ダム・マネー ウォール街を狙え!のレビュー・感想・評価
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21世紀のフランス革命
21世紀のフランス革命
ゲームソフトを店舗で販売するチェーンを抱える、
ゲームストップ社の株価が高騰、市場が大混乱した記憶にも新しいあの事件を、
どう映画化してるのか、
ストーリーを作れるのか、
と、
廃れつつあるゲームストップ社を、
本気で救おうとしていたのか、
に興味があった。
やはり、
ストーリーはほとんどない、
が、
持たざる者が、
ヘッジファンドや、
機関投資家と呼ばれる大手の金融機関を倒してしまった。
そのシンプルな実話を、
感情を揺さぶる痛快な内容に仕上げていた。
持たざる者の代表は、
現代のアメリカ人の、
いや、
世界中の一般市民の象徴のような、
『リトル・ミス・サンシャイン』
のドウェーンが大人になったような、
主人公ポール・ダノ。
(もちろんドウェーンもオリーヴも関係ありません)
マスコミは、
21世紀のフランス革命ともてはやし、
リアルな、
Occupy Wall Street、
と大騒動になる。
クリックだけで大人数を動員できるのは両刃の剣。
今回はたまたま金融市場だった。
選挙の投票、
SNS、
そもそも金融市場がそんなリスクを抱えている不安定さ。
その辺りは専門の人たちにでも聞いてみたい。
ゲームストップ社を、
本気で救おうとしていたのか、
も詳しい人に聞いてみたい。
愚かな金?ムダマネー?
すごい世界
庶民VS大富豪、これが事実というすごさの世界のお話でした
株の知識がなくて、知識があればもっと楽しめたように思います
一日の利益と損額の金額がすごい
それが株取引の世界なのでしょうけど、全く想像のできない世界
たった3年前の出来事をこうやって映画化するアメリカもすごい
公聴会に召喚されるところまでいくという事の大きさ
コロナ禍だったからSNSの影響力が大きかったのかもしれないけど、実際に会った事もない人の発信した言葉についていく大勢の人もすごい
こんな「すごい…」って思う事がいっぱいでした
あんな大金を手にしたら、毎日の株の動向にハラハラドキドキして、自分ならそのプレッシャーの大きさがしんどくなって適当なところで売っちゃうかもって思います
キティを支える家族、彼を信じる個人投資家の人達、みんな良い人ばかりだったけど、特に弟との関係がホント良かったです
世界の大富豪達にギャフンと言わせた庶民の人達に爽快な気持ちになりました
Naked
株に対しての知識は皆無に近く、今作もなんとなく観ようかなくらいの感じで劇場にINしたので、最低限この事実を調べて行けば良かったなと観終わったあとに思いました。
株に精通してるYouTuberが、あまり売れてない株に目をつけて、小口投資家たちと協力して富豪たちを追い詰めていく…的な感じの作品で、コロナ禍に起きた出来事という事で情勢もうまく反映されていたのが面白かったです。
ウォール街サイドの面々の資金繰りの苦しさは分かりやすく描いており、なんとかして一発逆転を試みる様子とかがしっかりありましたし、富豪サイドは富豪サイドで幾つもの顔を使い分けて切り抜けようとする感じも描かれており、両者の良し悪しが対比して映されていたのが印象的でした。
ただ株をやってない人間からすると、ウォール街の人々に真っ当な仕事でしっかり儲けようぜ?と思ってしまったのが今作への興味が削がれた部分だったなぁと思ってしまいました。
株を用いた映画ってだいぶ重くなるんじゃないかなと思っていましたが、劇中の音楽が軽快なものが多いので、アガるところはアガるシーンが多かったのが印象的でした。
終わり方はコロナ禍ならではのリモートでの尋問で、うまいこと切り抜けて大儲けという、大逆転で終わるというのが良かったです。現実をそのままなので、ちょっと盛り上がりには欠けていましたが、現実へのリスペクトが感じられたのは良かったです。
株よりかは競馬の方が楽しいし、当たっても外れてもエンタメとしていけるので、多分株に関わる機会はしばらく無いかなと思いました。
鑑賞日 2/5
鑑賞時間 11:30〜13:25
座席 C-6
役者が揃ったキャストたち
私にしては珍しく結論から言うと本作「思いのほか面白かった」です。
「ゲームストップ株騒動」をよく知らなかったこともあり、比較材料として『マネー・ショート 華麗なる大逆転(16)』を想像していたこともあるのですが、主人公の立場が本質的に異なりますし、その立場の違いも背景にあるでしょうが、「根暗なマネー・ショート」に対して、このダム・マネーは若干おバカと思える陽気な印象ですし、それをバックで盛り上げる音楽監修のスーザン・ジェイコブス仕事が光ります。また、マネーゲームな感じを出来るだけ出さずに、あくまで「金融界の大富豪に立ち向かう個人投資家」にフューチャーした作りに登場人物たちへ感情移入出来て、作品の展開の見事さに熱くなれます。
かく言う私も、約20年ほど株(現物)を中心に投資をしていました(現在、一時撤退中)。投資は中長期の資産運用のため「日々の上げ下げに一喜一憂しない」ことが基本なのですが、額は小さくてもそれが「自分の総資産に対する割合」を意識する程度まで資金を投入していると、どうしても株価が気になるものです。ましてや、本作のような「乱高下」ならなおさらのことで、そのストレスは計り知れないと思います。だからこそ、この騒動の牽引者であるキース・ギルがまさに象徴となり、しまいには「あの場」へ引っ張り出されそして・・・の展開に否が応でも興奮します。
ポール・ダノ、セス・ローゲンをはじめとして、文字通り「役者が揃った」キャストたちの演技は素晴らしく、特に「厄介なガヤ」でありつつも要所要所で兄弟愛を感じざるを得ない愛すべき(キースの)弟ケビン役であるピート・デビッドソン。そしてキースの最大の理解者であり、彼が迷った時にこそ頼りになる妻キャロライン役のシャイリーン・ウッドリーなど、キースを取り巻く家族たちの演技があってこそ、彼の最後まで諦めない気持ちに同調させられてしまいます。まぁ、現実の彼は今や紛れもない大富豪なのですけどね。
内容が内容だけに、どうしても投資や金融に関わる専門的な用語や仕組みに構えてしまう方もいらっしゃると思いますが、物語に対する理解という意味では障壁になりません。陽気で、思いのほか熱くなれる本作、楽しめると思いますよ。お勧めできます。
SNSの力ってすげー!
ってことだと思います。
株は詳しくないんですが、面白く見られました。分からない言葉もなんとなく分かる程度には注釈というか、台詞で補完されます。
SNSでたまにある、「私は誰かのために正義を背負って戦っているからこの暴力は正義です」というやつあるじゃないですか。それに近いものを感じます。
渦中の、特に震源地の人はそんなつもりなんてなくても、勝手に周りが囃し立てて神格化して盛り上がって最終的に中指を立てる感じ。(この作品がそうというわけではないです)
株には安易に手を出さない、出すとしても趣味に留める。他人の言葉は信じすぎない。
勉強になります。
売っちゃ駄目
TOHOシネマズ日比谷で鑑賞。
私は株式投資をやっていない。投資信託と外貨預金はやっているが、銀行は「長く持て」と言って売るのに、利益が出ると直ぐに「利益確定を取れ」と売らせようとする。(銀行には手数料が入るから)
長く持てと言ったのはお前だろう、と売らずに持ち続けてさらに利益を出した。
少し上がっても下がっても、直ぐに売ってはいけないと言う事を学んだ。
この映画は2年前の実話という事だが、姉がコロナで(?)亡くなっていたり、劇中で「マスクをしろ」と言う台詞が何度も出たり、コロナ禍だから個人投資家がSNSで参加しやすかったと言う背景も見える。
私は株の「空売り」も知らないけど、上がっても下がっても売らないキースの姿勢に高揚感を持って観る事が出来た。
愚弟はクズだが、兄の背中を押す。両親や黙って後押しする妻、家族との関係も良い。
彼が公聴会を「サンキュー」で終えた時には涙が滲んだ。
余談だが、日比谷のロビーにあった今回作のゴジラの立像も、壁に飾られていた30作のゴジラポスターも撤去されていた。まだ上映しているのだから、上映期間はおいておいて欲しかったな。
ス
カッとした! ラストはちょっと泣きそう。こんな結末なら金儲け映画も悪くない。
コロナ禍中の描写もしっくり来た。やっぱり最後は家族の絆、アメリカだなぁ。所々で出て来る「ロードオブ・・」とか「ブレイブハート」の映像も何か笑えた。
“何か企む表情”ポール・ダノには今後も期待大。
勉強になった
実話はやっぱり面白い。
爽快なテンポで楽しめる/アメリカ社会の分断、富裕層/ジャスミン革命
最後の賭けはオールイン
コロナ禍映画
階級闘争
実話の持つ迫力
裸一貫、全力疾走!
金は欲しがると逃げるが、背を向けると
貧乏という非道い仕打ちを受ける。
水木しげる
株は元々、会社の業績が上がれば、価値が上がるもの。でも現実は、風評で値動きするし、瞬間的な値動きに合わせて売買を繰り返すデイトレーダーや、値下がりすると利益になる空売りを、資本にモノをいわせてやらかす機関投資家がいたり…。
主人公のキースですが、初めからウォール街を敵に廻す気があったのかな?。フォロワーに乗せられて、後に引けなくなったような…。仮にそうだとしても、会社傾いても、株が下がればそれで良しとするヒト達を、懲らしめたとすれば、痛快ですね。窮鼠に噛まれなければ、猫は行動を改めません。
内心ビクビクしながら、大資本に抗うダムマネー。
でもさ、私が同じ立場なら…
今、売却のキーをポチれば大金持ちになれる…
ポチるだろうなー。
冷静に考えると、働きもせず、株の値動きだけで金持ちになるなんて、おかしな話ですね。それがイヤなら、文字どおり裸一貫、全力で人生、突っ走るしかなさそうですね。すっ裸のダムマネー、今日は何処へ行く?。今日は何処の世界を変える?。
「フル・モンティ」
直訳すると、「すっぽんぽん」。観たことない映画ですけど、解説本によると、此処まで来たら、もう、振り返る必要はない。ポジティブ思考とアドレナリンだけが残る映画だとか。フル・モンティな、ダムマネーで激走する勇者よ、集え!。そして、何処までも駆け抜けよ!。蔭ながら応援させて頂きます。
空売り
ちゃんとエンタメになってる
ウォール街をぶっ飛ばせ
2008年の「リーマン・ショック」で懲りたかと思いきや
政府による金融機関救済や
富裕層への優遇措置を背景に
ヘッジファンド等による
市場での専横はとどまるところを知らぬ。
獲物を喰い尽くすハイエナのように
狙った会社にカラ売りを仕掛け
自分たちの利益のみを最大化。
ターゲットに定めた会社の社会的意義を尊重しようとか、
ステークホルダーを慮る等の気持ちはさらさら無し。
経営者たちは莫大な利益を得、優雅な暮らしをおくる。
社会層間の格差は広がるばかり。
それに一矢を報いる出来事がほんの数年前に起きる。
カラ売りを浴びせかけられ下落した「GameStop」の株を個人投資家が大挙して購入、
値が上がっても売り抜けせずに
そのまま保有したため同社の株価は高騰、
結果ヘッジファンド側は大損失を被る。
ないがしろにされてきた個人投資家による痛烈なしっぺ返し。
その呼びかけを行ったとされる『キース・ギル(ポール・ダノ)』が本作の主人公。
もっとも彼は
ヘッジファンドの専横への怒りが背景にあったとは言わない。
あくまでも過小評価されている「GameStop」の株価を是正するためと主張。
それが本音かは判らぬが、利益を得ようとしなかったのは事実のよう。
とは言え、個人投資家達が同じ考えだったかといえば
それは心許ない。
あくまでも同床異夢であり、持てる者たちに一泡吹かせたいとの意図が強力にあったのではないか。
ここでは『キース』の葛藤とともに、
市井の人々をも多く登場させ、
そのプロフィールを見せることで
彼や彼女らが「GameStop」株に入れ込むモチベーションを明らかにする。
投資が末端の人々にまで浸透したアメリカらしい実態と合わせ、
一般市民が富裕層に対しどのような思いをいだいているかも
皮相な視点で描き出す。
優雅に暮らすヘッジファンドの経営層と
日々の暮らしにも窮する人々との対比も鮮やかに。
観終わって痛快なカタルシスを得ると同時に
国による救済策のお陰で生き永らえた金融機関が
喉元過ぎれば熱さを忘れるのは
どの国も同じなのだと嘆息。
そこまでの苛烈さはないものの、
わが国でも似たような事例は起きているのだろう。
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