スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック

劇場公開日:2024年2月2日

スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック

解説・あらすじ

「リベリオン」のカート・ウィマー監督が、これまでも数度にわたり映画化されたスティーブン・キングの短編小説「トウモロコシ畑の子供たち」を大胆にアレンジして映画化したアクションスリラー。

ネブラスカ州ライルストーンの広大なトウモロコシ畑は深刻な不作が続き、大人たちは畑を焼き尽くして町を捨てようとしていた。牧師に育てられトウモロコシ畑が自分の居場所である孤児イーデンは、トウモロコシ畑には怪物「歩く者」がいると信じ、神様と崇めていた。大人たちの計画を知ったイーデンは他の子どもたちを扇動し、模擬裁判で大人たちを裁こうとするが……。

イーデン役に「災厄の家」のケイト・モイヤー。ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2024」上映作品。

2023年製作/92分/アメリカ
原題または英題:Children of the Corn
配給:「スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック」上映委員会
劇場公開日:2024年2月2日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11

(C)2023 CHILDREN OF THE CORN LLC. All RIGHTS RESERVED.

映画レビュー

4.5 キング氏を読んでみた

2026年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

エイジ・オブ・パンデミック
――大地が見る夢、少女が見る怪物

驚くべきは、これが2024年の作品でありながら、堂々たるゴシックホラーとして呼吸していることだ。
スティーブン・キングの短編「トウモロコシ畑の子供たち」を下敷きにした物語は、古めかしい様式の闇を、現在の世界へ静かに接続する。
閉ざされた町、儀式めいた熱狂、信仰の歪み、そして人知の届かぬ自然――その古典的要素は、現代の不安の輪郭を深くなぞるために選び取られたのだろう。

I. ゴシックが呼び起こす現在
ゴシックとは、過去の遺構に住まう亡霊のことではない。
腐敗した土壌、止まらない収奪、どこにも還らない祈り――それらが連鎖して生む薄暗い感情の総体である。
物語は、農地の不作と町の疲弊から始まり、やがて大人たちが畑を焼き払い補助金に救済を求める決断へと傾く。
合理の名を被ったこの「焼き払い」は、世界の片隅で今日も行われている終末的な処方箋の縮図である。

II. 土地の腐敗と企業の影
背景に横たわるのは、除草剤と遺伝子組み換え作物がもたらした長期的な劣化という影である。
企業の論理が大地を疲弊させ、農民は収奪の連鎖に縛られる。ミツバチの失踪にまで想像は伸びていく。
ここで語られる「腐敗」は、単なる設定ではなく、倫理の疲れそのものだ。倫理が疲弊すれば、信仰は苛烈になり、共同体は儀式へと堕ちる。そこに怪物が生まれる。

III. 孤児院の祈りはどこへ行ったのか
町の孤児院で起きた惨劇は、大地が人間へ返した復讐として立ち上がる。イーデンと名付けられた少女は、その意志を受け継ぐ器となり、子どもたちの「裁き」は模擬の域を越えて現実になる。しかし――その現実を見ているのは誰なのか。

IV. ボーという鏡
この物語の導き手は、不気味な少女ではなく、ボレイン・“ボー”・ウィリアムズだ。
大学へ向かうはずの未来と、町に取り残される弟たちへの負い目。
心の原風景だったトウモロコシ畑の喪失と、子どもたちを巻き込んだ過去の惨事――それらがボーの視野を侵食し、妄想という防御を生む。
ボーは怪物を見たと言う。
ボーはイーデンを止めようとする。
ボーは畑を焼き払う。
だが、焼却は救済か、それとも新たな幻視の燃料か。
ボーの視点がこの物語の焦点なら、イーデンはボーの内側に生まれたもう一人の自分――罰を与えるボーではないか?
抑圧された倫理が、苛烈な正義として彼女の内に擬人化されたのだとしたら、イーデンと対峙するボーとは、ボー自身が自分の正義と戦っている構図となる。

V. 指輪が消える瞬間、境界も消える
終盤、ボーが拾ったイーデンの指輪は、手のひらで消える。
それは、現実と妄想の境界が溶解する瞬間である。
指輪の消失は、罪の継承や儀式の完了ではなく、「わたしが見ているもの」そのものの崩壊を示す。
続いて襲い来る新しい怪物――最後の怪物もまたボーなのだ。彼女の内部に育った「正義」は、姿を変え、彼女自身を裁きに来る。

VI. パンデミックという予言
もしすべてがボーの妄想であり、真菌の影響がその引き金だったとしたら――この映画は、次のパンデミックの原因が目に見えぬ土壌の変化に潜むことを示しているのかもしれない。
流行るのは病だけではない。**正義もまた流行し、増殖し、感染する。**
そして、感染した正義は、しばしば最初の目的――救済――を忘れ、新たな加害者として振る舞う。

結び:焼き払うという祈り
畑を焼く火は祈りの火だった。
だが、祈りは火にくべられ、正義は怪物に育つ。
エイジ・オブ・パンデミックは、古い様式の衣をまといながら、今を生きる私たちの目の前で、倫理の疲れと正義の感染を描いてみせる。
それは予言であり、鏡であり、大地が見る夢の断章だ。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
R41

2.5 スティーブンキングの 「トウモロコシ畑の子供たち」が かっこいいタ...

2026年1月2日
PCから投稿

スティーブンキングの
「トウモロコシ畑の子供たち」が
かっこいいタイトルになって作られていたんだね。
とうもろこし畑を舞台に、
子供たちが、
大人たちに反旗を翻すホラー。
B級映画であることはわかっていて見ているので、
大きな不満はないが、
クリーチャーのCGがあまり好きじゃなかったかなと。
今はクリーチャー作る時って、
人形や、人間で特殊メイクするよりも、
CGの方が経費が安くなったりするのかな。
映画にもよるだろうけど、
自分はこの映画では、
手作り感を感じれるクリーチャーの方が良かったかな。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
あとぅーし

3.5 トウモロコシおばけ

2025年12月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

トウモロコシ畑に身も心も支配されるクソガキ。悪魔に魂のっとられた子供が邪魔な大人を残虐なやり方で排除する。胸糞すぎる子役の演技力!クリーチャーの造形ダサい

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ゆうき

0.5 マイナス50点

2025年12月11日
PCから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
ま

「チルドレン・オブ・ザ・コーン」シリーズ関連作品