりもはやゴジラー1.0/Cは芸術の域に達していた!
音楽の凄味
高評価にとても驚き
アカデミー賞で視覚効果賞を受賞したのはおめでたいことです。それはそうと作品全体を評価するなら個人的には駄作ですね。高評価されていることにとても驚きがあります。
予告編を見た程度の予備知識だったのですが、「焦土と化した日本に、突如現れたゴジラ」なんてオフィシャルサイトにあったので、戦後復興し始めた東京を理不尽に壊しまくるのだと思ってたら、ゴジラが暴れるのはほとんど海。まあ最近のプロモーションなんてそんなものですね。これが一番残念だったかな。
さて。
ゴジラのシーンに気になる点は散見しますが(立ち泳ぎできるのかよ!とか、再生能力早すぎないか?とか)、それは『怪獣映画だから』と割り切るしかありません。怪獣映画の鑑賞の基本です。一方で、ゴジラ不在のドラマパートについては『怪獣映画だから』『エンターテインメント作品だから』と私には許容できませんでした。
この作品、多くの時間でゴジラが出てきません。人間ドラマに大部分を割いています。なのにキャラクターが深堀りされず、どうにも感情移入することが難しい。人物像の解釈を見る側に委ねられるのは最近のB級作品に多いような気がしますが、それにしても解釈に必要な描写があまりに浅い。だから話が進むごとに溜まっていく違和感が心地悪く、早い段階から白けてしまいました。
戦後の混沌を乗り越える強さを感じるキャラとして登場した典子が、敷島の家に転がり込んでからというもの、同一人物とは思えないくらい常識的なか弱い女性に変貌してしまう。
特攻逃れの苦悩をあれほど引きづった敷島が、破壊に巻き込まれ典子死亡を誤認してから別人のように覚悟を決めてしまう。典子への愛情がどれほど重いものなのか描くことなしに。
敷島と典子の生い立ち(どのような両親のもと、愛を注がれて育ったのかなど)をちゃんと描かず、ひょんなことから暮らすことになった赤の他人同士が、血のつながりもない子供をわが子のように育てる。
もう書き出したらきりがないくらい、そういうものがある。「あー、早くゴジラ出てこないかなー」と怪獣の登場を欲求不満のはけ口とするような2時間でした。
それと。俳優の方に非はありませんが、神木氏、浜辺女史には「戦後の焼け野原を生きる人物」を演じられる重みがない。戦後復興期という日本近代史においては特級の混沌さと死生観を必要とされた時代を演じるにはミスキャストだと感じました。
シリアスさとライトなエンターテインメントさ、そのどちらも取りに行ってるけど半端に終わった感じです。ドラマパートの制作側の意図が伝わらないのは私の感性の問題なのかもしれませんね。
浜辺美波は昭和の大女優なのか
アレンジバージョンとして良し
モノクロ版で2度目の鑑賞。
自分は基本リピートで劇場に足を運ぶことはしないので、これ自体なかなかの異例なことです。
2度目でもまったく飽きること無く楽しめ、本作のできの良さに、「国内でももっと話題になって良いのに」とあらためて思う。
なお、モノクロ版はモノクロ版の良さがあるもののの、はじめて観るならやはりカラーの方をオススメする。
227 白黒でも迫力は変わらない
カラー版を観た時は4DXSCREENだったので、実のところ
壁面もどんなんかな~と注意散漫に陥る。
なのでスクリーンは小さいながらも集中できたかな、と。
全然総天然色でなくてもマイナスはなかったし
迫力も充分。
隆之介ヘタレ、美波ちゃん綺麗、Gカッコイイは
二度目鑑賞でも全く変わらず
てことは演出に筋がキチンと出来てるという事でしょうね。
カラー版と違う目線を探していましたが結局
面白かった、で終わっちゃったつーの。
80点
イオンシネマ近江八幡 20240128
モノクロも良い
志村喬がカメオ出演してても違和感ないほど
カラー版を見たのちにモノクロ版を鑑賞。他の人のレビューでも指摘されていますが、カラー版よりも役者の表情がくっきり感じられ、感情移入できました。神木隆之介の目力に唸らされましたし、浜辺美波の大時代的な演技はいっそう昭和の女優ぽく役にはまって見えましたし、子役の泣き顔には心がぎゅっとなりました。東京の焼け跡など、白黒のほうが臨場感を感じたのは不思議でした。2回目の鑑賞でストーリーを追うのに頭を使わなくて済んだので、その分、画面の隅々まで細かく認識できたからかもしれません。
あと、心配なのは、Bluray化された時にカラー版とモノクロ版を別商品にしたりするセコい商売しないかどうかだけです。両方欲しいですから。
よりドラマが奥深くなった終戦の真ゴジラ
本命
MAD MAXのモノクロ版が衝撃的だった。
だから期待してた。むちゃくちゃ。
そして期待以上だった。
ファーストカットが飛び込んできた瞬間、現実味が増すと思った。モノクロの絵にどんな作用があるかは分からない。俺の何がそう誤認するのかは分からないのだけれど垣根を飛び越えた感じだ。
ゴジラはむしろCG感が上がったようにも見えた。
だけど…
本編では泣かなかったんだけどなぁ。
ラストに至り大号泣だ。
戦いに向かう男達が熱い。
残される女達が尊い。
死ぬ事が名誉とされた時代に、死場所を探し死に方を探した男達。
もう、ゴジラなんてオマケもいいとこだ。
『生きろ』こんな単純な投げかけが、深々と胸に刺さる。まずはそこから。
『屈するな』と同義に聞こえる。
震電のコクピットでゴジラを直視する敷島。
その目には怯えはない。
ゴジラも死も彼を挫く事はできない。
そんな事すらどうでもいいんだ。
意思を貫く強さに泣けた。
カラー版も凄かったのだけど、なんで俺がこんなに感動してるのかが分からず…。
物語は知ってる。
何がどうなるのかも忘れてない。
でも、なんだ?むしろ一回観てるからか?
ドラマがダイレクトに飛び込んでくる感覚。
揺さぶられまくりだ。
日本人にはモノクロが合ってるのかしら?
たしかに寂れた感じはありはしたが…謎だ。
ただ
MAD MAXもゴジラもカラーよりも、モノクロ版ではの方がドラマティックに感じ、結果大号泣だ。
シンゴジラにも引けを取らない良作。
ビジュアルと音響は満点。
まずはスクリーンで体感できて良かった。
その実在感たるや見事。
恐怖の対象としてのゴジラを堪能できました。初見がモノクロ版だったというインパクトも相まって没入できました。ストーリーは好みがはっきり分かれそうです。
ビジュアル的な所だと。
恐怖演出、スケール感の表現共に見事という他ありません。個人的な感覚としては、劇場で初めて「宇宙戦争」を見た時以来の絶望感を味わう事が出来ました。
ただし、ゴジラを生物として描こうとしているのか。怪物として描こうとしているのかは不明瞭なままでした。
ここは作品のテーマに寄せての意図的なボカシかもしれませんが、個人的にはモヤモヤが残りました。
ストーリーは良くも悪くもセカイ系というか、非常に寓話的な側面が強いです。
なので終戦直後というリアリティ重視の舞台立てや表現に反して、ごくごく個人的な感情の機微が中核になっています。
ここは上手くいっている点も、失敗している点もどちらもあるように感じました。
主人公に感情移入しやすいように主観に寄り添ってるので、展開的にはカタルシスを得やすいと思います。(この辺りは欧米でウケが良さそう)
逆に言うと主人公補正が過ぎるので、せっかくのリアルな映像すら嘘っぽく思えてしまいます。
私はこの点で後半は興醒めしてしまう部分もありました。
また、台詞回しや演出に関しても山﨑監督の良い部分と悪い部分どちらも出ています。
アルキメデスで見られたようなダイナミックかつリアリティのある演出がある一方。まるで金八先生のような、悪い意味で邦画的な過剰なセリフ回しに辟易する事もありました。
このように、良い点悪い点どちらもある作品であり、好みは割れると思います。
それでも総合的に高評価を付けざるを得ないくらいビジュアルが素晴らしいです。
賛否色々述べましたが、まずはスクリーンで鑑賞する事をオススメします。
個人的にはもっとアルキメデス寄りな、ヒロイックさを欠いたバランスだと更に好みだったと思います。
当時のドキュメンタリー映像でも見ているかのような錯覚ができるので、その点ではモノクロ版がオススメです。
モノクロ効果でゴジラ&俳優の表情に集中!さらに時代背景が活きる。
全152件中、41~60件目を表示