塀の中のジュリアス・シーザー

劇場公開日:

塀の中のジュリアス・シーザー

解説

「父 パードレ・パドローネ」「サン★ロレンツォの夜」などのカンヌ受賞作で知られるイタリアの巨匠タビアーニ兄弟が、2012年・第62回ベルリン国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞したドラマ。実際の刑務所を舞台に本物の服役囚たちを起用し、シェイクスピアの戯曲「ジュリアス・シーザー」を演じることで起こる囚人たちの変化を描き出していく。ローマ郊外にあるレビッビア刑務所では、囚人たちによる演劇実習が定期的に行われており、ある年、シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」が演目に選ばれる。オーディションでブルータスやシーザー、キャシアスなどの役が次々と決まっていき、本番に向けて刑務所の至るところで稽古が行われる。すると囚人たちは次第に役と同化し、刑務所はローマ帝国の様相を呈していく。

2012年製作/76分/G/イタリア
原題または英題:Cesare deve morire
配給:スターサンズ
劇場公開日:2013年1月26日

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映画レビュー

4.0囚人たちの演ずるセリフが、犯罪という現実と重なり、どこからどこまで...

2018年11月2日
PCから投稿

囚人たちの演ずるセリフが、犯罪という現実と重なり、どこからどこまでが演技なのか、葛藤なのかがわからないほどリアリティに満ちている。素人の演技とは思えない。
2014.4.4

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miharyi

1.0練習風景を舞台にした発想だけ、惹かれた

2014年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

難しい

寝られる

芸術臭が強くて、見る側に、教養とでもいうか、読み取りの能力を要求し、距離を感じる。
簡単に言うと、理解しずらいくそ芸術映画という感じ。
モノクロを使った意味がわからない。
金獅子賞ておもんないヨーロッパ的伝統文化、芸術を高く評価する傾向があるんでしょうかね。ファウストも最悪だったしな。
受刑者が忠臣蔵やっているようなものか。ただそれならおもしろかも。やっぱり文化の違いって大きい。
ただ、おもんないものはおもんない。

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okaoka0820

3.0勉強が必要

2014年4月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

難しい

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吉泉知彦

4.0シェイクスピアの普遍性

2014年2月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

刑務所内に立派な劇場があることを考えても、イタリア国内において、囚人の演劇プログラムはしっかり根付いているものらしい。まず、この事実に驚く。
だから、この刑務所内での出し物を観たであろうタヴィアーニ兄弟が、
「これは映画になる!」
と考えたとしても何ら不思議はない。
しかし、これを本物の服役囚を使って撮影するとは、かなり大胆な試みだ。

演じる役者達は、皆刑期十年以上の重罪犯。中には終身刑の者もいる。
改修中の劇場は使えず、稽古はもっぱら刑務所内のあらゆる場所で行われる。
無論、衣装もなし、小道具も必要最低限。
しかし、役者達の稽古が熱を帯びるにつれ、彼等は役と同化していき、塀に囲まれた狭い運動場はローマの広場に見えてくる不思議。
そして、役者達の“熱”は出演者以外の服役囚をまでも巻き込んで行く。

これは、役者や演出家の情熱と努力の賜物と言えるだろうが、やはり痛感するのは執筆から何百年と経ても尚、世界中で上演されているシェイクスピア劇の普遍性だ。

出所後のために、職業訓練はもちろん必要だろうが、更生という観点でいえば、演劇プログラムはかなり有効ではないだろうか?
ひとつの作品を作り上げる過程での他者との関係、協調、そして何と言っても、無事にやり遂げた時の達成感、喝采を浴びる高揚感。
これらは、職業訓練では得られないものだ。

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arakazu