ダンケルクのレビュー・感想・評価
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映画鑑賞
色々と立て込みすぎて鑑賞のタイミングを逃すところでしたが、久しぶりの109で、IMAXで観てきましたよ。
戦場にいるかのようなライブ感が売りの本作。やはりIMAXで観た甲斐があった。特筆すべきは音響!エンジン音、銃声、時計の秒針のような音。これら全てが劇中の緊張感をこれでもかと増幅させます。上映時間は二時間未満なのに、観終わった後の解放感といったら…。
3つの時間軸がクライマックスに収束するという展開もカタルシスがあっていいですねー!『パルプ・フィクション』を思い出しました。
本作は珍しく父と観てきました。観終わった後、「イギリス人にとってのスピットファイヤは俺たちにとっての零戦と同じなんだ」とニコニコしながら語ってましたよ。。
息をのむ緊張感
字幕上映と、映画.com様の吹替上映イベントで、両方のバージョンでスクリーンで見ることができました。
とにかく、鑑賞中の緊張感がすごい。
吹替上映イベント時は、待機列に居たのが9割方若い女性で、声優ファンのようで不安だったのですが、トークイベントでアレックス役の増田さんが「没入感」と評していただけあり、皆息をのんで作品に見入っていました。
一周目(字幕)の方は、予備知識0で行ったため、時間軸のズレや人間関係を観終わってから自分なりに整理して理解するまで、多少時間がかかりました。
二周目(吹替)時は、ある程度分かってから言ったので、字幕とのニュアンスの差異や、細部の動きまでしっかり確認できました。
以下は人物についてのネタバレを含みます。
【陸】
戦争だから仕方ないとはいえ、アレックスのクソっぷりが目立ちました。都合三度もギブソンに助けられておいて、真っ先に追放しようとするとは。桟橋の下にいたトミーに回収されたのも、沈む船で扉が開いたのも、救命ボートでロープを貰った恩も仇で返してきました。とはいえ、ギブソン(仮)も英国兵の撤退に乗じて仏兵が逃げようとする、というのは問題なので、英国兵側の立場なら確かに…と考えさせられる部分ではあるのですが。結局ギブソン(仮)は英国まで行けなかったので、水没する船のシーンは本当に悲しかったです。
トミーは重油で炎上する海からピーターにギリギリ捕まえてもらえて、最後列車のシーンで民間人の失望どころか「生きて帰ってきた」こと、ダンケルクの撤退戦を讃える新聞と、差し入れされるビールを見て、「祖国への帰還」というものの温度が伝わってくるようでした。
【海】
キリアン・マーフィー演じる名前のない英国兵が、戦争のショックとはいえジョージの直接の死因というのと、友人を殺されたピーターがあんなに若いのに怒りを押し込めて、ジョージの死を隠すのも、考えさせられました。
二周目を見て、二度目にジョージの容体を尋ねられたとき、ジョージはすでに死んでいたため、回答するまでピーターが「目で迷う」のが確認できて、身内から戦争の死者が出ているドーソン一家は、最後の新聞社への働きかけも含めとても立派な精神を持っていると感じました。
【空】
個人的には、陸が脱出、海が救援、空が戦闘といった役割分担だと思っているのですが、空軍パートは見ていてカッコいいです。
ジャック・ロウデンは本作で初めて知りましたが、今後も色々な作品に出てほしいと思います。パイロットの軍服の映える、華のある俳優だと思いました。トム・ハーディの演じるファリアとジャック・ロウデンの演じるコリンズは、二機になってもコンビネーションが抜群で、ファリアとの別れや一機になったファリアへのコリンズの声援には、胸が熱くなります。空戦パートは、ファリア一機になってからが本番というか、とても見入ります。
そして、ファリアの最後も本当に熱い展開です。帰投する燃料は残すように序盤で通信がありますが、隊長機ロスト後、計器の異常のあるスピットファイアで奮戦するファリアの行動は、男気と愛国心を感じます。
残り燃料を考えて、一度戻るか敵機追撃のためダンケルクに向かうか逡巡するシーンがあります。そこで単機で進むことを選択し、最後も燃料切れでプロペラもろくに回らない機体でなお敵機を墜とし、完全撤退の済んだ浜に一人着陸し、愛機を燃やした後敵軍に拘束されるエンドとは、胸がいっぱいになりました。
引き換えすだとか、撤退中の浜に下りて自分も船に乗って撤退するということを選択せず、最後まで軍人だったファリアの魅力に持っていかれました。
近日リリースされるBDでまた繰り返し見たいと思います。
新感覚
あまりにも「是非IMAXで!」とレビューで見るので大阪エキスポシティに行きました。
始まりから衝撃
見たことのない画面サイズ。(私はストーリー映画を初めてIMAXで見ました)
多くは語られないため何が起こっているのかを考えながら見ていました。
同じラストに向けて異なる時間軸の物語が収束していっているのかと気付いた時の爽快な気分と同時に戦争という出来事に対する人々のあり方の光と影に胸が苦しくなりました。
船の親子の物語。一般的なよくある感動的な展開にはならず淡々と過ぎるリアルさが印象的でした。
IMAXで観た!映像も綺麗でイケメンいっぱい出てる みんな必死で生...
IMAXで観た!映像も綺麗でイケメンいっぱい出てる
みんな必死で生きようとしてて、仲間を助けようとしてて。日本の戦争映画とは違うものを感じた。
史実に基づいて淡々と…
ダンケルクの戦いについては全く知らず,予告編とクリストファー・ノーラン監督の作品ということだけで見てきました。結論から言うと,自分にはいまひとつな作品でした。というのも,ダンケルクの戦いについての詳しい説明やストーリー的な盛り上がりがなく,淡々と進行していく印象だったからです。史実に基づいている作品なのだから,しかたのないことかもしれませんが…。
とはいえ,陸・海・空と場面がめまぐるしく変わり,時間軸も異なって展開していくのは,なかなかおもしろかったです。正直言って,頭の中でうまくつながらなかったところもあったので,機会があれば改めて見直したいと思います。
日本映画では絶対にできない作品
IMAXで見た。
海軍と空軍にスポットライトをあてた映画である。
人から勧められて観た。
普段あまりこの手の映画を好んで見ないが、この映画は見てよかった。
とにかく臨場感が素晴らしく、同時進行で物事が進むので、ドキドキワクワクさせられた。
絶対に、邦画ではこのような作品を作り上げることは絶対にできない。
今年度のアカデミー賞最有力候補と言われているのも理解できる。
ただ、想像以上に複雑で同時進行であったため、人間模様が理解出来なかった。
これは、映画館で見るべき作品。
それを強く感じた。
大迫力?
どっかの誰かが書いてたけど、IMAXの70mmで観ること前提の映画(私は普通の35mm上映館で観賞)
陸戦も空戦も魚雷による海戦も迫力不足。
家のテレビで観た「プライベートライアン」のノルマンディ上陸シーンの方が迫力があった。
これも偏に血の一滴も流れない演出だからだろう。
爆弾が人の上に着弾しても、その存在がこの世から消えて無くなる(文字通り霧散)だけで、人が死んだ痕跡が残らない。
当然、迫力も恐怖も感じない。
従って登場人物に感情移入も出来ない。
生き残る為に右往左往する人々を淡々と見せられるだけ。
ノーラン監督の
ダークナイト等の渇いた暴力演出は大好きだけど、人の生死が演出の重要な要素になる戦争映画はもう撮らない方が良いのでは?とさえ思えてしまう作品だった。
チッチッチッチッ
グロイシーンなし、戦闘機や戦車の大戦シーンなしでも息もつまりそうな戦争映画だった。
エキストラが一斉に伏せるシーンは圧巻だったし、ノーランのこだわりはピカイチだったと思う。
今言うのも遅いけど、DVD送りとか考えるのはダメだと思う。映画館での体験が大切
正解のみえない緊張感に苦しくなる
えー、そこから始まるの!?
最初からそんな驚きと音の強烈さに圧倒され、引き込まれていきました。
時間の見せ方にドキドキ、交差の刹那はアッと声を出してしまいそうになりました。
戦闘機からの映像がとても印象深かったです。
若い兵士達は疲弊しきって、どの顔も無表情で無口。
主人公達を時おり見失いそうになりましたが、洋楽に疎い私でさえなんとなく知った顔のハリー・スタイルズがいたのでけっこう助かりました。
どの行動が生に結びつくのか、正解の見えない緊張感に苦しくなります。
ケネス・ブラナー、マーク・ライランスはじめ、トム・ハーディやキリアン・マーフィーは安定の存在感でした。
コリンズを演じたジャック・ロウデンも良かった、今後の活躍に期待です。
クリストファーノーランというネームバリュー
第二次世界大戦最中の1940年、ダンケルク海岸にてドイツ軍に包囲されたイギリスなどの多国籍連合軍40万人余りが取り残された。
四方から襲い来る銃撃、広範囲に及ぶ空爆に苛まれながらも必死に逃げようと生きようともがく若き兵士たちとそんな彼らを救おうと行動を取った小型船に乗り込んだ民間人らと英国空軍らを描いたノンフィクション作品。
次作を最も期待されている映画監督と評されるクリストファーノーラン。
傑作インターステラー以来3年ぶりの新作は初の実話かつ戦争映画。
各方面から最高傑作と評される下馬評に公開前からファンだけでなく、おおよその映画好きが注目していたであろう2017年の最注目の一本。
なかなか意見の分かれる作品だった。
初見は公開前日の金曜深夜0時からスタートした新宿ピカデリーでの爆音上映だった。
1本目に今作、2本目にインターステラー、3本目にインセプションと超ド級の情報量を朝まで視界に詰め込み、その日は帰宅して寝る以外何もできなかった笑。
そういった環境で観たからというのもあるがまず音の迫力に痺れた。
冒頭ドイツ軍によってばら撒かれた降伏勧告の用紙が散らばる音のみの静かなスタート。
言葉少なに味方の軍に合流しようとする若者たちを突然の銃声の嵐が襲う。
心臓を掴まれたかのような臨場感。この時点で手汗がだいぶやばい笑。
毎回のことだがノーラン作品は効果音のボリュームがエグい。
今作は特にそれが顕著で爆撃機が接近する轟音、次々と投下された爆弾が接近してくる爆音などがやり過ぎなくらいな音量と音圧で襲いかかってくる。
さらにはこれまたノーランお得意の時系列シャッフルも健在だ。
海岸に取り残された若者たちの防波堤での1週間、政府の要請を受け勇敢にもダンケルクへと向かう小型船の民間乗組員の1日、戦闘機スピットファイアに乗り込み戦場のダンケルクへと向かう空軍の空での1時間と3つの場面をそれそれの時間軸で描く複雑な展開でそれぞれの戦いや葛藤を描く。
冒頭では詳しく時間描写がないためわかりづらいかもしれないが後半になるにつれそれぞれの時間が重なり合っていく展開は見事。
その2点も去ることながら今作でもう1点特徴的なのが最後の最後まで主人公たちは逃げて逃げて逃げるだけの展開だということ。
トムハーディら軍人を除けば、ダンケルクの若者たちも小型船の民間人もみなほぼ丸腰。
絶体絶命のピンチに助けてくれる様なヒーローやご都合主義的な展開は一切なし。
みな海水でずぶ濡れになり終いには重油にまみれ体はボロボロの上に、生き残るために仲間から囮を出そうとする醜い本心すら見えてくる始末。
しかしその醜いほどの生々しい人間らしさと何としても生き残ろうとする姿にどこか勇気を感じさえもする。
事実この戦いで33万人もの人間を救出できたことを各メディアは奇跡と称し、困難に屈しない誇り高い精神をダンケルクスピリットと呼ぶほど言葉が生まれるほどに大きな出来事だったらしい。
戦場に取り残されたほとんどの兵士が若くて未熟な兵士であったという事実からあえて無名な若手俳優を起用し、当時の戦場の臨場感を出そうしていたようであまりキャストの面では大々的な作品といった印象は受けない。
また各キャラクターのバックグラウンドや性格がまったく読み取れないほどに情報量が少なく、ただ戦場から逃げ出す兵士たちと救おうとする人々の集まりといった印象しか持てず共感出来ないという意見が多いよう。
逆を言うとクリストファーノーランというネームバリューだけでここまでの動員力と一定の評価を獲得できる力があることの証明になっている。そういう意味では彼のキャリアの中でも重要な作品かもしれない。
自分はやはり劇伴の存在感が圧倒的であった為、満足して観られたなと思う。
またラストのトムハーディがこれでもかと言わんばかりに美味しい役かつカッコ良かった為、拍手を送りたいと思う笑。あの状況で胸張って真っ直ぐ前を見つめられる精神力が欲しい笑。
ノーラン常連のマイケルケインが不在でとうとう記録が途絶えてしまったか、、と思った数日後にノンクレで声のみでの出演をしているとの情報が入り、よかったとホッとしたあの感情は一体何だったんだろう笑。
本腰でオスカー戦に参戦しにきたようなタイミングと内容でいよいよクリストファーノーラン初?の監督・作品賞を狙えるのではないかと期待は高まる。
アカデミーのクセの強さはここ数年で知ったから実際のところは読めないがアカデミー好みそうな内容なのではなかろうか。
2017年09月08日(金)1回目@新宿ピカデリークリストファーノーラン爆音上映
2018年02月18日(日)2回目@早稲田松竹
擬似戦争体験
IMAXにて視聴。
残酷描写はないにもかかわらず、戦争の雰囲気を感じさせるのはさすが。
時計の音が刻一刻と迫るタイムリミット感じさせ、視聴中常にヒヤヒヤした。
視聴前に期待していた空戦は正直あんまり。最終的に3つ時間軸が重なった場面は良かった。
キャラの判別が難しいのでこいつ誰だっけみたいなこともしばしば。
スケールの小さい作品です
単純に言えば、ミクロな視点で描かれた、砂浜サバイバルアクションです。
予告では「砂浜に追い詰められた40万人」と煽っていたので、
壮大な叙事詩を期待したのですが、そんな要素は皆無。
とても数十万人規模には見えません。数百人規模という感じ。
小規模な戦闘イベントが散発的に発生し、映画の尺に合わせて最後は無事脱出成功となり、ご都合主義のFPSゲーム的な印象を受けました。
三つの時間軸だとか、そういう試みは結構なのですが、
絶望的な状況がなぜ解決して、どうやって「数十万人」が無事脱出するに至ったのか、もう少し丁寧に描いてくれればよかったと思います。
とはいえ、映像/音響は素晴らしいのひとこと。
特に空戦のシーンはよく出来ており大変満足でした。
観る価値はあります。
人生初の客1人
終盤まで、そこそこの戦争映画かなと思いながら観ていたけれど…
①船底へドイツ兵からの射撃による戦死者の少なさ
②燃料切れてからでも戦闘機の活躍しまくりのやり過ぎ
戦争映画じゃなく娯楽映画になってしまっていた。ダンケルク包囲網の存在感のなさ。この映画の後味がわるかったのでプライベートライアンDVDで観ます。
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