52ヘルツのクジラたちのレビュー・感想・評価
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問題を絞り込み、深掘り、考察して欲しかった
本屋大賞受賞作が原作ということなので、期待して鑑賞したのだが・・・。本作は、幼児虐待、ネグレクト、ヤングケアラー、トランスジェンダーなどの現代社会が抱える問題に真摯に迫った良作である。しかし、それぞれの問題を網羅的に一つの作品に纏めようとする作り手の意欲は買うが、それぞれの問題の闇は深く一筋縄ではいかない。網羅的にまとめるには無理があると感じた。
本作の主人公は、三島貴湖(杉咲花)。彼女は、家族に振り回されて生きてきた。心の痛みを癒す為、東京から海辺の町の一軒家に引っ越してきた彼女は、そこで、母親からムシと呼ばれて虐待される、声の出せない少年に出会う。彼女は少年との交流を通して、かつて、彼女の声なき叫びを受け止め救い出してくれたアンさん=岡田安吾(志尊淳)と過ごした日々が蘇ってくる・・・。
起点として、それぞれの問題を纏めて提起するのは構わない。しかし、その後は、問題を絞り込み、その問題に丁寧に寄り添って、深掘りし希望ある解決の糸口を示すべきだろう。その問題解決までのプロセスが他の問題のケーススタディーになるだろう。
但し、本作で取り上げた問題は家族の問題が殆どであるが、一つだけ異質な問題がある。それはトランスジェンダー問題である。演じる志尊淳は健闘しているが、問題の掘り下げが浅く、当事者の心情が理解できない。寄り添えない。感情移入出来ない。また、他の問題は家族の問題としての共通性があるが、この問題は、性別の問題であり、家族の問題と同時に描くには無理がある。原作未読なので、原作がどうなっているかは分からないが、思い切ってカットした方が、作品としての安定感は増すと推察する。
現代社会が抱える問題に網羅的に迫るのではなく、問題を整理、分析し主軸となる問題を選択し、その問題を集中的に深掘りし考察していくという手法で問題に迫って欲しかった。そうすれば、より重厚で感動的な作品になったのではないだろうか。
やはり安定感が凄い
はじめはどうなる映画なのかと不安になる映画だったが流石に成島監督、決めてきた感じがする。
前半戦は育児放棄、ヤングケアラーなど色々不幸を入れてとっ散らかった感じだったが、中盤戦からちゃんとまとまるシナリオになってラストはちゃんと泣かせている。
映画の醍醐味の長回しを効果的に使用して見ごたえがある。
倍賞千恵子は?いるって感じがしたが。
冒頭の風俗で働いていたましたかとかそんな質問いきなりしないだろうって不安になるが、ちゃんと収めている。
髭の理由
今の世の中の色々な問題について
考えさせられる、物語でした
話の途中で、あんさんの髭の理由が
何となくわかったような気がしました
正直、最初は髭が似合わないなぁ…
とおもっていたので
それは、志尊くんに髭が似合わないだけなのかと
思ってましたが、
話が進むうちに
あんさんに髭が何となく、似合わない
何か無理にワイルド感を出している
演出なのかも、と感じました
見る人が、そう感じたなら
トランスジェンダー役として、100点!
素晴らしい演出ですね
自分の個性を正直に出しても、幸せな人生をおくれる
世界になって欲しいですね
脇役でも存在感ある金子大地くん
最初と最後と途中たまーに出てくる町の住民で
キコの家の修理をした金子大地くん。
やっぱり安定の自然な演技で、脇役でもすごく
存在感あり。とても重い重い哀しい話の中、
金子くんが出てくるとほっこり癒されました。
同じく脇役の西野七瀬ちゃんも凄かった!!
演技上手くなったよね!(@_@)
すごい迫力で驚いたよ。
宮沢氷魚くんの 怪しいおぼっちゃまも、めちゃくちゃ
似合ってるね。
主役2人もすごいけど、脇の人たちに注目して
しまいます。みんな凄い!!
痛みを感じ取れる存在でありたい
多くの人に読まれ、また支持された原作を映画化することは大変なことであるけれども、この原作にある人の優しさや、共感する、認められる存在に自らもなりたいと多くの読者は思ったことだろう 虐待を受ける、無視をされる、そういった日常が続くと、人間は意欲を失い、言葉も表情も失っていく 従順であるということは「あきらめ」の裏返しでもあるし、従順な「よい子」を作り上げていく恐ろしさ、危うい「親」がきっと私たちの周りにもたくさんいることだろう そんな子どもを救い出せる「おとな」と出会わなければ、子どもたちはどうなっていくのか、「通報して児童相談所につなぐ」ことが、救い出せる「おとな」と出会える方法なのか 自らその痛みを訴える術をもたない人の声を、痛みを感じ取れる存在になりたい、と思う
「市子」と共に杉咲さんの演技は、普段のインタビューの表情とはまったく異なり、この人しかいない、と思わせるものであったし、志尊さんは同年齢の俳優さんにはない穏やかさと安心感を備えられているが、このむずかしい役をやりきったと思える 小野さんは一昨年「ほどけそうな、息」で虐待児を救えなかった児童相談所の新人ケースワーカーを主役で演じられていて、本作で子どもを支えようとする演技と重なった ムシは「虫」だけど「無視」でもあり、気づかれない、わざと気づかない、そんな存在にはなりたくない
(3月7日 イオンシネマりんくう泉南 にて鑑賞)
杉の花ふんで目がウルウル、鼻がグシュグシュになってるところに杉咲花にトドメを刺された。
湯を沸かす〜、以来の杉咲花症。
杉咲花、良い女優さんになったなぁ。
回鍋肉食べてたのに。
杉咲花が演技上手すぎて、ほかの人たちの下手クソなのが目についてしまう。
志尊淳はよかったな。西野七瀬もよかったな。
あとは、、、。
ダラダラした終わり方と最後に出るタイトル、エンドロールに流れる主題歌。 日本映画の嫌いなところ。
大人の女の人が男の子を助け出して保護して一緒に暮らす。逆だと「流浪の月」の松坂桃李みたいに即逮捕だな。
原作読んでないならよかったかも
ブログ書きました
ラストは
バーベキューシーン
解決してない
親の親が出てこない
きなこはあんに告白してる
トランジェスターのネタバレはや
注射うってる
母が、理解ある?
なんで自殺した
主税、婚約者に振られ会社もクビかわいそうすぎる。
マンションのお金どうしてるの?
きこ、最初の引っ越しも金どうした?
親が貯金させててくれたとは思えない
自分でお腹指した
主税から手切れ金?もらってないのにどうして祖母の家で無職
ちほちゃんて、だれだっけ?
“52”て、変て思ってくれてよかった。
52、何歳?
キナコ小さすぎて微妙。子供みたい。
女にみえない。
殴りたくなる顔
アンもむかつく
話せよ
とにかく涙が出てきます!(TT)
とにかく涙が止まらなかったです。何が事情がありそうなアンコさん、性別を超える程人を好きになるってどんな感じ何だろう。杉咲花さん素敵でした。志尊淳さんとにかく素晴らしかったです。映画館で観て良かったです。
誰もいない森の中で・・・
この映画とは全く関係ないんだけど、『スパゲティコード・ラブ』って映画を前に観たんですね。
内容よりも挿入歌の曲のタイトルが印象に残っているの。
「誰もいない森の中で一本の木が倒れたら音はするか?」
これって、昔の哲学者の問いなんですね。
そして答えは、しない。
認知する人がいて、初めて音になるって考えなんですよ。
そう言われると、音ってただの震動で、感じとって初めて音になるんですよね。
「スパゲティコード・ラブ」でもそんな感じの台詞有ったはず。
それでね、声もやっぱりそうなんですよね。
物理的にも、そうじゃない意味でも、聞いてくれる人がいて初めて声になると思うの。
そう言った意味では、この映画の貴瑚と愛は声を発する事が出来たのだろうし、安吾は声を発する事が出来なかったのだろうなと思う。
もしかしたら、主税や琴美も声を発する事が出来なかった側なのかも。
そんな感じでこの映画、ちょっと息苦しいのだけど、最後は温かい感じで終わって良かったです。
この映画に限らず、小野花梨さんの笑顔は温かい感じがします。
だけどね、気を付けないといけないと思う事も有るの。
美晴は明るくて強くて優しく見える。
でも、これだけ誰かにに寄り添える人って、自身の中でも乗り越えてきた物が有ると思うの。
こういう人って、誰かの為に声を上げられても、自分の為の声を発せられなかったりするんじゃないかな。
もっと言えば、人って皆そんなところが有るかも。
なので、そういう声を聞く事が出来る心の耳を持ちたいとは思うの。
泣けます❗幼児虐待、介護、LGBTそして…
現代で浮彫りとなっている問題が、凝縮されている内容
親は子供の育児を放棄し、助けてあげるべき行政は見て見ぬふり
結局繋がりは近隣の人々となるのだが、田舎は余りにも…
行政が余りにも杓子定規的な対応であるが為に、生というものをおざなりにしている気がしてならない
自民党行政だからというだけではないと思うが、自民党は解体すべき団体であるし、解体により今の日本を変えることのできる第一歩ではないかと思う
聞こえない声を、汲み取ることのできる世の中(日本)であって欲しい‼️
おすすめです❕
毎度の破壊力だが、支離滅裂
杉咲花の表情や演技力は、毎度毎度破壊力抜群でしたが、ストーリーは支離滅裂で、私は共感できませんでした。
あんさん程の人ならば、すべてを割り切って覚悟の上でのトランスジェンダーだと思ったのに、母親の前で泣き崩れたり、最後は自殺と全く期待外れでした。
またきなこも、遺書を燃やされ、宮沢を刺すのかと思ったら、「え、自分??」って感じで、理解不能でした。
そして、52の自殺未遂も意味不明の上、極めつけはクジラの飛び跳ねた水しぶきがかかるって、どんだけ近くやねん!と呆れるほどでした。
児童虐待、DV、LGBT、自殺と、無理やり社会問題を詰め込み過ぎた感じが強く、結果、主役2人が、最後まで他人依存が強く、薄っぺらい設定になってしまったのが、非常に残念でした。
連鎖の逆回転
虐待や搾取、暴力は、連鎖すると言われる。
けれど、それをひっくり返すほどの愛情もあるんだと、自分で自分の人生を取り戻すことによって、そうできるんだと、叫ぶように訴えてくる映画だった。
悲しい出来事はたくさんあるけど、自分をケアし、他者をケアできる人になれたら。
扱うテーマは多重だけれど、現実だって見えないだけで、たぶんそんなもの。
だけど、思考停止するのではなく、選択肢を見出せたら、「選択」ができる。選択は、意志だ。
自分の人生を、自分で書き換える瞬間はそこにあるんだ。
杉咲花さん、素晴らしかったです。
泣きの演技が秀逸
原作も未読、予備知識なしで鑑賞。
現代社会の問題が山積みの内容でした。
虐待、DV、福祉利用への煩雑さ、LGBT。
個人的には志尊淳演じるアンさんが、
体は男なのに心は女なのかと思っていたらその逆で、少し頭が混乱しました。
でもそんなことより、アンさんの終わり方が悲しくてやるせなかった…
母親が一見アンさんに寄り添うようで、実は本人の心に響いていないところにリアルさがありました。
「もう大丈夫だから、一緒に暮らそう」と言われても「知ってる人は誰もいない場所で」なら、根っこではアンさんのことを恥ずかしい、隠したいという気持ちが伝わってしまう…
亡くなってから気づいても遅いのです。
この映画で一番最初に涙腺が緩んだ場面は
いっちゃんの名前が「愛」だったところ。
「愛」という字の持つパワーを改めて感じ、
「愛」だったんだ、愛情の「愛」なのにどうしてこうなった?と涙がこぼれました。
あと印象的だったのは
倍賞美津子さんの存在感と
「子どもはペットじゃない」のセリフ。
わかってはいるけど、劇場で聞くととても重みがあります。わずかな登場シーンでも印象に残るのはさすがです。
杉咲花ちゃんの泣きの演技が秀逸です。
内容的に泣けた部分ももちろん多かったのですが
花ちゃんの泣きの演技に泣けた部分もありました。
やはり虐待されている人や辛い環境下にいる人でも、一人でも救ってくれる人がいればと思わされる内容です。現実でも、アンさん→キナコ→いっちゃんのような「魂の番」の良い連鎖があってほしいものです。
世界中にいる52ヘルツのくじらたちが救われますように…と願ってやまないです。
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