劇場公開日 2023年2月17日

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別れる決心のレビュー・感想・評価

全183件中、61~80件目を表示

3.0なにがなにやら……

2023年3月4日
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鑑賞方法:映画館

山頂から転落死した登山者の事件を調べる刑事と、謎めいた言動を続ける被害者の妻。捜査の過程で2人はいつしか惹かれ合っていくが……。
パク・チャヌクらしいといえばらしいし、エロも暴力もないのはこの人らしくない気もする。緩急が激しく、まったりした画面からいきなり核心に迫ったりするので気が抜けなかった。
しかしまあ、期待していたような作品ではなくて、ひたすらタン・ウェイ(被害者の妻役)を目で追いかけていた。

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ぽてち

4.0心臓

2023年3月3日
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渦を覗いている様で物語に吸い込まれていって見応えがあった。
正直これはハッキリ好みが分かれそうな作品だけれどこういった男女のもつれたギリギリを攻める話が好きなんですね。ヒッチコック的な感触で、映画の演出の仕方、独特のカメラの使い方、見応えがありました。

容疑者と被疑者であり、男と女。

出会わなければこんなふうにならなかった。
それでも出会ってしまった。
気付いてしまったら、もう戻れない。
そんな男女の機微がエモーショナルに絵が描かれていて、こんな恋に溺れてしまいそうになる。

決心ってのはどれだけ悩んで決めていてもやはり後悔は残るし、後ろ髪引かれるものがある。それでも決めたからにはやらないと気が済まない事に吸い込まれていく。山頂に辿り着く様な、美しい波に吸い込まれるような。さようならを伝えなければならない時、自分がどれだけ大切にしていたかを気付くし、また、自分が思っていた以上に大切にしてもらえていたことに気付く。
気が付いたとしても戻れない。

もし今後2回目見た時、台詞の意図がまたぐるぐると変わりそうでそういった見方が出来そうで楽しみ。

パンフレットがびっくりするデザインでオシャレでした。珍しいスタイルなのにお手頃価格なので驚きました。

パクチャヌク監督はJSAしか見た事がなかったので他の作品も見て見たいと思います。
オールドボーイと、お嬢さん見ます。

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しょうへい

3.5映画は終わっても、物語の迷宮からはしばらく抜け出せそうになることでしょう。

2023年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 刑事と容疑者が、男と女としてひかれ合う。いかにも陳腐な話が、パク・チャヌク監督の手にかかるとこれほど面白いのかと驚きました。
 サスペンス、ブラックユーモア、ミステリー、ハードボイルド、アクション。様々な顔を持ちながら、それらはすべて切なく出口の見えない大人のロマンスに収束されていく。練りに練った脚本と凝りに凝った編集、そして巧妙な語り口。まさに鬼才の逸品です

 「オールド・ボーイ」など、暴力や官能描写が際立つ刺激的な作品で名高い人ですが、今作では「古典的スタイルの映画」を志向したというのです。

 物語は、ある男が岩山から転落死する事件で始まります。男の妻ソレ(タン・ウェイ)が夫の死に全く動じないことに、刑事のヘジュン(パク・ヘイル)は疑念を抱きます。
 取り調べが進む中で、お互いの視線は交差し、それぞれの胸に言葉にならない感情が湧き上がってくるのです。いつしかヘジュンはソレに惹かれ、彼女もまたヘジュンに特別な想いを抱き始めます。やがて捜査の糸口が見つかり、事件は解決したかに思えました。しかし、それは相手への想いと疑惑が渦巻く“愛の迷路”のはじまりでした。

 妻がいて仕事熱心。生真面目に生きてきた刑事が、美しく謎めいた女に魅了されて深みにはまってしまいます。運命の女に人生を壊されていくのです。
 女のアリバイを刑事が崩そうとする推理劇的な面白さもあります。情感たっぷりの韓国歌謡が流れ、韓流フィルムノワールとしての見どころは多いとは思います。ただそれだけではありません。細部が実に面白い!

 例えば、何げないセリフが後になって重要な意味を持ってくるのです。セリフに限りません。刑事の革靴、ポケットに入れたリップクリーム、取り調べのときに出前でとる寿司、スマホの翻訳ソフト、緑にも青にも見える女のドレス。
 それらは繰り返し登場し、場面によって意味が変わることで、愛の迷宮に入り込んでしまった2人の複雑な心模様を雄弁に物語るのです。その見事さに舌を巻きました。

 なかでも中国出身で韓国語が苦手な女との言葉のすれ違うところは出色です。
 本作の主人公たちの間で重要な役割を果たすのが、「言葉の壁」です。もともとは、中国出身のタン・ウェイを起用するために生まれた設定だったそうですが、見事に物語に活かされたと思います。
 パク監督は、「言葉の違いは、大きな障壁だが、逆の効果もある。相手が言わんとしていることがよくわからないからこそ、きちんと耳を傾け、表情にも注意を払う。不慣れな言語を使うことにより、言葉遣いに独特のユーモアや感動が生まれたりもする」と解説しています。
 特に、翻訳アプリを使う場面では、相手が言葉を発してから、その意味がわかるまでの「時差」が劇的な効果をもたらしたのでした。

 さらに本作では「マッチカット」という技法を効果的に用いています。
 連続していない二つの場面を同じような映像でつなぐ手法を「マッチカット」というのです。例えば、ジャングルの猿の目の大写しから、都会の人の目へと場面をつなぐような場合です。
 この作品ではマッチカットに次ぐマッチカットが続きます。それが、そこはかとないユーモアや笑いを生んでいるので、鮮やかな対比を見せて、物語をリズミカルに進展させるのです。
 あり得ないアングルだったり、現実と想像が入り交じっていたり。話は深刻でも、刑事の心の中を視覚的に表現する映像は奇妙でおかしかったです。

 事件の捜査が終わると刑事は女と別れます。しかし第2の事件が起こって再会するのです。破滅に向かって進むしかない2人の恋の行方は切ないものでした。ラストは暮れゆく海辺の風景。映画は終わっても、物語の迷宮からはしばらく抜け出せそうになることでしょう。

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流山の小地蔵

4.5恋を描くのに、愛してるもセックスも必要ない

2023年3月3日
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yuray

3.0強制終了は負荷がかかります

2023年3月3日
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楽しい

興奮

難しい

んー、映像技術は凄いんだけど、ストーリーは掴めず何だか面白くない。「非常宣言」に続き、韓国サスペンス、今年は不調か?面白いはずなのに、面白いと思えない。痒いところに手が届かないような、そんな感覚が居心地悪かったです。

前半は華麗なストーリー展開。
美しき女性と謎に溢れた事件に取り込まれるばかり。寿司を絡めたちょっとした小ネタがあったり、とんでもない事になるぞ...的な雰囲気があったりで、ナイスなスタート。韓国ノワールの巧みな技といったところ。2人とも、とてもいい演技で、中々面白かったです。後半になると、この面白さが恋しくなるが...。

雰囲気や役者以上に息を呑んだのは、択烈した映像技術。回想シーンへの導入、新たな場面への挿入があまりにも美しく見事で、結構冗長に感じてしまいますが、この素晴らしい演出のおかげでラストまで飽きることなく見ることが出来ます。重くのしかかり、他の映画よりもずっと没入させる。ストーリーはどうであれ、この演出はもっと褒め称えられるべきものかと。映像に関しては満点です。

述べたように、前半はとても面白く見ることが出来たのですが、話の膨らませ方が何故だかすごく下手くそで、感情移入も出来ないし、段々と物語の進展に興味が薄れて、残念な感じで終わってしまいます。スローペースで話は進むのに、飛ばし飛ばしのかなり雑な作りで、全く理解できない。納得のいくものがひとつも得られません。

結局どうなったの?そもそも、何が起きたの?前半の面白さは一変。話の掴みだけ考えました、みたいな脚本。いい映画だなってのは、建前だったのか?物足りないってのは特段思わないんだけど、モヤモヤが大量。説明不足なのか、理解不足なのか分からないが、不満は残ってしまいました。

割と期待していただけにがっかり。
韓国はもっと面白いもの作れるぞ!このまま、良作が見れぬまま、韓国映画離れしてしまうのは残念すぎる!次の韓国サスペンスはどんな作品か分からないけど、次に託すとします。

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サプライズ

3.0落ち込んで帰った日

2023年3月1日
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怖い

難しい

「仕事終わりに気分転換に映画館に立ち寄り、爽快感や充足感を得て、気持ちよく家に帰れるような映画」ではありません。。笑

個人的には色々な意味で、見ていてエネルギーを持っていかれてしまう映画でした。(物語の核心を考えるのにも疲れて途中で放棄、あまり掴みどころもなく、ずーんと澱んだ空気感が続き、時間が経つ毎にふたりの行く末に興味も持てなくなってしまった)

分かりやすく引き込んでくれる、エンタメ性やメッセージ性のある物語が好きな人には向かないと思います。文学作品のような「趣き」を楽しめるタイプの感性を持っている人、簡潔な説明がない映像を自分なりの考察で興味の範疇に持ってこれる人、には刺さるのかもと思いました。私は映画の纏う空気感に落ち込み、難解なシーンが多く自分の頭が悪いのだろうかと落ち込み、色々落ち込んで帰ってきました。笑

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のんあるこ

4.0『聖なる海とサンシャイン』

2023年3月1日
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観終わった後、なんだか、
THE YELLOW MONKEYの
『聖なる海とサンシャイン』の
曲とPVが
ずーっと頭を流れてました🌊

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へんそん

3.0不思議な作品

2023年3月1日
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途中で寝てわかんなくなった

回想シーンが多くて気合い入れて観ないと…ってなる

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chanta

3.0まあまあだった

2023年3月1日
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吉泉知彦

3.0予告でイメージしたことには届かなかった

2023年3月1日
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詩的…という感じですかね。
スカッとする作品ではありません。

印象的だったのは、目薬をさす目、写真の目…監督さんは「目」にこだわりがあるのかなと思いつつ観ていました。

容疑者と刑事が引かれ合うという内容なのは分かるけど、何となくすっきり自分の中に落ちてこない…
もう1回観たら、少し分かるかな

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ぷぷぷ

2.5難解

2023年3月1日
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男女の視線が混じり合うサスペンスドラマ。
見終わったあと、別のタイトルがなかったのかと思った。
現実と想像と過去が同一画面で交錯する場面があり、時々??とオロオロした。
緊迫感のある場面では登場人物がスマホを使って画策することが多々あり、それは現代ではリアリティのある行動なのだろうが、なんとなく冷めてしまった。
カメラワークは面白く工夫されていたが、わかりにくいストーリーについていけず誰にも感情移入も出来ず、難解で退屈な印象。

タン・ウェイは憂いを帯びた目が健在で、相変わらず美しい。

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ニモ

4.0いとうあさこ

2023年2月28日
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中国人ヒロインが いとうあさこにしか見えなかったのは私だけ?。

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w warawara5700

4.0心のひだに入り込む〜

2023年2月28日
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淡々と進む事件と恋心と
ほんの小さなきっかけから色々なことが始まってしまう
人間ってホントに感情の、生き物なのよね

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れこほた

4.5何度も考えたくなる作品

2023年2月27日
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張り込み中に容疑者の女の部屋に入り込んでいる妄想をしてしまう刑事。彼が触れるであろうキズのバンソコに香水を振りかける女。二人はじれったいほど、だんだんと距離を縮めていく。
しかし、刑事が真相にたどり着くことで、関係は破綻する。女を追っていた男が去り、今度は女が男を追っていく。そして、また、男は女を追い始める。
主演のタンウェイを観たのがラストコーション以来だったので、前半は歳を重ねてずいぶん地味になったなあと思ったが、後半にあざやかな転身をしてくれていて嬉しかった。
映像の構図が面白く、衣装や部屋のデザインも美しい。抑えた音楽も二人鼓動を聴くようでテンションが上がる。
しかし、物語全体としてはよく分からない所が多かった。何度も何度も思い出しては頭の中で整理した。ラストはどうしてああならざるをえなかったのか?
今回は刑事が悪女を追う物語として観ていたので、愛を求める女の目線で伏線を確認したくなった。

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世界のメガネ

4.0大人の純愛

2023年2月27日
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泣ける

悲しい

ヘジュンは睡眠障害に苛まれているが、それは未解決事件のことが常に頭にあってその呪縛から逃れられないからだ。しかし、ソレと接している間はなぜかその症状が和らぐ。ヘジュンにとってソレは眠りを誘う存在であり、安心できる相手だからだ。
私も不眠症に悩まされているが、リラックス感が得られる改善方法はいろいろ試してみても根本的な解決にはならないことが多い。心からリラックスできる人と一緒に過ごすということが解決策になるのなら、ぜひそういう人に巡り会えたらと思う。
この映画のメインテーマは純愛である。「愛していると決していわないラブストーリー」というキャッチコピーがあり、刑事と容疑者という禁断の愛がゆえに言葉ではなく身体で愛を確かめ合うという方法で描かれている。自分はもう純愛はできないではないかと諦める年代になってしまったと思っていた。しかし、この映画を観て突然降りかかる中年の恋も十分にありうるのではないかという希望が生まれた。
ラストシーンの衝撃は忘れられない。別れる決心をしたソレが起こした行動はあまりにも大胆で切なかった、女に未練はなく、男には未練が残るという男女関係のセオリーはこのカップルにも当てはまった。二人の関係は永遠に未解決のまま終わった。

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ミカエル

1.0霧の中に あてもなく さびしく 私は行く

2023年2月27日
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どうも、誰にも感情移入できなかった。しかも、カメラワークも、ミステリーにしては流れる音楽も好みではない。だいたい韓国では、警察官が元容疑者と交際することは許されるのか?警察が容疑者宅で暴れてもいいのか?捜査情報を自宅に持ち込み更に無防備に他人に説明するのは越権じゃないのか?運転中にスマホはいいのか?と納得のいかないところにばかりに集中がそがれ、とにかくやっぱり気性の荒い人たちだ、という日頃からの印象ばかりが思考を支配する。
ようするに、女に溺れて捜査を台無しにした刑事と、あなたの未解決事件になりたいとかサイコなことをぬかすヤバい女の話。霧に巻かれて感想もうやむやになったのはこっちのほう。

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栗太郎

3.5偏愛監督“パク・チャヌク”

2023年2月27日
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私にとっては久しぶりのパク・チャヌク作品ですが、この監督の作品って自分にとって好きなのか嫌いなのか?、いまだによく分かっていない人なんです。作品自体は非常に観たくなるのですが、どの作品でも観た結果どれだけ理解出来たのか、よく分からないままという印象があります。
本作も観終わって自分がどれだけ理解出来たのか全然自信がありませんし、困ったことに面白い事は面白いのですよ(苦笑)但し、何が面白かったかを説明するのが難しいってことです。
映画を観続けていると、このタイプの作家が何人かいるのですよね(困ったことに)
更に本作の場合、私の最も苦手な“恋愛映画”でもあるってことで余計に難しかったですよ。
まあ本来“君子危うきに近寄らず”ってものですが映画の場合はそれだと面白くないので、“恋は曲者”の方をどうしても上位に置き、主人公は何かに取りつかれたり巻き込まれたりと制御不能になるというのがヒッチコック以来の娯楽映画の王道ではありますけどね。
自分には全く無い何かを見せられると、拒否するか好奇心を呼び起こされるかのどちらかなんですが、パク・チャヌクはそうした好奇心を刺激するのに非常に長けている人なのでしょうね。まあ、そういう何人かの作家の作品は大体はヘンな(魅力の)映画ばかりですよ(笑)

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シューテツ

3.0ある意味予想外

2023年2月26日
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韓国映画っぽく
スリル&サスペンスでドーン!!かなと
予想して観たら
ん〜( ∩ˇωˇ∩) 途中で時間見てしまった。
激しくもなく、_( ・_・) ン? って首かしげるとこもあったりで、長く感じられました。
もっと短く分かりやすくの方が韓国映画らしいかな

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黒雪姫(o^^o)

4.5「あなたが海に捨てろと言ったから」 壮大な愛の物語

2023年2月26日
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泣ける

笑える

悲しい

サスペンスと見せて、1人の女の壮大な愛の物語

パク・チャヌク×タン・ウェイの化学反応が、新たなる傑作を生みだした
主演2人の運命に翻弄されるどうしようもなさが切ない反面、前半は気合いがから回る後輩刑事、後半は空気の読めない女性刑事にコメディ要素を持たせて絶妙な緩急を入れたことで、最後の悲劇がより強まった
スッポンに食われるシーンとか、役者が楽しんでる感半端ないし

刑事が海に捨てろと言ったから、彼女が愛の証に海に捨てたもの

彼の叫びを荒波が掻き消すラストシーンに漂う凄まじいまでの絶望

エンドロールの間、ずっと余韻が心で響いてた

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12shiho28

4.0愛はどこに生まれるのか。

2023年2月26日
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2022年。パク・チャヌク監督。過去の事件に捕らわれて不眠症の刑事と、事故死した夫の死因に疑いを持たれている妻。次第に惹かれ合っていく二人だが、、、という話。
とりあえずある事件の解決を求めて進行していくのだが、ある結末をみた後、第二章があるのがポイント。愛の芽生えと愛の確認という具合。身体的な関係になっていないのが特徴。夢かうつつかわからない表現も含めて、キム・ギドク監督作品のような風合いがある。
愛の芽生えの段階では、容疑者と刑事だから、「見る―見られる」関係が相互に自然と成り立っている。刑事の側で職業倫理が崩れていく過程が、本人には愛の芽生えの自覚がないまま進行していく。とりあえずそのまま事件は終結する。愛の芽生えより職業や結婚制度を選ぶ形で。
愛の確認の段階になると、もう一つの事件が起こり、刑事の側に愛の自覚が芽生える。職業とか結婚制度とかを超えて、愛が生まれる時は生まれることに今さらながら気づくのだ。遅い。

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