劇場公開日 2016年9月17日 PROMOTION

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エル・クラン : 特集

2016年9月12日更新

「映画ファンに見てもらいたい良作実話モノ」をまた見つけた! 
本国で「人生スイッチ」を超える社会現象化 
裕福・円満・笑顔……だがこの家族、“何か”がおかしすぎる!

一見仲むつまじいのに、実はとんでもない“仕事”を行っていた実在の家族を描く話題作
一見仲むつまじいのに、実はとんでもない“仕事”を行っていた実在の家族を描く話題作

私が、生きる肌」「オール・アバウト・マイ・マザー」のペドロ・アルモドバル監督がプロデューサーを務め、ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞した「エル・クラン」が、9月17日より公開。1980年代に起こった信じられない実話を描き、本国アルゼンチンで社会現象的大ヒットを記録した注目作だ。


「巨匠プロデュース」「社会現象化」「批評サイト高評価」「銀獅子賞受賞」 
こんだけ理由があるこの良作、映画ファンは見といた方がいいんじゃない?

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ハリウッド映画に限らず、ヨーロッパやアジアなど、その他の地域の映画でも注目作となれば「ぜひ見てみたい」と考えている映画ファンに向けて、またまた強くおすすめしたい作品が登場した。巨匠ペドロ・アルモドバルが、「人生スイッチ」に続いてアルゼンチンから送る社会現象化作。それが、驚くべき実話を基にブラックな魅力満載で描かれる「エル・クラン」なのだ。

「オール・アバウト・マイ・マザー」(左)でオスカーを手にしたアルモドバル(右)
「オール・アバウト・マイ・マザー」(左)でオスカーを手にしたアルモドバル(右)

98年の「オール・アバウト・マイ・マザー」でカンヌ国際映画祭監督賞とアカデミー賞外国語映画賞、02年の「トーク・トゥ・ハー」でアカデミー脚本賞を受賞したほか、「私が、生きる肌」等でも注目を集め続けるスペインの巨匠監督アルモドバルが製作を担当。“鬼才”としても知られる人物だけに、この男が関わる作品が普通の作品であるはずがない。

アルモドバルが「人生スイッチ」に続いて製作を手掛け、本国で社会現象化する大ヒット
アルモドバルが「人生スイッチ」に続いて製作を手掛け、本国で社会現象化する大ヒット

同じアルゼンチン作品で、アルモドバルが製作に名を連ねたオムニバスのブラック・コメディ「人生スイッチ」(アカデミー賞外国語映画賞ノミネート)をオープニング動員記録で抜き、本国アルゼンチンでは300万人以上という驚異的な大ヒットを記録。一躍社会現象となった。日本でも驚きをもって迎えられた「人生スイッチ」超えだけに、期待せずにはいられない。

濃密なドラマ性とパブロ・トラペロ監督の手腕が光るカメラワークが高評価
濃密なドラマ性とパブロ・トラペロ監督の手腕が光るカメラワークが高評価

情報通の映画ファンが日々チェックしているのが、アメリカの辛口批評サイトとして知られる「Rotten Tomatoes」。本作は同サイトで「91%」という高評価を叩き出している。これは「オデッセイ」(92%)、「エクス・マキナ」(93%)、「ルーム」(94%)といった傑作群と同レベルの評価(16年8月25日現在)なのだ。

「名監督の証」ともいえる、ベネチア国際映画祭銀獅子賞(監督賞)を受賞
「名監督の証」ともいえる、ベネチア国際映画祭銀獅子賞(監督賞)を受賞

本作は、ベネチア国際映画祭でも大きな注目を集めた。メガホンをとったパブロ・トラペロ監督が、監督賞に当たる「銀獅子賞」を獲得したのだ。これは「座頭市」の北野武監督、「ザ・マスター」のポール・トーマス・アンダーソン監督、「うつせみ」のキム・ギドク監督ら名だたる監督たちと同じ栄誉を与えられた快挙だ。

とんでもない家族たちが繰り広げる驚がくのストーリーが、全世界を魅了した
とんでもない家族たちが繰り広げる驚がくのストーリーが、全世界を魅了した

映画賞受賞の快進撃は、ベネチアにとどまらなかった。「スペインのアカデミー賞」と称されるゴヤ賞では、イベロ・アメリカ映画賞を受賞、本国アルゼンチン・アカデミー賞では撮影賞、新人男優賞、美術賞、衣装賞、録音賞の最多5部門受賞の快挙を成し遂げたのだ。さらにはトロント国際映画祭特別賞、マイアミ国際映画祭観客賞まで受賞している。



最高の「仲良し家族」を紹介させてください! 
父&母と3男2女、《ココが超絶ヘンだよ「プッチオ家」》

この仲良し家族が、「あんなこと」をしていたなんて……信じられる!?
この仲良し家族が、「あんなこと」をしていたなんて……信じられる!?

本作の“主役”は、コワモテの父が率いるこの「プッチオ家」。優しい母と3人の息子&2人の娘が仲むつまじく暮らすこの一家だが、どこか普通の家族とは違っていた……。そう、何かがおかしいのだ。

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アルゼンチンの平和な町に暮らすプッチオ家。ご近所からも信頼が厚く、一見裕福なこの家だが、よくよく見ると「どこかヘン」なポイントが満載なのだ。父の仕事らしい仕事といえば毎朝の掃き掃除くらいだが、どうしてこんなにぜいたくな暮らしができているのか。また、彼らの周りではお金持ちの行方不明事件が多発している。食事の際に母が作る美味しそうな料理は、どういうわけか家族の分よりもいつも多め。料理を運ぶのは父の役目だが、その多めのひと皿は食卓ではなく、なぜか2階のとある部屋へと運ばれていく。その部屋に住んでいるのは、いったい誰なのか。プッチオ家、とにかく謎が多すぎる!

そう! この家族の稼ぎはなんと「身代金」だった!! 
そして本編だけで明かされる、開いた口が塞がらない数々の衝撃!

コワモテ&鋭い眼光を放つ父親……やはりただ者ではなかった!
コワモテ&鋭い眼光を放つ父親……やはりただ者ではなかった!

何かおかしいプッチオ家、ここでは、その衝撃的な事実のひとつを紹介しておこう。だが、“衝撃”はそれだけではない。次々と明かされていくプッチオ家の実態と、ある出来事をきっかけにほころびを見せていく彼らのきずな。衝撃的なラストカットまで、画面から一瞬たりとも目が離せなくなってしまうのだ。

プッチオ家の周りで頻発する行方不明事件の裏には、一家自体が関係していた
プッチオ家の周りで頻発する行方不明事件の裏には、一家自体が関係していた

プッチオ家がなぜ裕福なのか。その理由は彼らの稼ぎにあった。なんと、それは彼らの周囲で巻き起こっている行方不明事件の「身代金」なのだ。この真相を知れば、一家のどこかおかしい数々の疑問も「なるほど、そういうことだったのか」と一気に納得できる。だが、それは本作の衝撃の序の口に過ぎないのだ。

強権発動で一家を取り仕切る父だが、長男がやがて反発しだして……
強権発動で一家を取り仕切る父だが、長男がやがて反発しだして……

家族一丸となって“前代未聞の仕事”を全うしようとする彼らだが、実際にやる気満々なのは父と母、そして次男だけ。なかでもラグビーのチームメイトの消息不明に戸惑いを隠せない長男が、“仕事”に対して疑念を持ち始めるのだ。綻び出す父と長男の関係性をとらえる熱いドラマが展開し、やがてそれは見る者を呆然とさせる衝撃のラストカットへとつながっていく。

「こんな事実があったのか?」と驚かずにはいられない。果たして一家が迎える結末は?
「こんな事実があったのか?」と驚かずにはいられない。果たして一家が迎える結末は?

最も衝撃的なのは、本作で描かれるこの物語がすべて「実話」ということだろう。80年代、大統領選挙と議員選挙の開催によって、史上最悪な独裁政権から徐々に民主政治を取り戻していたアルゼンチンで、家族ぐるみでの秘密の仕事が実際に行われていたのだ。なぜこんなことが実現できたのか。そしてなぜ明るみに出たのか。その真相を、見応えある本作で見届けてほしい。

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