サン・セバスチャンへ、ようこそのレビュー・感想・評価
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安定のキュートなおじさんの堂々巡り
約2年ぶりぐらいのウディ・アレン。やはり安定感抜群。抜群すぎて、途中少し意識を失ってしまった…ラストにクリストフ・ヴァルツ。粋だねぇ
なぜ自分で撮らなかったのか?
4年前の作品とはいえ、相変わらずキャスティング、センスは全く衰えてない良作でした。
このメタストーリー、マートの立場絶対自分を投影してるのに、何故自ら主演しなかったのか?あのルックス、ファッション、着こなし、歩き方全てがダメ親父っぷりはウディでは表現しきれないと思ったのだろうか?どこかに理由が書いてあったりするのかな?ウディが主演で見たかったなあ。
何はともあれ、あと何本ウディ作品が見れるのだろう。
bug bite
「アホな映画監督にのぼせる妻」の浮気が心配でサン・セバスチャン映画祭についてきた昔映画学を教えていた小説家の夫の話。
映画監督フィリップの広報担当する妻が心配で心配で、心臓が痛いとか言っていたら知人に診療所を紹介されて…w
何を期待したのか、のぼせているのはお前だよ!な浮かれ捲りの爺さんの青い心のお話しですね。
主人公がクラッシック映画通だし映画祭が舞台ということで、映画を絡めた夢と妄想に浸り捲りw
なかなかコミカルでユニークなお話しだった。
主人公にもうちょい可愛らしさがあったらなー…。
やっと公開された。3年待った。
スペインのサン・セバスチャン国際映画祭を舞台に、妻の浮気を疑う売れない小説家がさまざまな妄想夢とともに、プチ恋愛をするライトコメディ。88歳になるウディ・アレン監督の、肩に力を入れず、映画のマーケットに阿るようなケレンを皆無とした、独特の枯れた演出芸で魅せきる逸品だ。特に、映画祭という祝祭空間に集う「映画で儲けることしか考えてない俗物ども」を冷笑しまくる。イケメンの新進監督の広報担当である妻が、その監督によろめいているのも達観しつつも、しかし偶然出会った美人の女医に心を惹かれていくという、アレン流の「恋愛は倫理より熱情」なテーマはきちんと提示している。アウォーレス・ショーン演じる主人公はアレンを投影しただろう、ハゲでチビでデブなユダヤ人というルッキング。それでも堂々と女医への恋心を示すのは立派。アレン監督が若い時代なら自らが演じたかった役柄だろう。特に早口で畳みかけるような台詞廻しの技は、ウォーレスでは再現できていなかった。
本作で目玉は、主人公が夢見る、妄想する過去のヨーロッパ映画の名作のシーンだ。「市民ケーン」「8 1/2」「突然炎のごとこ」「男と女」「勝手にしやがれ」「仮面/ペルソナ」「野いちご」「皆殺しの天使」「第七の封印」の有名な象徴シーンをモチーフに、突然モノクロスタンダード画角となって登場する。音楽さえもニーノ・ロータであったりフランシス・レイであったり。それが全てパロディとして爆笑ものだ。「第七の封印」に至ってはチェスをする死神が、主人公に長生きの秘訣を語って消えていく。古き良き20世紀中盤の、作家の想いが強烈に描かれていた名作へ夢を見て、その憧れで一杯になりつつも、現実は「興行収入の話題」しかしない映画祭のミーティングへ主人公は背を向けていく。もちろん、コマーシャルなハリウッド的なるアメリカ映画界に失望し続け決別し、遂にはニューヨークを根城に製作を続けたたウディ・アレンの生きざまが、この作品のテーマでもあるのだ。
「字幕付きの映画しか見ないw」ウッディアレンの映画愛が詰まった作品
#me to運動で業界から干されたという話もあったウッディ・アレンだが、何とか上映に漕ぎつけることができたのは日本が米国よりも差別やハラスメント意識が低いからだろうか。
都内でも上映館数が極めて低かったが、それらの理由からか日比谷の映画館では外国人の鑑賞者がいつもよりも多かった様な気がした。
ウッディ・アレンの映画は数十年間観たり観なかったりを繰り返しながらというくらい自分の中の打率は低め。
近作の「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」は面白かったが、多分自分にとって主人公や登場人物に共感しにくい設定が多い事が理由だと思ってる。
本作も多くのアレン(が主役の)映画に見られるように主人公は理屈っぽいインテリの中年小男(おそらくアレン自身だが今回は+ハゲ)だが、そもそも夫婦間のバランスがとても悪くリアリティに欠けるし、恋に落ちた相手との釣り合いも全然取れておらず、成就する気配が全く感じられない。
それを敢えて面白い設定と捉え、理屈をこねながら相手を振り向かせようと奮闘する姿が滑稽で面白いのだろうが、残念ながら今回も深く刺さるまでには至らなかった。
「8 1/2」「男と女」「市民ケーン」「突然炎のごとく」「第七の封印」「ペルソナ」「勝手にしやがれ」辺りまではわかったが、クラシック映画に入り込む不思議体験が絶妙なオマージュでアレンがいかに欧州の映画(字幕付き)が好きかが伝わった。
奥さん役のジーナ・ガーションが1回以外浮気はしてない、からの2回、3回、結局4回したっていうセリフは少しツボったw。
サンセバスチャンの風景をもっと見たかった。
完成度は高いけど、その分、テンション低し。愛が通わないパートナーと...
完成度は高いけど、その分、テンション低し。愛が通わないパートナーとの悩み。女性の悩みに付き合う形で相手に接近するストーリー。でも美女が好き、など、繰り返されてきたパターン、という意味では、自己分析は徹底されていない。神経質、などの弱さをさらけ出しつつ女性の気を引いている手口は、一回ならいいけど、反復されると反感あり。ただ、多くの引用他、知的。さらにセリフの喋らせ方やセリフ感はフェリーニだ。
涙が出た
正直、かつてのウディ・アレン映画の出来には及ばない。
しかし、小心者のくせに皮肉屋で強がってしまう主人公。
周りとは同調できずに、人生は思い通りにはいかないと嘆く。
他人はうまく立ち回っているのに、自分は取り残されているような自己嫌悪に陥る。
それでも、映画に自己を投影して、なんとか前に進もうとする。
いくら時代が変わろうとも、けっして変わらないウディ・アレン映画のスタイルが無性に嬉しかった。
君たちはどう生きるか アレン版
アレンが出演しない映画は、素直で見良い。
今回は彼の人生観や映画論、結婚論などの半生が、
クラッシックシネマにストーリー中に老人の妄想としてリメイク、コーラージュされて作品に融合し展開進む、
そのセンスが堪らなく笑えます。
出てきた全てのクラッシックシネマを理解しないのが残念だったが、
鑑賞者としてどれだけクラッシックシネマを発見できるか試してみてください。
アレンが偉大な映画人だとガッテン!
(・∀・)
サン・セバスチャンへ、ようこそ
ウッディ・アレン監督が、
スペイン最大の国際映画祭であるサン・セバスチャン国際映画祭を舞台に、
妻の浮気を疑う映画学の大学教授が体験する不思議な出来事を描いたコメディ。
ニューヨークの大学の映画学を専門とする教授で、売れない作家のモート・リフキンは、
有名なフランス人監督フィリップの広報を担当している妻のスーに同行して、サン・セバスチャン映画祭にやってくる。
リフキンはいつも楽しそうな妻とフィリップの浮気を疑っているが、そんな彼が街を歩くと、
フェデリコ・フェリーニ監督の「8 1/2」の世界が突然目の前に現れる。
さらには、夢の中でオーソン・ウェルズ監督の「市民ケーン」、
ジャン=リュック・ゴダール監督の「勝手にしやがれ」の世界に自身が登場するなど、
クラシック映画の世界に没入する不思議な体験が次々と巻き起こる。
アレン作品の常連俳優ウォーレス・ショーンがリフキンを演じるほか、
ジーナ・ガーション、エレナ・アナヤ、ルイ・ガレルが顔をそろえる。
サン・セバスチャンへ、ようこそ
劇場公開日:2024年1月19日 88分
で、最後まで話を聞いて、僕に言いたいことは?
“歩く神経質“がつまらない偽善の交換の中でボヤきながら、恋をするというアレンのフレームは健在(๑˃̵ᴗ˂̵)そこに映画(主にヨーロッパ系)へのオマージュをはめ込んで、またボヤく…どこまでも気難しくて潔癖症。それで良いです!それがいいんやなd(^_^o)これからも新作届けて欲しい!「お酒は体に悪いが心を癒す」まさに!毎日実践中٩( ᐛ )و
12 I-4
老いらくの恋
12本目。
昔の映画のワンシーンが出てるのか、でも観てないから、よう分からん。
それは置いといて、老いらくの恋、男の妄想、我儘をまとめましたって感じ。
二人のバランスを見れば、行き着く所はそうなるよねと。
まあでも、ウディ・アレンってこうだよねとは思ったけど、語れる程、ウディ・アレンの作品は観てないってのが、正直な所。
嫌な事もあって人生いろいろ。でもトキメキは忘れないようにしたいものです。
不思議な出来事が起こるコメディーと言うことだったので見て見ました。妻との間で問題を抱えつつサン・セバスチャン映画祭にやって来た主人公のおじいちゃんモートの目の前にどうやら昔の映画のシーンが現れ、モートもその中に入って行くという事なのですが、残念ながら登場するいくつかの映画の知識が僕には無いものですから、全く理解出来ず置いてけぼりになった気分でした。近くにいた年配の方はいくつかの場面でクスッと笑っていらっしゃったので、やはりそれぞれの映画を知っていれば楽しめたのでしょうね。だからといって全く分からないだらけでは無く、おじいちゃんのモートが、この歳で何とか成る可能性が無いと理解しつつも、こちらも少々問題を抱えたきれいな女医先生に好意を寄せてがんばる様は何か応援したくなるような気分になり、おかしかったです。美しい街並みを楽しむ事も出来たし、お酒は心の薬だと言うのも勉強になりました。
サン・セバスチャンへ、ようこそ 過去の名作のオマージュだったり映画...
サン・セバスチャンへ、ようこそ
過去の名作のオマージュだったり映画愛のある作品ではあったが本編は本当にウディ・アレン作品なのかと少し疑ってしまう程退屈で彼らしいロマンティックさだったりオシャレさが皆無でただの中高年のよくありそうなメロドラマだったかなという印象。
内容も特別印象に残るわけでもなければキャストも美的な印象を与えるものでもないので退屈さを強く感じてしまう作品であった。
個人的な2024年洋画新作鑑賞ランキング
1 ネクスト・ゴール・ウィンズ 4.8
2 アリバイ・ドット・コム2 ウェディング・ミッション4.5
3 アクアマン/失われた王国 4.5
4 ニューヨーク・オールド・アパートメント4.3
5 異人たち 3.7
6 ミツバチと私 3.6
7 僕らの世界が交わるまで3.0
8 弟は僕のヒーロー 2.8
9 エクスペンダブルズ ニューブラッド 2.3
10 哀れなるものたち 2.3
11 葬送のカーネーション 2.2
12 サン・セバスチャンへ、ようこそ 1.8
13 VESPER/ヴェスパー 1.5
そんな面白いものでも・・・
ミッドナイト・イン・パリとブルージャスミンで相当気になる存在となったウディ・アレンなんですが、個人的にはそれ以外の作品はそれほど楽しめていないかも・・・
そもそも、知的な笑いには全くついていけてなかったわけで、冒頭の2作品を見るまではかなり苦手だなぁなんて思っていたのが正直なところ。見方が変わってからは、それなりに彼の作品を楽しめていて、この作品なんかでも、過去の名作へのオマージュとか日本映画の事柄なんかで結構楽しませてはもらったけれど、作品の中に色々と仕込ませている事柄のうち半分ぐらいしか分かっていないのではと思ってしまうわけで、そういう思いが強くなればなるほどになんかイラついたり─全く自分勝手な感情なんですが…
基本ハイソな戯れのような話が多いわけで、それを下の方から傍観してへぇ~と思いながらクスッとしているだけというのが現状です。まぁそれはそれで愉快ではありますが─。
美しい街で中年オヤジの邂逅
行ってみたい街、美食の街サンセバスチャン。
映画で観ても本当に美しい。
モートと同じ年代なので、自分の人生の振り返りなど、共感や同調する部分があった。
「ゴーストワールド」を観たので、ユダヤ的皮肉のこもった台詞が目立ってしまう。それでもクスクスと笑ってしまう。
周りには笑わない人もいたので、ツボにハマる人とそうでない人に分かれるのだろう。これがウッディ・アレン。
古い映画に関しては、男と女・8 1/2しか分からなかった。
美しい美女との散歩うらやましい。何歳になっても美女ななは惹かれるのね。わかる。
サンセバスチャンでタパス食べたい
試写会当選@ユーロライブ🌟
アネモさんありがとう😊💕
ウディアレン作品は正直ほとんど観たことない初心者。『それでも恋するバルセロナ』と『ブルージャスミン』くらいしか観た事ないんぢゃないかしら??でも周りの評判から監督自身が皮肉屋さんで世の中を斜に構えて見ている人だってことくらいは知ってる。
知らなかったのはこの人がゴダールやフェリーニを敬愛していると言う事。そしてその方々の作品をあたしはほぼ観たことがない。だから作中に出てくるオマージュ作品も全然わからない😂(今回は上映後のトークショーで小柳帝さんが解説してくれたので勉強になりました📚)
様々な男女の恋愛模様はとっ散らかっているけど、まぁ本人たちが良ければ形なんてどーだっていいのでは??と思えるサラッとした内容。腹が坐ってないのはモートだけ。ろくに会話もなかった奥さんなのに、浮気してることがわかると急に惜しくなるのかわかりやすいヤキモチ妬いてみたりしてマヌケ過ぎ😂モートにも素敵な恋が訪れるといいね💕
サンセバスチャン、行ってみたい💜
そしてよく見るあの俳優さんの名前がウォーレス・ショーンさんだと初めて知りましたwww
主人公モート・リフキンは、自分を見ているみたい
スペインのサン・セバスチャンで開催されるサン・セバスチャン映画祭を舞台にした映画でした。主人公のモート・リフキンは、かつて大学で映画を教えていた初老の男性。観る角度によってだけど、第一印象は橋爪功にソックリな人(ストーリーには関係ありません)。妻のスーは映画の広報を生業としており、サン・セバスチャンには彼女のお供として来る。スーの第一印象は、この女優さん、どっかで観たけど思い出せない。
そんな旅行先のサン・セバスチャンで、スーは新進気鋭のフランス人映画監督であるフィリップと恋に落ち、その反動でモートも医者のジョーと良い仲になる。そう、ひと言で表せばダブル不倫のお話なんですが、扱いようによってはドロドロの人間関係を描いた暗い物語になるような話を、軽いタッチのコメディに仕上げており、その点は中々面白かったです。
特に、モートが兎に角間抜けな男代表みたいに感じられたのは、非常に刺さりました。年齢など関係なく、好みのタイプの女性に出会い、恋の予感がすればなりふり構わず突進する蛮勇は、同じ男として同意できる部分はあるものの、客観的に見ればかなりイタイ奴であり、なんか自分を鏡で見ているように感じられました💦その辺りの自分への”戒め”にもなるようなことを、コメディとして知らしめてくれたのは、ウッディ・アレン監督の優しさと言うべきでしょうか(んな訳ないか)。
俳優陣ですが、モート役のウォーレス・ショーンは、前述の通り橋爪功にしか見えず、仮に吹き替え版を作るなら是非橋爪功にあてて頂きたいと思いました。スー役のジーナ・ガーションは、前述の通り何処かで観たことがあると思いつつも思い出せませんでした。帰宅後ネットで調べたら、『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』で、ルーシー・リュー演じる女ワトソンのライバルである犯罪組織のボスを演じていた女優さんでした。何度も観ているドラマなのに、忘れてしまっていたとは。。。いずれにしても、エレメンタリーの時もそうでしたが、あっけらかんとして言いたいことをズバズバと言うド派手な役柄が非常に似合う女優さんでした。
最後の映画の創りについて。劇中モートの夢が過去の名画と融合する場面が何度も出て来ます。映画を教えていたモートでもあり、かつ映画祭を舞台にした映画でもあるだけに、非常に良い設定だったと思います。
敢えて難点を挙げるとすれば、サン・セバスチャンならではの風景とか名所をもっと出して欲しかったかなというところでしょうか。
そんな訳で本作の評価は、★3.5とします。
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