スポットライト 世紀のスクープのレビュー・感想・評価
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うん、よかった。けど、地味…?
アカデミー賞作品賞の本作品に対する期待はとても高かったことと思う。
正直、私も大変期待して観に行った。
社会派の作品である。
派手さは不要なのだろう。
膨大な資料の調査と粘り強い聞き込みに裏付けされた事実を元に、誰も手をつけなかった火中の栗を拾いに行く果敢な記者たちの根性に熱くなった。
カソリックの信者である多くのアイルランド系移民がいるボストンで、カソリック教会の組織的スキャンダルを暴くのであるから、相当の覚悟も必要だったのだろう。
なにせ「神」を裁くのだから。
記者たちの静かな闘争心に胸を震わせたのだが、最後のあっけない終わり方に肩透かしをくったというのが印象だった。
そこまでの道のり。
第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞に輝いた作品。にしては
地味だなぁ~と思った人も多いだろうとは観ての感想。面白い
面白くないというよりこれは社会問題でエンターテインメント
ではないんだぞというドライな描き方が好き嫌いを分けそうだ。
キャスト全員が助演賞でも良さそうな巧みな演技。事実を公に
するということは地元読者を敵にまわすようなことになろうと、
新任編集局長としてやってきたユダヤ人のバロンはへっちゃら。
「スポットライト」というからには度肝を抜くような記事でなけ
れば、というこの局長の心意気とそれに従う4人の精鋭記者が
へこたれずに地道な取材を続けたからこそのスクープになるの
だが、この児童虐待行為は一般社会に蔓延っている問題の一つ。
カトリック教会にピンとこない日本人でも、いわゆる幼児猥褻
なんていうのがしょっちゅうニュースで報道されているので嫌
になるほど。被害者が声を上げていても隠蔽されてしまう現実。
今作でも以前に被害者側から情報提供があったにもかかわらず、
放置されていた事実が判明する。それを拾い上げる側の態勢が
整い今回のように集中取材に励める環境がなければ、地方紙に
こんな大仕事は資金面でも労力面でも難しいことだろうと思う。
レイプだのいたずらだのがここまで日常的に蔓延っている宗教
を信心していることへの怒りも伝わるが結局は禁欲そのものが
人間の満たされない欲求を妨げ別の方向へ導いている気がする。
告白した神父が「悦びはなかった」と言ったことが印象的だった。
(キートン「ザ・ペーパー」以来の嵌り役。ラファロは今回も熱血)
情熱や葛藤が伝わらない
ボストンの地元民な記者たちが自ら動いた訳では無く外部から来た上司の指示がキッカケだったのはチョイがっかり。
記者たちの情熱に葛藤が伝わらず以外にサラーっと取材が進んで行く様に手に汗握っての鑑賞には至らず。
教会の恐ろしさ悪行が台詞での説明だけでイマイチ伝わらず。
アカデミー作品賞を獲る程の新鮮味や斬新さがあるとは思えない内容で衝撃的な実話を平凡に撮ってしまった感が否めない。
アカデミー賞はちゃんとした映画を選んでいる
たしかに大切な映画だと思います。
面白いとも思います。
アカデミー賞に選ばれたことも理解はできます。
ただ僕の好みには合いませんでした。
世界中の注目を浴びるアカデミー賞。
毎年、ちゃんとした映画が選ばれているなあと感心します。
eiga.com/l/fKQM8
渾身の取材
記者としての意地、映画人としての意地が感じられる硬派ないい映画だった。結末は必ずしも、ハリウッド的な爽快感はないけど、けして諦めてはいけないということをしみじみと感じさせるいいおわりだった。
とは言うものの、現実の世界では、事件を揉み消し続けた枢機卿が栄転していると言う、腐敗仕切った教会の風土は変わらないようで、人間の最も汚いところを、これもまたまざまざと見せつけられ、嫌な感じが残る。だけど、これが偽らざる真実であり、そのために今も硬派なジャーナリストやロウヤーたちが、被害者のために尽力してくれていると信じたい。
私になにができるか、そんなことも考えさせられる。
問題点の解決のために、個々の加害者にフォーカスを当てるのではなく、根本的な解決のために、組織としての問題点を浮かび上がらせる、これぞまさにジャーナリズムの真髄。今の日本のマスコミにも是非見てほしい作品だ。
スポットライト
先月観たのにレビューを書くの忘れてた笑
この作品はいろんな映画祭で賞をとって期待があった。映画評論家とかはこれ好きなんだろうなって思うような作品。だからつまらないって思う人もいると思う。とにかく名前が多く出てくるし笑
私的にはすごく興味深い内容だった。この時代は教会を訴えるなんてタブーだろうし、被害にあったのは子供なわけだから親絡みの問題もある。そして被害にあった子供たちは何かしら悩みを抱えてた。大人になってもまだ記憶に残っていて抹消したくても小さい子供のころにこんな体験をしたら忘れられないと思う。クレジットの前の出てきた世界中にそのような牧師がいる教会があんなにあったなんて信じられないと思った。悔しいのはそのうちの1人の牧師が元にいた教会を去り、イタリアの本家の教会に所属したこと。意味がわからない。
見所はラファロの演技。たくさん才能のある役者が出る中で私的にはラファロの演技が素晴らしかったと思う。彼の演技で自然と涙が出てきてしまった。
何度か見返したくなる
史実ベースだしどうなるか分かってるけど、一喜一憂させられる
スクープを抜く時に、ある選択のために実は…になってしまったという現実をキッチリはさみ込むところも、とても誠実
映画館で観られて良かった!
派手ではないが、引き込まれるストーリー
事実に基づくストーリーのため派手な展開はないが引き込まれるストーリーで、最後までしっかりと楽しめた。
ただスクープのために事件の真相を暴くのではなく、各々の正義感に従って行動していくうえでの様々な葛藤がとても上手く表現されている。
この事件が一部の神父や教会だけでなく、カトリック教会全体の問題であるという事実が怖いと思う。
正義の実現に関する葛藤が面白い。 ただし、日本人の私には教会権力の...
正義の実現に関する葛藤が面白い。
ただし、日本人の私には教会権力の絶大さを想像するしかなく、その辺が分かればもっと楽しめるかもしれない。
アカデミー賞という宣伝文句
レビューを読んで、今でもアカデミー賞受賞作という言葉で観に行く人がこんなにもいるのか、と驚いています。とはいえ、それにつられてこの作品を観た人がこれだけいるというならば、その価値は大いにあった、というべきでしょう。
この作品は感動作ではないし大人気俳優が出ているわけでもないし派手なアクションも美しい景色も衝撃的な映像もない。ですので、宣伝文句やトレーラーを作るのは大変だったことでしょう。原題の「スポットライト」だけでサブタイトルの「世紀のスクープ」がなければ新聞の話だというのもわかりません。演劇の話かな?と思ってもおかしくない。反対派も最近よくみかけますが、このサブタイトルはそんな中少しでも多くの人が観てくれればという苦労の跡でしょう。
宗教に馴染みがないから、などと興味もないと思っている人でも、しっかり観れば引き込まれる作りになっています。
衝撃的な映像もないので、年齢制限もかかっていません。
少しでも多くの人に観てもらい、一人でも気に入ってもらえたら嬉しい、と思える作品でした。
観に行きましょうよ、アカデミー賞ですよ?(笑)
見せ場なし
カトリック教会の神父、枢機卿たちによる児童への性的虐待を告白するまでの新聞記者達の奮闘を描いた作品だか、全体的に漫然として緩急がなく、見せ場が無かった。このスクープは当時話題になってニュースドキュメンタリーでみたが、
本物の報道に勝るものなし。残念。
知っとくべきこと、映画であること
アカデミー賞作品賞受賞作の「スポットライト」悪くはないし、アメリカのカトリック教会の恥部を曝け出したメディアの様子を淡々と描いている。世に広く知られるべきことであるという意味で映画にした意味はある。しかし、映画としてはどうなのだろう。実話に基づくアカデミー作品として思い浮かぶのは「シンドラーのリスト」。こちらは今回の作品より胸に響いた。実話に基づく話は難しい面もあると思うが、人間ドラマや映像美など何か映画で伝えやすい要素が無いと、満足感は得にくいと思う。
教会の歴史は何百年?
2016年アカデミー賞作品賞受賞作である。
ボストングローブ紙のスクープにまつわる話である。
トム・マッカーシー監督の演出はドラマチックに見せようというような、いわゆる演出めいたことはせず、淡々と事実を積み上げていくそんな風に見えた。
象徴的だったのは、サーシャ(レイチェル・マクアダムス)が当の神父にぶち当たったときの神父の受け答えである。たいへんなことを告白しているのに、画面はあまり動揺を表さない。サーシャが衝撃を受けているのはわかるが。
被害者の告白などがもっとあるかと思ったが、ほとんどが記者の伝聞という形で我々に伝えられる。心理療法士が神父の6%が小児性愛者というのだが、彼は電話でしか出てこない。
ボストングローブ紙は端緒をつけただけで、最後の字幕で全世界で神父の虐待があったことを示す。
この記事が出たときのボストンの枢機卿は、ローマの最高機関に移ったとも。
最初の記事が出て、信者のデモがあると予想していた記者たちだったが、その反響は。
恐ろしい話である。
難しいが考えさせられる。不屈の精神が暴いた驚愕の真実。
【賛否両論チェック】
賛:強大な権威の下で隠されてきた虐待を、不屈のジャーナリズム精神で暴いていった記者達の根性に、本当の正しさについて考えさせられる。
否:難しい内容の話が多いので、理解出来なかったり興味がなかったりすると、退屈すること必至。性的な単語も結構出てくるので、人によっては好き嫌いが分かれそう。
地元に深く根付き、信仰者も多数を占めるカトリック教会の不祥事とあって、誰もが薄々感づきながらも見て見ぬふりをしてきた事件を、記者生命を賭けて暴いた主人公達の不屈の姿勢が、淡々とした描写の中で、現実感たっぷりに描かれていきます。変に脚色感があまりないところが、かえって事件の不気味さや底知れなさを際立たせているようです。
反面、どうしても法律上の手続きの話が分かりにくかったり、同じような取材のシーンが続いたりするので、興味がない人にとってはかなり退屈で、参ってしまうと思います。
時に逆風にさらされる中でもめげずに、自らが信じる道を進み続けた者達の真実の姿を、是非観てみて下さい。
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