別れる決心のレビュー・感想・評価
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実力
ラブロマンスというより人間ドラマ。
職務で知り合った人とは業務でしかつながらない感じ、
なんとなく分かるわぁなんてしみじみしちゃった。
ドラマの線もミステリーの線も、そしてロマンスの線もしっかりしつつ
それでいてどれもが交差しあう上質な作品。
撮り方にも工夫がちりばめられていて、最後までどっぷり引き込まれた。
本当に実力のある作品だと思う。
サスペンス×謎解き×純愛
犯人と思われる中国人の人妻と、それを追う刑事の純愛。
被疑者を追うほどに、彼女にのめり込んでいく。
近づいては離れる二人。
二人は一線を越えてしまうのか、それとも刑事として追い詰める事ができるのか?
サスペンスであり、謎解きであり、純愛映画でもある。
どの方向の映画としても良い。
エロスの汐
『オールド・ボーイ』や『お嬢さん』を撮ったパク・チャヌク作品とは思えないくらいに,性や暴力の描写が影を潜めている。しかし,その欠如が逆説的なことに観客の想像力を刺激する。ジョルジュ・バタイユは『エロスの涙』の中で,「エロティシズムは禁忌と侵犯の中にあり,それは死と切り離せない」と言っているが,今作では刑事チャン・へジュン(パク・ヘイル)と容疑者ソン・ソレ(タン・ウェイ)がその境界を侵そうとする。刑事と容疑者という関係を超えるのは「禁忌」である。その禁忌を侵犯しながらヘジュンとソレは互いに惹かれあっていくが,母語が異なるという点が二人の関係を発展させる動機になるプロットはコミュニケーションの本質を抉り出していると言えるだろう。十全なコミュニケーションが成立しないからこそ「相手のことをもっと理解したい」と思う気持ちが亢進するからである。物語が進んでいくと,容疑者ソレのアリバイが崩れ,彼女への嫌疑がヘジュンの中で確信に変わる。ヘジュンはソレを逮捕しないが,事件は彼の中で「解決」し,刑事と容疑者という2人の関係は終わってしまう。しかし,彼と別れたくないソレはある覚悟を決める。夕暮れ,海辺でソレの名前を呼び続けるヘジュンの姿がある。が,彼女は見つからない。ソレは観客が見てる前で浜辺に穴を掘り,その中にそっと身を沈めているのだ。あたりは暗くなり,汐が満ち,海水がソレの横たわる穴を侵していく。その後,カメラは視線をソレから逸らすため安否は不明だが,結果的に行方不明となった彼女は自身が「未解決事件」となった。刑事であるヘジュンは対象である彼女を永遠に記憶することになるだろう。それが復讐か愛かというのは難しい問題である。しかし,映画を見終えた私の脳内からは,刑事と容疑者として手錠で繋がれた二人の姿が焼き付いて離れなかった。
ファムファタールってことよね。
メランコリックに揺らぐ映像表現に、こちらまで一緒に惑わされる感覚を覚えたものの、ファムファタールならではパターンやメリハリが少なく、間伸び感が否めない。
哀愁漂う…惹かれ合うふたり
哀愁が漂ってましたね~
なんか昭和的な感じの古い恋愛もの
堅苦しいのかと思ったりしたけど
コミカルなところも合って
事件の後の品のある刑事が
思い巡らす再生映像も画期的
はじめは何だろう
この刑事、おかしい。
と思って退屈してたけど
一時中断して観るの止めたが
以外と続きが気になり
最後まで観た
変に印象に残る
この品のある刑事さんの起こす
行動がハマったのかもしれない
ラストは…予想外でした
刑事の視点からの
感想なので
容疑者の女性からの視点が
イマイチ分からなかったので
もう一度みると
感想が変わるかもしれない
美しき崩壊
優秀な単身赴任刑事が、被疑者の中国出身の若妻にふにゃふにゃにされてしまう。単身男に限らないが、味方がいない殺伐とした日々の中で、優しくされたらイチコロだ。ふにゃふにゃになったら、こうもふにゃふにゃなのか。すっぽん食べて刑事としての矜持を取り戻せと言いたいところだが、もうスマホを一生握りしめて崩壊に酔ってくれ。ヒロインが超魅力的。必殺技は、覚悟の眼差し。
昨日鑑賞2本立て1本目。佐々木蔵之介みたいな刑事が被疑者の女とただ...
昨日鑑賞2本立て1本目。佐々木蔵之介みたいな刑事が被疑者の女とただならぬ仲に。女は殺人を犯したのか、そして衝撃のラスト、なかなかドキドキできた。この女優さんが艶っぽくて良かった。金賢姫のドキュメント映画主演決定(笑)
ただ、なんか見せ方が凝り過ぎていてアホには分かりにくいのが難点。
未解決事件になりたい
パク・チャヌク監督だから、バイオレンスやエロの描写がたっぷりなのかと思ったら、何ともエレガンス。いい意味で裏切られました。刑事ヘジュンと被疑者ソレの表情や台詞が始終、気になります。クライムサスペンスだから、事件の解決を追っていくことになるんだけれども、ミステリーだけじゃない。ロマンスもうまく絡めて、シリアスになりすぎず、ころころと流れていくようで、ちょっとフランス映画ぽい感じです。
韓国映画のヘビーな感じが好きで見た人は、ちょっと肩すかしを食らうかもしれません。
濃厚なラブシーンなどなく、口づけ1度だけ。ヘジュンとソレ、決して近づきすぎない距離にあるんだけれど、お互い、確実にのめり込んでいます。ハンドクリームを塗ってあげるシーンなんかも、どきっとしてしまいます。プラトニックな部分が熱くてたまらないというか。
「未解決事件になりたい」と願うソレが発する言葉、「再捜査して崩壊の前に戻って下さい」。ヘジュンはソレから、「品がある」と言われるのですが、ヘジュンは「それは自分が誇りのある警官だからだ」と言います。しかし、愛に溺れて捜査を台無しにして完全に「崩壊」したと嘆きます。心のせめぎ合いを感じます。
ソレは最後は砂浜に沈み、未解決のままになる。ある意味、永遠の愛を手にしたのですね。
サスペンスとしてのストーリーも秀逸ですが、あれやこれやと二人の心情が気になって仕方ないです。
BTSのRMが5回も鑑賞したそうです。わかるような気もします。自分も2回続けて見ました。(字幕と吹き替えで)
ラブストーリー
ミステリーかなと思って観てたけど、
見終わって、
これはパクチャヌクが真正面からラブストーリーを
撮ったんだなと思いました。
正直難解な部分も多く、あまり説明してくれないから
理解するのは観終わってからになったので、
観てる間はどう言う事?となったし
パクチャヌクなのにあまり派手なシーンがなかったから
困惑したけど、
ラストで、あぁこれは2人の純愛だったんじゃないかな?と思いました。
山と海と言うのはキーワードとして常にあって、
ラストの海と崩れゆく砂山は象徴的だなと思いました。
ラブストーリーだと思って、物語を思い返すと
なかなか進展しない2人の距離はまるで、
中学生の初恋のようで可愛いらしい。
「大人とは、抑圧された子どもである」が体現された作品。
男が山頂から転落死した事件を追う刑事ヘジュンと、被害者の妻ソレは捜査中に出会った。取り調べが進む中で、お互いの視線は交差し、それぞれの胸に言葉にならない感情が湧き上がってくる。いつしかヘジュンはソレに惹かれ、彼女もまたヘジュンに特別な想いを抱き始める。やがて捜査の糸口が見つかり、事件は解決したかに思えた。しかし、それは相手への想いと疑惑が渦巻く“愛の迷路”のはじまりだった・・・・・・(公式サイトより)。
子どものころに、気になる異性の気を惹くために、大人では考えられないような行動に出ることがあるが、本作は、大人版のそれ。大人になってそれをやると、サイコパシー的になり、精神に異常をきたし、職務を全うできなくなるのだね。昔の偉い人が言った「大人とは、抑圧された子どもである」が体現された作品。微妙に言葉が通じない設定も良い。
雰囲気のある映像とカット、常に不穏な緊張感が漂う演出は悪くないが、何かが物足りないように感じた。「ビューティー・インサイド」のような出会いのセンセーショナルさ、「ゴーンガール」のようなヒロインの妖艶さ、「アメリカン・ビューティー」のようなコメディさがないので、緩急がついていないのかもしれない。いい大人の肥大化した自我を若干キレイに描きすぎではなかろうかと感じてしまった。
惹かれ合う2人と崩壊した捜査
崖から転落した事故に見えたけど、事故ではないと感じた警察のヘジュン
浮かび上がる容疑者、ソレ
指にはめた指輪の跡、老婆のスマホに残っていた記録。
偶然ではなく必然的に海の街で再会するように仕組まれた出会いに込められたソレの心情。
愛を口にしてしまった後の虚しさ。
海の砂浜に孤独な行き場のない気持ちを
感じるストーリーでした。
直接的なシーンが無いのにエロい映画
まあとにかく 監督の美術のこだわりや 何気ない会話に結構深い意味があったり 考察どころが多いのでわけわからん言って つまらないって人と これは凄いって言う人にハッキリ別れる作品だと思います
変なユーモアあって笑えるし あなたの未解決事件になりたいって言ってたけど 正にラストは女の完全勝利でしたね これも 自分が前に書いた お主ナトゥはご存じか に かなり書いてるので そちらを参考にして下さい
あと アマゾンプライムで見れるので会員さんは是非!
男を崩壊させる女・・・
2人の関係は刑事と容疑者
その女に関わったら身の破滅。
行く末は地獄か?煉獄か?
「オールドボーイ」は好きで何回も観た。
スパイク・リーのリメイクも観た。
「お嬢さん」にも仰天した。
両方に共通するのは倫理観の欠如と法令無視。
そんな過激なパク・チャヌク監督の最新作は、
なんともテクニシャンで大人で洒落た雰囲気・・・意外でした。
前半はもどかしいけれど、刑事のヘジュン(パク・ヘイル)が、
被疑者ソン・ソレ(タン・ウェイ)にどうしようもなく惹かれて行く。
刑事が事件の闇に呑まれて破滅する映画は多い。
ヒッチコックの「めまい」の主人公も刑事で、
高所から落下するトリックや女がファムファタールな点、
かなりインスパイアされていると思う。
そして驚いたのはファムファタールのソン・ソレを演じたタン・ウェイが
「ラストコーション」の主役の過酷な運命に翻弄される女スパイだった事。
過激な性愛が話題になった映画だった。
あの痩せっぽちが40代になっても、まだ可愛らしく美しい。
心理描写で見せる心理サスペンス。
アル・パチーノの不眠症の刑事が現実と妄想の区別の付かなくなる……
「インソムニア」もきっとパク監督の意識下にあったと思う。
双眼鏡を覗くヘジュンの意識が、ソレの部屋では隣に居てソレと
仲良く映し出されるシーンとか、
蟻のたかった死体写真を貼るヘジュンの居間。
事件に取り憑かれた刑事が、容疑者の女にも取り憑かれる。
タン・ウェイの表情はあどけない。
(口元の含み笑い・・見上げる瞳の媚び・・)
そしてイポという名の妻の住む「霧の町」に、
夫を伴って現れるソン・ソレ。
そしてまたしても、ソレの夫の死体!!
ソレはヘジュンの大好物を餌のようにテーブルに載せる。
《あなたの未解決事件になってあげる?!》
含み笑い、
狂っている・・・
ラストの海辺のシーンは怖しくも破壊的。
想像を超えた凄み。
パク・チャヌク監督の独創性と非凡さを見せつけられた。
あれ?がソン・ソレの「別れる決心」のやり方なの?
どんな思いを込めて、こうまでして、
私は、観客は、この映画のラストを、
生涯、忘れることは不可能だろう。
「女が、自分の記憶をあんな形で刻印するとは!」
男は完全に壊れて崩れ落ちました、
砂のお城のように。
もやもやするイケメン刑事その2
現実と妄想を行ったりする刑事。もやもや。もやもやする刑事はもやもやするもハッとして目薬をさす。のかな。
韓国語母語の人でないとわからないニュアンスもあるのだろうが、スマホの音声翻訳で機械的に男性声で女が言葉を伝える。情緒的な言葉を無機的な音声に変換して伝えられるがら刑事はツールを使わない、わかりやすい,と彼が思う韓国語で女と話す。
イケメン刑事は女に溺れて正しく事件を解決出来なかったことと言い、自分は壊れて崩れたという。女が品のある人が担当で刑事でよかった、と彼に行って品があるとはどういう意味と問う。
それぞれに愛情のようなものが感じられるがなんとも言えない隙間、ギャップがあり,それが言語の伝え方の温度差にも表れる。
続きは後て
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