コラム:OSOREZONE ANNEX by 映画.comホラー映画部 - 第7回
2019年12月13日更新
短編ホラーの受賞作がてんこ盛り!「栄冠ショートホラー・コレクション」完全ガイド<北米編>
映画.comが手がけるホラー作品見放題サービス「OSOREZONE」が、海外のホラー映画祭・ジャンル映画祭で受賞した30分以内の短編映画を選りすぐった「栄冠ショートホラー・コレクション」を発表します。世界のホラーファンが認めたショートホラーの数々が、日本語字幕付きで見られるのはOSOREZONEだけ! 今回は12月2日に配信開始の<北米編>7本の見どころをご紹介します。
◆「ランチ・レディース」◆OSOREZONE独占ジョニー・デップをこよなく愛する“給食のおばさん”セレッテとルーアンが、ジョニデのライブに行って専属シェフとして雇ってもらうため、「メルビンビル高校の悪魔の調理師」となって禁断のミートパイを料理するホラーコメディ。NOLAホラー映画祭最優秀女性フィルメーカー賞など44の賞や表彰を受けた切り株映画です。
OSOREZONEでの配信が決定し、なんとセレッテさんとルーアンさん本人が作品の公式ブログで熱い思いを語っていたのでご紹介します。
セレッテ「この2年間、私たちは日出ずる国に潜り込んで、ポケモンやケン・ワタナベと遊びたかったのよ。でも、にっちもさっちもいかなくて。そんなとき、ルーアンが天才的なアイデアをひらめいたの。教えてやって、ルー」
ルーアン「私たちのポットパイは世界中でヒットしたけど、日本ではウケなかったのよね。それで、日本人にわかる言葉でアピールしなきゃって気づいたわけ。日本語は、フレッシュで『生もの』みたい。そう、『生』よ。スシ・ポットパイを贈ろうって。そんなこんなで、日本進出を果たしたわ」
運営チームに送りつけられたスシ・ポットパイのお味はさておき、映画の出来は★★★★★。あの大ヒットホラーミュージカル(ジョニデのミートパイでお分かりですよね?)へのオマージュに、恐怖と笑いがこみ上げます。まさかまさかの本人登場も!? 真相はOSOREZONEでチェック!
◆「ヘア・ウルフ」◆OSOREZONE独占舞台は、黒人の住人が多い再開発地区にある美容院。店員が遭遇した新種のモンスターは、人間の生き血を求める怪物ではなく、ブラックカルチャーを我が物にしようとたくらむ白人女性だった!? サンダンス映画祭最優秀短編賞(USフィクション部門)を受賞。
ジョーダン・ピール監督の「ゲット・アウト」や「アス」で、黒人主人公のホラー/スリラー映画の可能性が一気に開かれましたが、ブルックリンを拠点にする黒人女性監督マリアマ・ディアロ監督は本作でホラーコメディの境地を開拓。人種問題や固定観念といった以前からの問題だけでなく、「文化の盗用」や「インスタ映えブーム」といった最近の話題も取り入れたエッジィな内容です。
◆「ナイト・オブ・ザ・スラッシャー」殺人鬼に襲われたティーンエイジャーの少女がリベンジを果たそうと奮闘する姿を、全編ワンカットで見せる意欲作。180の映画祭で上映され、50もの賞を受賞したスラッシャー映画です。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016で「切り裂き魔の夜/Night of the Slasher」のタイトルで上映されて話題になった本作。酒にドラッグにセックスに、ホラー映画でお約束の死亡フラグをガンガン立てて殺人鬼に挑むガッツあふれる主人公と、ブギーマンに負けず劣らず不死身体質の仮面男の攻防は、息もつかせぬスピード感が痛快です。主題歌「Dying For Love」もかっこいい!
◆「インベーダーズ」感謝祭の夜、幸せそうなある一家の前で2人組の“侵入者”がなにやら相談中。どうやら変装用のマスクにこだわっているようだ。いざ、ターゲットの家に乗り込むと……。トロント・アフターダーク映画祭で最優秀インターナショナル短編映画賞(観客賞)を受賞した、ホラーファンのお墨付き作品。
ホームインベージョンものを犯人目線で描くのかと思いきや、侵入者VS家主のバトルは意外な展開を見せます。ちなみに、侵入者が選んだお面は、名作西部劇「リバティ・バランスを射った男」のジョン・ウェインをイメージしているようです。似てるかな?
1100リットル以上の血のりと、映画好きがクスッと笑える小ネタをお楽しみください。