WILL

劇場公開日:

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解説

俳優・東出昌大が狩猟をする姿を追ったドキュメンタリー。

猟銃を手に山へと向かった東出が、電気も水道もない場所で、狩猟で獲った鹿やイノシシを食べながら地元の人々と触れ合う日々を記録。なぜ俳優である東出が狩猟をしているのか、そしてその経験は彼に何をもたらしたのか。BiSH、クリープハイプ、藤井風らさまざまなアーティストのドキュメンタリーやMVを手がけてきた映像作家・エリザベス宮地が監督を務めて描いた。

また、ラップグループ「MOROHA」が音楽を手がけ、自身も出演。心の根底に混沌、矛盾、葛藤を抱える東出昌大というひとりの人間の姿を、MOROHAによる渾身の言葉とともに映し出す。

2024年製作/140分/G/日本
配給:SPACE SHOWER FILMS
劇場公開日:2024年2月16日

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(C)2024 SPACE SHOWER FILMS

映画レビュー

4.0狩猟する人は私の身近にもいるが、嘘や誇張は特に感じなかった。誠実に作られている印象。

2024年4月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

狩猟に縁がない人にも伝わるよう、鮮烈な映像で見せてくれている。また、殺生とは?東出さんはじめ狩猟をする人が何を感じているのか?それらについても深めようと試みている。難しいことなのに、なかなか頑張っている。

東出さんの心の窮地は狩猟が支えた。そして今、狩猟がある生活により、前よりもっとバランスが良く充実した生き方ができているようだ。
彼のように野山を駆け回ることなど、私にはできない。でも、彼のように視点を変えることが必要な時もあるのかもしれない。また、自然の摂理の中で自分は何?と考える必要がある…。ということを気に留めておきたいと思った。

場面がよく飛び、時系列も行ったり来たりなので実は少し疲れた。
また、流されたラップ音楽は、きらいじゃないがクセが強いので少し疲れた。もう少し短めにするとかなるべくバックで流すとかのほうがよかったかな。
また、インタビューなどで言葉を引き出そうとしているようだけれど、無理して理屈でまとめなくてもよいのかな…と感じた。

全体的には好感が持ててかなり印象に残る映画だったと思う。

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あま・おと

3.5狩猟と釣りはちがうのか

2024年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

信頼している映画評論家のひとり、MT氏(町山さんじゃないほう)が推薦されていたため鑑賞。

本ドキュメンタリーの仕事をうけたのは子供への遺言、と作品内で東出が語っていたが、このようなかたちで自分の生き様を残せる役者という職業にはややうらやましい。

TVをあまり見ないし、週刊誌も読まないのでこのヒトの不倫騒動というのは全然知らないが、映画のなかでの彼はとても真摯な生き方をしているようにみえた。

劇中、害獣駆除狩猟の問題点とか小学生相手の食育のはなしなども扱われていて興味深い。
ただこの類のドキュメンタリーだと、すぐ哲学的な「いきものの命を奪って云々」の問いがでてくるがあれは日本人特有なのかね。狩猟民族起源の欧米ではどうなんだろう。日本でも釣りの分野はそんな問いはせずドライにやってるような。(松方弘樹がマグロを釣って自問自答しているとは思えん)

ところで、劇中説明される東出の狩猟歴からするとおそらく使用している猟銃はライフルではなく(ライフル所持許可は散弾銃を10年以上所持が条件)、ボルトアクションのハーフライフル銃(散弾銃の親戚)をスラッグ弾で使用していると推察する。作品内で2度ほど排莢不良シーンがはさみこまれていたが、あんなにジャムるものなのか?

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ばとー

3.5鹿可哀想 でも美味しいので食べます

2024年3月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

福田村事件の東出さんにやられて実物が見れる!と思いトークショーに行きました。狩猟に関しては実家でよく鹿が罠にかかり自治体から派遣された決まった猟師さんにさばいた肉のお裾分けを頂いてます。鹿は本当に美味しい。山の恵みに感謝です。
映画本編ですが親鹿打った後に子鹿を打つのが悲しかったです。つぶらな瞳のままの解体作業と。肉くれる猟師のおじさんこういう事やってるんだ、自分は無理だなと思いました。イノシシ猟友会のグループにも実家で出くわした事ありましたが、温厚で人当たりいい印象はなかったです。内輪のグループで排他的なオーラありました。映画の猟師の方々も皆さん親切ですが温厚でとっつき易いたぐいの人々ではないですよね。強くて厳しそうな。そうでないと狩猟はできないのでしょうね。猟友会の方も信頼できないと仲間に入れないと言ってたので東出さんも然ることながら撮影に協力してもらえたのは監督のエリザベスさんの人柄も大きかったような気がしました。 サイン会で監督さんなのに驕ったとこがなくものすごく優しい方だなと思いました。
 小説 葉真中彰さんの凍てつく太陽でアイヌ民族の儀式イオマンテで大切に育ててきた小熊を男全員で矢で仕留めて生贄にする儀式がありましたがこの映画に通じるものがありました。儀式を通じて生き物は何ものにも抗えない力を受け入れなければならないと感じたと主人公は言ってました。鹿鍋食べてるシーンで服部さんが同じ事言ってたような。

服部さんは映画で自死は一つの選択と言ってました。トークショーでは子供は生んで生物のサイクルで循環させるべきだと。昨今引きこもりや精神障害や子供の自殺などもあり産めばいいという気持ちに疑問はあります。ただ生死の近くで生活すると命の価値をもっと身に沁みて感じられるのかなと。服部さんのおっしゃることは正しいとも思います。服部さんだから説得力をもって言える事です。しかし都市型でしか暮らせない弱い人間だと悩みが多くて単純には考えられません。自然に身を置けば小さな悩みなのかもしれません。でも健康な身体を持つ事が前提なのであって。。。アメリカの共和党の哲学に近いものを感じました。どう感じるかは人それぞれ。

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okaachan

4.0子供たちに赦しを乞う遺言

2024年3月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

体毛に覆われた獣たちの死骸を見るのだって辛いのに、それを猟銃で撃って殺す。そして鮮血滴る温もりの残る獣たちの身体を自らのナイフで捌いて食らう。時には殺された母鹿を見つめる小鹿の姿を映像がとらえることもある。はっきり言って残酷この上ない。獲物を求め猟銃を手に山道を歩く彼の姿は自らを貶めているかのようにも見える。
4年前に、不倫(不倫報道)→世間からの袋叩き→離婚→事務所からの解雇。人間失格の烙印。
一方でハンサムで背が高くて気さく(人たらし、女たらし)な有名人だから、結局どこへ行っても人気者。黙っていても皆が寄ってくる。助けてくれる。(な~んだ。これもまたこの映画を通して、ずっと思い続けた僕の感想でもあります)
「どうしてあなたはいつだって怒らないんですか」という質問に「そんなことにエネルギーを使いたくない」という返答。この言葉に今の彼の立場、考え方が凝縮されている。世間に自分を晒して生きる仕事をしている。そしてこれからもそれを生業として生きていく。だから下らない世間の下らない評価にも晒されてしまうことも仕方がない、という彼の考え、覚悟を感じた。
最後にこの映画を作った意味を語る。会えなくなってしまった我が子への思いを言葉少なに語る。そういうことか。僕にはすべてが腑に落ちた。

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ゆみあり